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出棺時のクラクションなどの音出しについて思うこと。香川編

投稿日:2016年12月17日 更新日:

こんばんは。  真宗僧侶のかっけいです。

私は丸亀・多度津地域に住んでいますので、普段は香川県の西側(西讃地域)の葬儀の習慣ばかりを見ていました。

最近では葬儀社が台頭してきまして元々その地域であった習俗が失われてきているように感じます。

幸いに今私の住んでいる金倉町の円龍寺周辺では9割近い家が自宅で葬儀を行っており、いくらか昔の習慣が残っています。

久しぶりに高松で葬儀に参加しますと、(霊)柩車を出棺するときに銅鑼を鳴らしていました。

今回は出棺時の音出しについて考えてみます。

 

真宗では霊柩車(れいきゅうしゃ)とは言わずに柩車(きゅうしゃ)と呼びます。


出棺時の音出しの理由

今のご時世、柩車(きゅうしゃ)でご遺体を納めた棺を運ぶ時代になりました。

すると日本全国多くの所で、霊柩車がクラクションを鳴らしているそうです。

芸能人や政治家などの有名人の葬儀を見ていても、しつこいくらい長く音を出していますね。

 

そもそもなぜ音を出す必要があるのでしょうか。

私の住んでいる地域では昔はご遺体を運ぶのは大八車でした。ご自宅を出て火葬場に向かう道中で銅鑼や太鼓などを使って大きな音を出していました。

また別の所では出棺時に大砲のようなドンという大きな音を出していたそうです。

 

音を出すのは出棺時だけではありません。

私の住んでいる金倉では自宅で葬儀をする場合は今でも、葬儀開始前にハンドベルを持った人が自転車に乗って家々の前を鳴らしてまいります。

 

音を出すのは皆様に知らせるという意味があります。

 

真宗的には出棺時に音を鳴らすことで故人が成仏するわけではないのですね。そんなことをしなくても阿弥陀様は私たちを救ってくださるのですから。

正直に言いますと、出棺時に大きな音を鳴らすことに大きな意味があるわけではありません。

しかしあえて理由をつけるのであるなら「お別れの合図」であると言えます。

 

仏教儀式において音を出すタイミングは大きく二つに分けられると思います。

  • 僧侶が須弥壇(祭壇)の前でお勤めするとき
  • 仏教儀式の開始前

例えば、お寺で法要をするときは梵鐘(ぼんしょう)を鳴らして大きな音を出します。これは今日お寺で法要があることを知らせるためです。

そして法要開始直前には喚鐘(かんしょう)を鳴らして知らせます。

他にも木版(もくはん)や雲版(うんぱん)があります。

いずれも仏教儀式が始まることを周囲の人に知らせるために用います。

 

法要中に音を出すのは華やかで厳かな雰囲気を出すための雅楽があったり、お勤めの区切り・合い図をするためですね。

 

出棺の時というのは須弥壇に向かっている時ではないので、この時に鳴らす音というのは誰かに何かを知らせていることになりますね。

葬儀の前にも音を鳴らすことを考えるのならば、出棺時の音も葬儀に参列していただいた人に対してこてから故人が火葬場に向かうことを知らせるためだと考えるのが妥当ではないでしょうか。

 

 

出棺時に音を出すことについて思うこと。

現代では(霊)柩車での出棺がおそらく100パーセント近くを占めているんではないでしょうか。別に「死亡診断書」と「埋葬(火葬)許可証」を携帯してあれば自家用車でも問題はないのですが、なぜか葬儀社の手配した車を使わないといけないと考えている人が多い気がします。

この柩車の音は一般車のクラクションと違って、「バーーーーン」といった感じで響きが感じられるようになっています。

だいぶ音が大きいので最近では騒音だと苦情を言う人もいるらしく、葬儀社も控えめに鳴らしているようですね。

 

ベルモニー勅使の出棺時の銅鑼

今日葬儀に行ったベルモニー勅使では銅鑼を5回鳴らしていました。控えめに。

横の説明書きには、「感謝と惜別の時間を鐘の音色で刻んでいます。」と書かれています。

 

ただ思うのは葬儀を行うというのは、こちらに残った私たちが故人を偲びつつ感謝と別れを告げる儀式ですので、最後の出棺ももっと盛大にしてもいいと思うんですけどね。それこそ火葬場に着くまで鳴らし続けてもいいような気もしますけどね。

昔では葬列というのがあって、葬送には列を作って故人を火葬場や墓地まで運んでいたことを考えるのならば、音を出すことぐらいは大目に見てほしいです。私の所では道端に線香を並べていくこともします。

 

真宗的には出棺時に大きな音を出すことで何かが変化するわけではありませんが、故人とのお別れを皆様・参列者に知らせる役割があり、故人を偲びつつ、仏様として手が合わさるのではないでしょうか。

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