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旧正月は日本では祝わない?いいえ寺・神社に参るところもありますよ

僧侶のかっけいです。

日本では旧正月のお祝いは、西暦1月1日と比べて全くと言っていいほどお祝いムードがありません。

中国や韓国さらにはベトナムなど、日本以外の東アジア諸国では旧正月も祝日として賑やかなイベントがあるのですが、日本ではなかなかそのような話を聞きません。

日本人は旧正月を全く祝わないのか。

いいえ、祝う地域もあります。私の住んでいる地域がまさにそうです。(香川県の丸亀市金倉町)

今回は自坊のお寺で今年2018年にあった旧正月の様子を紹介します。

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前置き。旧正月とは何?

旧正月は旧暦のお正月のことです。旧暦1月1日のことをさします。

私たちがお祝いする正月とは新暦(グレゴリオ暦)での正月ですね。

旧正月は旧暦で考えているので、新暦では毎年正月を迎える日が異なります。だいたい新暦1月22日から2月20日の間にあります。

ちなみに昨年2017年は1月28日にあり、今年2018年は2月16日、来年2019年2月5日あります。

このように新暦が一般的になっている日本では、旧正月の日にちが毎年大きく変化します。

お寺で旧正月をお祝いしている様子

行事のためお寺本堂に椅子を並べる

旧正月の参詣者のために椅子を並べて待つ

私の住んでいる地域(金倉町)では老人会の人が旧正月の日に地元のお寺と神社にお参りをしています。金倉には八十主神社と5つのお寺があり、金倉一社五ヶ寺参りと称して、ご年配の人達が神社を起点に歩いて順番にお寺参りをします。

関連記事:珍しい名前の八十主神社はどんな神社なのか

日本の旧正月。お寺にそろってお参りと焼香

お寺に参り、お焼香をする

お寺に歩いてお参りに来られた老人会の人たちは順次ご仏前にてお焼香をしていきます。

新暦正月のお参りと同じですね。

旧正月の節目にはお寺で読経。

住職とお参りの人が読経

私の住んでいる地域の旧正月参りは、お寺が主催しているのではなく老人会が主催しており、お寺は会所として使われています。

5つあるお寺の内、最後にお参りするお寺では住職による読経があります。

今年は自坊が最後のお寺でしたので、お参りの人にとって馴染み深いお正信偈をお勤めしそろって読経しました。

旧正月のお寺行事。読経後の法話。

お勤め後の住職による法話

お勤めの後は、住職による法話があります。

自坊にお参りに来られてから読経・法話が終わるまでおおよそ45分ぐらいだったかな。

この後は老人会の人たちは手作りの食事を頂きながら懇親会をします。(今年はお寺と老人会の事前連絡が上手くいっておらず、懇親会が地域の集会所でありましたが、例年はお寺を使用していました)


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さいごに。旧正月を日本でも盛り上げるためにはどうすれば

私の住んでいる地域では老人会の人たちは旧正月に神社とお寺に歩いてお参りします。そして最後のお寺では読経と法話があり、懇親会をしています。

今年はお天気に恵まれており、40名程度の人が最後までお話を聞いていました。(雨の年だと30名程度かな)

中国や台湾などアジア圏の国々では西暦の正月よりも盛大に旧正月をお祝いしています。しかし日本では特別な行事・イベントではないように感じます。

ではどのようにすれば日本でも旧正月が盛り上がるのでしょうか。

一番のきっかけは、企業がイベントとして取り上げることですね。

それこそここ数年の間に、節分の恵方巻き・10月31日のハロウィンが流行したように、影響力のある企業が販売戦略として取り上げてくれれば旧正月も盛り上がってくれるかもしれません。

私のアイデアとしては、日本郵政がお年玉付き年賀はがきの当選発表日を1月15日頃の小正月から旧暦正月に変更することです。

現状日本では全く馴染みのない節目の日ですから、意識させるためにもお年玉年賀はがきを旧正月に発表することによってお祝いのようなイメージになるのではないでしょうか。

今の日本で旧正月をお祝いしているような地域は、大陸色の強い地域か、旧暦を利用してきた農事地域ではないだろうか。旧正月の神社・お寺参りは普段お寺に行けない人も神仏に手を合わすことができるありがたいご縁だと私は思います。

もう少し旧暦正月の神社・お寺参りも盛り上がればなあと思っています。ちなみに香川県丸亀の観光地「中津万象園」では三社参りが1月1日からあります。私も旧正月に万象園の三社参りに行ってきました

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