香川県丸亀市にある円龍寺若坊のかっけいです。先日8月みそかに灯籠流し法要の勤修しました。
お盆にお飾りした灯籠さんを流す仏教行事ですね。
流す日は地域によって違いますが、丸亀市では丸亀市仏教会が8月31日の午後6時半から土器川河川敷にて法要をしています。また私の近くにある別のお寺でも同じ日の夕方6時半に法要をしています。
毎年恒例の仏教行事であり各地のお寺などで営まれているのですが、最近では参加者が著しく減少しています。
今年の自坊円龍寺の灯籠流し法要の報告します。平成最後の灯籠流しですが、来年からは廃止になるかもしれません。
参加者がほとんどいない灯籠流し法要
円龍寺の灯籠流し法要の流れ
- 日の暮れた夜7時から読経開始
お参りの人はお飾りする灯籠を持参する。
当日参加できない人は事前に持ってきている。 - 10分ほど住職が本堂にて読経
- 読経後20分ほど法話がある
- 法話の後、境内にて灯籠を流す
参加者の手で火の中に入れていく。 - その後は順次解散だが、納骨したところに手を合わせに行く人が多い
今年お参りされたのは二家族・10人でした。年々減少しています。
お灯籠やお盆などに関する法話をしたのち、お参りの人の手みずから灯籠を焼いていただきます。
灯籠を流していただきますと後は各々が適当に解散します。
お寺でしている法要ですのでお寺に縁ある人が参っていますので、多くは納骨したお骨や墓に手を合わされてから帰られています。
この後はお寺の手で、法要に参加されなかった人から預かった灯籠を代わりに流しています。また白木の位牌やお寺で流してほしいと依頼された故人の品を流しています。
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参加者のいない法要は無くなっていくかも
土器川河川敷でしている宗派の垣根をこえた丸亀市の灯籠流し法要も年々参加者が減少しています。この20年30年で半減しています。
円龍寺の灯籠流しも同じです。
10年ほど前まではまだ30人ほどのお参りが毎年ありました。参加者が減った理由は色々ありますが、ここでは触れません。
灯籠を事前にお寺に預けて参ってこない人も増え、またお盆に灯籠を用意しない家も増えています。お寺が灯籠流しの法要を案内していも仏教行事として参ってこようとしないんですね。そっちで勝手に勤めといてと。
灯籠流しではお盆にお飾りした灯籠を焚き上げるだけでなく、白木の位牌も焚き上げています。
写真を見ればわかりますように、一年で亡くなった門信徒は灯籠の数よりもずっと多いです。本来であれば白木の位牌の数ほどは灯籠の数がなければおかしいのですが、さきほども言いましたように今の時代は灯籠をお飾りしない家が非常に多くなりました。
法要というのは、お寺の僧侶が勝手にお勤めしておくということじゃないんですね。
- お参りの人がいる
- 仏様の金言のお勤めを僧侶とともにとなえる・または耳を傾ける
- 仏様の法を聞く(法話を聞く)
お参りの人が仏教行事に参加しないのであれば、お寺がわざわざ法要時間を定めてあれやこれやと準備する必要がありません。
法要はお参りの人が来て、読経・聴聞と参加することで成り立ちます。参加者のいない仏教行事はなくなっていくでしょう。
繰り返しますが、仏教法要は僧侶が勝手にお勤めしておけばOKというわけではありません。
法要というのであれば、僧侶がただお勤めするのではなく、一緒に声に出したり耳を傾けたりとお参りの人がいなければなりません。そしてお勤めの後のお話を聞くと。
「お寺で灯籠をお飾りして、お寺の人が灯籠を流していくれるから安心」と思うのではなくて、先祖を偲ぶためにお飾りしていた灯籠を流し、その行事に参加していく中で、ますます仏法にであっていくことが有難いのです。
もちろんまだまだきちんと灯籠をお飾りし先祖を偲ばれている人は多くいます。お寺でする法要(イベント)としての灯籠流しはなくなるかもしれませんが、灯籠流しそのものは残していこうと思います。
今までは理由があって夕方に勤めていたのですが、参加者がいないのであれば日中にて僧侶のみで仏事として勤められるでしょう。