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【仏具】お香の効果が科学的に証明された件。作業効率がアップ

投稿日:2017年1月22日 更新日:

こんばんは。  僧侶のかっけいです。

お坊さんって仏事の時に必ずお線香をつけるよね。

そしたらこんな質問をたま~にされます。

『お香をやっていると体にいいの?』

『リラックスの効果でもあるの?』

といった質問をされます。

こんな時は返答に困るんですよね。

個人的にはあると言えばあるし、ないと言えばないかなあ~といった感じです。

そもそも仏様に参るときのお香とは上のような理由では用いていないんですね。

そんなように返答に困っていた(質問の答えになるような返事ができなかった)のですが、香川大学の教授がお香の効能についての研究をしていました。
この研究発表は平成28年12月10日、日本人間工学会中国・四国支部大会において、香川大学と岩佐佛喜堂との共同研究「お香が生体の自律神経活動に与える効果」についての発表が行われました。研究者は香川大学工学部の鈴木桂輔教授ら(生活支援工学)です。


ニュース(新聞)の内容。

内容の要約】

実験方法

  • 安静時と、簡単な計算をする作業時で比較。
  • 線香ではなく、塗香(ずこう)を用いた。
  • 実験には岩佐佛喜堂オリジナルの塗香を用いた。
  • 白檀(びゃくだん)が主成分で県産オリーブなども配合。

結果

  • 安静時には、心身のリラックスを促進させる。
  • 作業時には、回答数が15.4%増加し、作業効率が上昇

      参考元「朝日新聞 香川 平成29年1月20日」より

同様のニュースは平成28年のニュースでもいくつかありましたが、平成29年1月20日の朝日新聞の報道が一番詳しかったのでこれを参考にしました。

他の同様のニュース。
平成28年12月25日付 共同通信社のオンライン記事
平成28年12月25日付 四国新聞社のオンライン記事

平成28年度の報道内容の間違い。

これら以外でも京都新聞や新潟日報など様々な記事があるのですが内容はほぼ同じな上、最新の朝日新聞とは報道内容が違っていました。

朝日新聞以外では実験に用いたお香は、岩佐佛喜堂が提供したオリジナルの塗香であるとしているのに、他の新聞社報道ではすべて一般的なお香を嗅がせてとなっています。

これでは今回の実験結果がすべてのお香で同様の効果があると勘違いされてしまうのではないでしょうか。

事実を確認するために共同研究している岩佐佛喜堂のホームページを確認しました。すると岩佐佛喜堂の2016年12月29日のブログより「お香の効果-香川大学との共同研究」というタイトルで紹介されていました。

ここで明確に『実験には、岩佐佛喜堂が特別に調香した塗香を使用しました。(※すべてのお香に同じような効果があるわけではありません。)』と書かれています。

ですので今回の結果では、

全てのお香で同様の効果があるとは言えません。

追記

四国新聞は平成29年1月11日の新聞記事に、「同社(岩佐佛喜堂)が独自に配合したビャクダンを主成分とするお香を使用」と報道内容を改めていました。

塗香・白檀とは何か。

塗香とは

一般の方にとってはお寺さんが使っているお香は、線香と焼香用の抹香(まっこう)しか無いように思っている人もいるかもしれませんが、塗香(ずこう)というものもあります。

塗香とはその名の通り、塗るお香のことです。

使用する目的はどのお香もすべて同じです。

微妙な違いとしては、香を薫らす線香や抹香は仏前の荘厳やその空間を清浄なものにさせる意味合いがあり、塗香とは自身に塗ることで身心を清浄な状態にする感じです。

もともとはインドで発祥して、生活面の生じた臭いを打ち消す(清める)ために使われたそうです。イメージとしては匂い袋(香り袋)のようなものです。

白檀とは

白檀とは香木(こうぼく)の一種です。

香木も名前の通り、香る木ということで、加熱をすることで心地よい芳香を発する木です。

世の中には熱するといろいろな香りを発するものがありますが、心地の良い香りというのは限られてきます。

その中で仏具として使われているのは主に4種に絞られます。

栴檀(せんだん)・白檀(びゃくだん)・沈香(じんこう)・伽羅(きゃら)が使われます。特に伽羅は極めて良質とされ、びっくりする価格です。その分本当に得も言われぬ香りを発します。香った人にしかこの感覚はわかりません。

香木は加熱をすることで香りを放つのですが、白檀は熱を加えなくてもある程度の香りを発する特徴があります。そのため身に付ける念珠や置物、または匂い袋などにも幅広く使われています。価格も基本的に沈香よりもお手頃なことが多いです。

白檀はどなたでも気軽に使える香木ですが、何もしなくても匂いを発するということは香りが移る可能性もあるので、保管場所に注意をしなければなりません。もちろん沈香や伽羅も置き場所に注意してください。


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さいごに、感じたこと

お香というのは僧侶にとっては・仏さん参りには無くてはならない仏具です。

しかし実際には日常生活にはどのような効果があるのかははっきりとしていませんでした。

何となく、空間の雰囲気が変わっているなあと感じる程度でリラックス効果や作業効率がアップするなんて思っていませんでした。

今回の香川大学の研究報告を知ることにより、御門徒さんから質問されたときに白檀の中には、体にいい効能が実証されたよと言うことができます。

ちなみにですが、今回の研究で使用された塗香は「香粉(KOKO)」という名称で、東京ギフトショー(2017年2月8~10日)に披露されるそうです。岩佐佛喜堂のブログによると、岩佐佛喜堂ブランド「流川香」から、「香粉」シリーズとして2017年2月に発売されるそうです。

非常に気になる商品ですが、岩佐佛喜堂は高松市にしか店舗がないんですよね。ちょっと不便。オンラインショップもあるので、ネットで購入する方法もありそうです。

薬機法との関係はどうなるのかな。

平成26年から薬事法が薬機法に変更されましたね。

薬機法とは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略称です。

私の理解している範囲では、この法律は医薬品や化粧品などの身体や健康に影響を与える物の取り扱いや効能の表記を定めている法律です。

ですから香りを楽しむアロマオイルは、化粧品や医薬品としてではなく「雑品」として扱われているものがほとんどです。雑品ですから薬機法は関係ありません。しかし「~に効く」や、「~の症状を緩和する」という表現を使えば、もちろん法律違反になります。

お香に体への効果・効能があることがうたえないのはこのためですね。ですから仏具店ではお香を「心身を清める為に使用する」や「優美な世界へといざなう」や「落ち着いた香り・華やかな香り」と抽象的な表現にしているはずです。

しかし今回の岩佐佛喜堂オリジナルのお香は、香川大学の研究により体への効能が実証されているので、医薬品のような扱いになるのだろうか。

気になります。

商品説明がたのしみです。

【追記】「香粉(KOKO)」として4種類が発売されました。

東京ギフトショーの後、岩佐佛喜堂ではこのオリジナル塗香が「香粉KOKO」【読み方:ここ】として4種類のお香が発売されました。

  • 香粉01 【香川大学共同研究】
  • 香粉012【香川大学共同研究】
  • 香粉170
  • 香粉176

香粉KOKOの箱の中身

この4種類の中で、私はレモンの香りがプラスされた「香粉(KOKO)012」を購入しました。
またこれら4種類すべてを実際に塗香してみました。

こちらの記事で、香粉012の使用感(良い点・悪い点など)を紹介しました。

よろしけばそちらもご覧ください。

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