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あなたは3代目ですかと尋ねられて気づいた、寺との付き合い

投稿日:

こんばんは。 真宗僧侶のかっけいです。

先日お寺に来られた人から次のようなことを尋ねられました。

「あなたは3代目なのですか?」

私は反射的に、「いいえ、24代目ですよ」と答えてしまいました。

我ながらアホな返答だなあと呆れてしまいました。

彼が聞きたかったのは「あなたは私から見て、3代目のお世話をして下さる人なんですか」ということです。

今回はお寺とのお付き合いについて少しお話します。

お寺と付き合う期間は何年だろうか?

あなたはどれくらいの期間、お寺とお付き合いしていますか?ちょっと考えてみてください。

5年ですか?

10年ですか?

20年ですか?

仮に「10年お寺とご縁がある」と答えた人がいたとしましょう。

しかしその10年はあなたが家を継いでからお寺と付き合った年数でしょう。

よくよく考えてみて下さい。

あなたは子供の時、お坊さんが家にお参りしていませんでしたか。おじいさんに連れられてお寺にお参り来てませんでしたか。

お寺とのお付き合いとは法事や葬式といった仏事だけのことを意味するのではありません。

お寺とどれだけ触れ合う機会があったのかというご縁の事を意味します。

ですので仮にあなたが60歳ならばお寺とのお付き合い(ご縁)は60年ということになります。

家と寺の付き合いはもっともっと長い。

個人とお寺との付き合いをみても長いですが、家とお寺との付き合いはさらに長いです。

お寺と個人の付き合いはその人が生きているだけの年月分あるのですが、実際問題としてお寺とお付き合いしていると実感するのは父や母などが死亡し喪主を務めた時からでしょう。

家と寺には檀家と檀那寺の関係があります。

もちろんこの関係は江戸時代以降に幕府により決められ現在ではこの制度はありません。しかし現代でも引き続き檀家と檀那寺の関係性は引き継がれているケースが多いです。

家の過去帳・位牌を見てください。お寺との長い付き合いがあったことが推測できるでしょう。

あなたにとっては数十年のお付き合いかもしれませんが、先祖が続けてきた家の歴史の中には絶えず寺との付き合いがあったはずです。

寺との付き合いは3代・4代・永代……と。

さて「あなたは3代目なのですか」に話は戻ります。

この質問をされてきた人は70歳程度の人です。そして私の年齢は27歳です。

この質問は「私(あなた)がこのお寺の3代目の人なのか」ではなくて、「あなたは私から見て、3代目のお世話をして下さる人なんですか」ということでした。

この人物にとってお寺との付き合いは私の祖父から始まり、私の父、そして私と3代に渡ることになるのです。

檀那寺と檀家の付き合い方・関係性とは手伝ってやっているんだという高慢な関係ではなく、お互いに支えられ、お互いにお世話をしあう関係です。

  • お坊さんは信仰の場であるお寺を維持し、また檀家(御門信徒)への仏事を勤めていきます。
  • 檀家(ご門信徒)はお寺を護持するために金銭や物などによってサポートしてくださり、また法施のお礼として財施(お布施)をします。

寺と家・人の付き合いとはその場限りの関係ではなく、長い絶えることのないつながりなのです。

もっと言えば寺と4代に渡る付き合いをしている人もいます。

私の曾祖父と出会ったことがあるんですね。

曾祖父は昭和21年に59歳で亡くなりました。生きていれば130歳です。

お寺とご縁の薄い人は、4代も前の人とお付き合いがありその人の話が聞けるということが想像つきにくいかもしれません。

さいごに。寺は永代に渡ってお勤めされ、維持される場所。

現代では「寺院離れ」という言葉も見かけるようになり、お寺との付き合いをやめようとする人もいます。

それまでの家と寺との付き合いなんて関係ないということですね。

今回私は「あなたは3代目ですか」と尋ねられて嬉しかったです。

なぜなら私がこのお寺の跡を継ぎ、寺を護持し、お互いに世話をしあう関係だと認めてくれたからです。

寺とはどんな建物・場所でしょうか。

教育施設・文化情報発信の場?それは昔の話でしょう。

祈願や観光のお寺もあるでしょうが、浄土真宗寺院の場合は念仏道場であり仏さまのお話を聞きに行く場所です。

浄土真宗のお寺では永代経法要が春と秋に営まれます。

永代の供養ではなく、永代に渡り誰もが仏法を聞くことができる場を維持し、自分一人だけの付き合いではなく先祖から子や孫そして後の人々に至るまで続けていくお勤めなのです。

お寺との付き合いを「面倒」・「ほとんどしてない」・「やめていい」と考える人も多いでしょう。

しかし今の世の中どこに3代も4代もお付き合いする機会があるでしょうか。

檀家制度からはじまったお寺との付き合いかもしれませんが、先祖からこの私に至るまで連綿として続けられた数少ない縁を感じることができる場です。

それがお寺の有難さの一つだと思います。

7/1記事下profと案内,6月15日より



釋克啓プロフィール写真80px サイト運営者の釋克啓(かっけい)です。
香川生まれ,香川育ち,香川大学出身。
香川県にある円龍寺の若坊である28歳。
現丸亀市仏教会理事

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 ・8月1日2日 (水・木) 10時~ 郡家興正寺別院 夏法座
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