こんばんは。 かっけいです。
昨日6月7日に四国も梅雨入りしましたね。
6月は気温もそれなりになり湿度も高く、挿し木をするのに適した環境ですし、ツツジはちょうど今の時期が春から伸びた枝の成長が止まるころです。
住職の希望もあって、今日はツツジとサツキとアカメガシ(赤芽樫)の挿し木をしました。
その挿し木の様子です。
挿し穂と挿し床の用意。
挿し穂を選ぶのは特に難しいことではなく、今年の春に元気よく伸びた枝を摘み取ってきます。なるべくまっすぐな枝を。
このとき、長さは最低でも10センチメートルはあった方がいいでしょうね。短かったら挿し穂の調整がしにくくなるので。
挿し穂をとってくるときは挿し穂が乾燥しないように、水を注いだバケツを用意し切り口を水に刺しておきます。
この状態で30分から1時間程度しっかり吸水させておく方がいいでしょうね。(先日は一日中雨が降っていたので、吸水しなくても大丈夫かなっとも思ったのですが基本に忠実にしました。)
この吸水の間に挿し床の用意をします。
用意したのは育苗用の黒トレイと小粒の鹿沼土と赤玉土です。
これを私は鹿沼土:赤玉土=7:3くらいの割合で混ぜました。
トレイの中で軽く混ぜ合わした後は平らにならしてから、水やりをして用土を落ち着かせました。
ちなみに用土の割合はテキトーで問題ないです。
鹿沼土10割でも赤玉土10割でも成功するはずです。今回おおよそ7対3で挿し床を作ったのは単なる気分です。
大切なのは新しい用土を買うてくることです。挿し木に使う土は無菌の方が成功しやすくなります。あとは肥料分のない土ですね。
挿し穂の調整。
別にツツジやサツキ、アカメガシだからと言って変わった方法があるのではなく、普通の植物と同じ挿し方です。
まずは取ってきた挿し穂の様子を確認して、適度な長さに切ります。
今回は2つに分けました。
一本の挿し穂の長さは10センチメートル程度として、下の方の葉は摘み取りました。これは根が出てくるところが土の中に埋めたところ、それも葉の付け根のところだからです。
その代わり地上部には葉を2枚程度残しています。これは発根後の成長も考えているからです。
この状態に挿し穂を調整したら最後は用土に挿すところを斜めにカットします。
用土と接する面積を増やし、根がない状態でも水を吸いやすくするためです。ここからも発根するのでできるだけ切断面が滑らかに切ります。結構重要な作業だったりします。
もっと言えば、葉の付け根部分だったところで斜めにカットした方がさらに発根しやすくなります。
今回は用土に斜めに挿しました。
垂直に挿すよりも用土に埋まっている挿し穂の長さが深くなるため発根量が多くなることがあります。
アカメガシもサツキも同様に。
アカメガシも同様に一穂の長さを10センチ程度とし、用土に埋める部分の下葉を除けました。
また残す葉が大きかったので、半分程度にカットしました。葉っぱからの蒸散量が多いと失敗することもあるので残す葉が多すぎてもダメです。
サツキは立派な挿し穂が取れなかったので、アカメガシの続きに窮屈に挿しました。もちろん葉の量と枝の調整はしましたよ。
案外余裕をもってさすよりも、密に挿した方が挿し木は成功しやすいようにも感じます。
広告 - Sponsored Links
さいごに。
この挿し床の下にはさらにトレイを置いていて、風通しを良くしています。
この挿し床は今後、雨の当たらない微風程度の風通しの良い半日陰のところに置いておくところが理想となります。(そんな都合のいいところありませんが)
とりあえず半日陰のところに置いておき、強風や雨の日には場所を移動させることになるでしょう。
発根から落ち着くまで2か月は辛抱強く水やりなどの面倒を見ることになります。
挿し木って作業は単純なんだけど、その後の管理が結構大変なので、実はあまり好きな作業ではありません。
それと最後になりますが、挿し木を成功させる一番の秘訣を言いますね(自論)。
それはできるだけ数多く挿すことです。どんなに下手な人でも100本挿せば一つは根がつくものです。
今回は新しい鹿沼土と赤玉土を用意しましたが、数撃ちゃ当たる戦法をとるならば使いまわしの土でも問題ありません。水やりだけはするべきですが。
実は今回はブログ用にいつもよりかなり丁寧に挿した方です。もっと丁寧にするならば、吸水時にメネデールのような二価鉄が含まれた水を混ぜてもいいでしょうし、挿し穂の先端にルートンのようなアルファーナフチルアセトアミドの発根促進ホルモンをつけるのも手でしょう。
そこまで丁寧にしなくてもどうしても挿し木を成功させたいならたくさん挿せばちょっとは生き残るでしょう。
ちなみに私は今回、発根してほしい挿し穂の数は一本だけです。たくさん成功しても将来植える場所に困りますからね。
一本だけなら苗を買うた方が楽で安上がりなのですが、挿し木から育てるのもなかなか楽しいから今回は挿してみました。(面倒ではありますが)