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小豆島が国内初のオリーブの木を開発したが私らには無縁やね

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こんばんは。 香川県丸亀市に住んでいるかっけいです。

香川県は2017年の12月25日に香川県独自のオリジナルオリーブ品種を開発したと発表しましたよね。

知ってますか、オリーブって世界中に1000以上の品種があるとされるのに、日本国内で開発されたオリーブって未だになかったんですよ。

国内初のオリーブ品種開発の知らせは「さすが小豆島」と思える一方で、私らにはそれほど関係がないようにも思えるんだよね。

そんなことを今回書いていきます。

香川は日本オリーブ発祥の地・栽培量も日本一。でもその地位が危うくなっている状況。

香川県にある小豆島はオリーブで有名な島です。それは日本で初めて商業用のオリーブ生産場として成功したからです。

そもそも日本には明治12年ごろにフランスから輸入した苗木を神戸で農商務省直轄で栽培に成功させたが、そのまま栽培を継続できませんでした。

明治41年(1908)に農商務省が三重、香川、鹿児島の3県を指定してアメリカから輸入した苗木で試作を始めたなかで、香川県の小豆島だけが栽培に成功した歴史があります。

もちろん香川県が唯一栽培に成功したのですが、やはり外国からの安いオリーブオイルが輸入されるため、生産量は伸び悩み小豆島の特産品として扱われる程度でした。

しかし日本国内のオリーブオイルの需要も伸び始め、さらには平成15年には「小豆島・内海町オリーブ振興特区」が認定されることで、廃れ気味だった小豆島のオリーブ産業も年々増加傾向となりました。平成20年(2008)にはオリーブ植栽100周年の記念の年にもなりました。

その結果小豆島にはオリーブがいたるところで栽培されるようになり、日本国内のオリーブ生産の地としてリードしています。

しかし最近では九州でもオリーブの生産が活発になってきています

平成25年度のオリーブの収穫量は国内で261.3トンに対して香川県が96.6%を占めていたのですが、平成26年度には国内394.8トンに対して香川県の割合が95.3%(収穫量376トン)、平成27年度には香川県の割合・収穫量が95%・394トンとなっています。

香川オリーブ 栽培面積(ha) 収穫量(トン)
平成22年度 119 162
平成23年度 144 130
平成24年度 163 153
平成25年度 170 254
平成26年度 176 376
平成27年度 188 394

データは農水省より参考にした

香川県もオリーブの収穫量が年々増えているにもかかわらず、徐々に日本国内で占めている割合が減ってきています。これは九州でオリーブの生産が高まってきているからです。

小豆島という限られた土地では九州の広大な土地にはやがて追いつかれるやもしれません。また東海地方の方でも徐々に増えつつあります。

香川県ではオリーブの搾りかすを利用した「オリーブ牛」・「オリーブ豚」・「オリーブハマチ」・「オリーブ酒」といったオリジナルブランドを開発続けています。(正直味の違いが分からへんのだが。私には)

また内地といいますか、例えば多度津町でもオリーブの生産が活発になってきています。小豆島だけでなく、香川県全体でオリーブを盛り上げようという方向に向かっているように感じます。(ちなみに多度津はブドウが有名ですが高齢化などの問題で、徐々にオリーブへと移ってきています。ブランド名も「蒼のダイヤ」が徐々に話題になってきています)

香川も生き残りをかけてオリーブ産業をリードし続けているのだと感じます。それが今回の新品種開発ではないだろうか。

オリーブは新品種の開発に時間がかかるらしい。

私が小豆島にオリーブの研修に行ったのは今から6年前のことです。

香川大学の農学部にいた私は、秋のオリーブの収穫時期にオリーブ公園に行き、オリーブの歴史や生産や手摘み体験・オリーブオイルの作成・今後の展望についてなど学びました。

私の専攻が果樹学だったので、そのときに学んだことがとても印象に残りました。

もちろん九州で栽培が活発になってきていることも聞きました。

またオリジナル品種の開発を将来していくこともポロっと話してくれました。

以下私がその時に聞いた話を簡単にまとめます。

小豆島はオリーブ生産の歴史があり、数多くの実生品種がある。

現在の主要品種は4種類だが、いずれオリジナル品種を作りたい。

小豆島にあるオリーブの木はだいぶ大きくなりまとまった実の収穫ができ、これからそれぞれの実生品種の調査ができるだろう。

現在オリーブの苗木は挿し木で増殖されています。

オリーブ公園での挿し木の様子も見させてもらいましたが、高湿度で成功率を高めているように感じました。

挿し木は簡単に数を増やすことができ、収穫までの年数も短い利点があるのですが、必ず親木と同じ性質をもっています。

一方、種から育てた実生品種は必ず親とは違った新品種となるのですが、種からのオリーブは実をつけるのに10年以上、15年や20年はかかるとも言われています。

その長い時間がかかったオリーブの実生品種から、今ある既存の栽培品種よりも優れた形質をもった品種でなければ、新品種として発表することはできません。ですのでオリーブの新品種開発は時間がかかるのでしょう。(ちなみにこれはオリーブに限らず、あらゆる果樹に共通していたりします。果樹は蔬菜と違って実生品種が安定的に実をつけるまで年数がかかるからね)

「香オリ3号」と「香オリ5号」が私たちにとってあまり関係がないであろう理由。

私は12月25日に香川県知事が日本で一番最初に国内初のオリーブの新品種を開発したことを発表しました。

そのときに私は「すごいなあ」・「ようやく発表できる品種が見つかったかあ」と思ったのですが、一方で、平成24年12月26日のことを思い出しました。

皆さんは平成24年12月26日に何があったのか覚えていますか。

そう。香川県オリジナルキウイフルーツの発表日でしたよね。開発したのは香川大学農学部。シマサルナシとキウイフルーツを種間雑種交雑させた今までにないキウイフルーツでした。私も同じ研究室にいたので、このキウイフルーツの凄さを肌で感じています。

このとき発表されたキウイフルーツは5品種で、5品種とも微妙に形質が異なっておりどれも優れています。それで五つそろって『さぬきキウイっこ』というブランド名で世に出てきたんですね。ちなみに「小型で食べやすく」・「糖度が20度近くと食味よく」・「貯蔵性が優れている」・「病気に強い」といった特徴があります。

で、今回も年末におそらく狙って発表したのでしょう。

開発は香川県農業試験場小豆オリーブ研究所がしており「香オリ3号」と「香オリ5号」の2種類が新品種として発表されました。

どんな優れた特徴があるのか知りたいのですが、詳細は不明です。

報道では「香オリ3号」は果実が大きくオリーブの塩漬け、新漬けに適していてオイルが採れる割合が高いらしい。

「香オリ5号」はオイル専用の品種でポリフェノールの量が多いらしいです。

またいずれの2品種もかびで実が枯れる病気、炭そ病に強いらしいです。

そしてこのオリーブ新品種は私たちにとってあまり関係がないように思います。その理由は2点です。

いったい今までの既存の品種と比べてどれくらい優れているのか。

また私たちのもとにはどれくらい流通するのだろうか。

例えば、さぬきキウイっこはそれぞれの5品種が果実品質(果重・糖度・滴定酸度)が発表されています。一方で、今回のオリーブには何の情報もなしです。ちょっと不親切ですよね。

またさぬきキウイっこについては、教授が「将来は香川県の学校給食に提供できるようにまで栽培面積を増やしたい」という話があったように思います。一方で、香川県の独自のブランド化を進めるということは、苗木の供給は特定の生産者に限定されるということを意味します。

実際さぬきキウイっこは香川県のブランド果物として県外に向けて売られていますが、県内ではそれほど目にする機会はありません。また苗木の販売ももちろんありません。

今回オリーブの新品種が2つ発表されましたが、苗木の供給はやはり県内の特定の生産者に限られるでしょう。

またそのオリーブから作られた漬け物やオイルは県外に向けて売られるでしょう。

オリーブの生産農家でない私たちにとっては、目にすることも食べることもない存在の品種になると思われるので、香オリ3号と香オリ5号は私たちにとってあまり関係がない品種となるでしょう。

まあそりゃそうでしょうね。私のような得体の知れない人にせっかく頑張って開発した品種を配ってしまうと、あっという間に増殖されて県外に広まりオリジナルブランドとしての価値を守れなくなるでしょう。

新品種の開発はすごいなあと感じる一方で、私たちには手の届かない身近でない存在なんだなあと感じるところです。

さいごに。家庭で楽しむのならオリーブの品種は4種類から選べばいいよね。

平成24年に新品種として発表された「さぬきキウイっこ」は順調にブランド化が進んでいる印象です。また生産量も増えているようです。(平成25年の栽培面積は4.71ha・出荷量は3.2トン、平成26年の栽培面積は6.77ha・出荷量は約11.2トン。平成27年には栽培面積10ha・出荷量30tを目標。)

栽培量は順調に増えているようですが、やはりさぬきキウイっこは私にとっては身近な存在には感じれません。一部の生産者・流通者にとっては有難いブランド品種でしょうが。

今回発表されたオリーブ新品種も遠い存在でしょう。

でも趣味で育てている人にとっては、手に入らないからと言ってもそんなに残念に思う必要はないと思います。

なぜならオリーブというのは主力4品種の中から選べば間違いがないのですから。

その4品種とは「ミッション」・「ルッカ」・「マンザニロ」・「ネバディロ・ブランコ」のことです。小豆島ではこの4品種がメイン品種です。これらの品種は香川県すなわち日本の風土に適しており、栽培が容易であり油の含有量が優れていたり景観や授粉樹として有用です。

苗木店では様々なオリーブの品種が売られていますが、正直オリーブは生で食べることができず、漬けたりオイルを絞ったりして手を加えなければ食べられないので、わざわざ変わった種類のオリーブの木を育てる理由がないよね。外国では主力の品種であっても日本の気候には合わない可能性もあるでしょう。

我が家の鉢植えオリーブ。品種ルッカとネバディロ・ブランコ

上の写真は我が家で育てているオリーブ2品種です。左がルッカで。右がネバディロ・ブランコです。

さすが小豆島の主力品種ですので病気にかかることもなく、ただ水やりをするだけで、5年もすれば私の背丈ほどの大きさになり実もつけるようになりました。整枝もほとんどしていません。

ルッカとネバディロ・ブランコの葉の形と色の違い。

葉っぱの色も形も全然違うでしょう。オリーブは見た目の美しい植物と知られているでしょうが、変わった品種を選ばなくても主力品種同士でも全く見た目が違うので、十分楽しむことができます。

新品種が出たからといって、オリーブに関してはそんなに羨ましがる必要はないような気がします。もちろん果実の重さが10グラムもあったり、含油量が50%もあるようなとんでもないような品種だったらメチャクチャほしいですが、そんな品種はまあ出てこないでしょう。

ちなみに自分で種まきしたオリーブも当然新品種ですよ。既存品種より優れているかはわかりませんが。

私も5年前に種まきしたオリーブがあります。

種まきしたオリーブの木。

実生のオリーブの木の葉っぱ。丸い形をしている。

芽が出てから4年しかたっていませんが、オリーブは生育旺盛ですね。もう高さが1メートル以上もあります。

おそらくルッカの実生なのですが、親と違って非常に小さな葉で丸っこい形をしています。これはまだ若い木だからこんな感じなのか、それとも大きくなってもこのままなのか気になるところです。

そんな感じで、自分で種まきした自分だけのオリジナル品種を育ててみるのも楽しいですね。実が取れるようになるにはあと10年はかかるでしょうが。(一応鉢を小さくして根が張れる量を制限し、花が早く咲くようにしているのですが、あんまり効果ないかも)

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