こんばんは。 かっけいです。
私の住んでいる香川ではお彼岸の3月15日を過ぎてくると日増しに暖かくなっていきます。
私は趣味で鉢植えブルーベリーを育てているのですが(地植えもいくらか)、2月初めは剪定、2月中旬・下旬は株元に肥料、そしてこの時期はマルチングの作業をしました。
ブルーベリー栽培には株元を覆うマルチングがごく一般的だと思うのですが、そのマルチングをするタイミングやマルチ資材は人によって異なってくるでしょう。
今回は今春私がおこなった春3月のマルチング作業についての話です。
マルチングとは、野菜や果樹や花卉など、植物の株元を何らかの資材で覆うことです。
ブルーベリーはなぜマルチングをするのか。
一般的に植物の株元を覆うと様々なメリットがあります。
- 乾燥防止
- 雑草の発生抑制
- 泥跳ね防止
これらが多くの植物で挙げられます。
想像できると思いますが、植物の株元を塞ぐように覆いますと、そこからの水分の蒸発が抑えられますし、日光を遮ることで土の中にある雑草の種が発芽しなくなります。また水やりや雨が降るときに発生する土の跳ね返りも防ぎます。
ただし鉢栽培のブルーベリーでは一番の目的は乾燥防止です。
ブルーベリーの根は太い主根をほとんど持たず、多くが細い根(細根)からなっています。そして栽培には水分(と酸素)が多く必要であることが知られています。
鉢栽培では地植えに比べてブルーベリーの根が狭い鉢の中で密集して生育しているため、鉢の中の水分を失うことが致命傷になります。生育不良だけでなく、枯れてしまうこともあります。
そのため鉢栽培のブルーベリーの株元を覆うことで、株元の地表面からの水分の蒸散を抑えることができます。
気休め程度に思えるかもしれませんが、実際に一年間育ててみますと水管理のしやすさ・生長の良さが実感できます。
もうひとつのメリットもあります。
これは気温が大きく上昇する夏に実感することですが、
鉢の中の用土の温度上昇を抑制する効果があります。
ブルーベリーは元々冷涼な気候で育ってきた植物です。
ですので夏の35度程度を超えるような暑さはブルーベリーにとって辛い環境ですし、鉢栽培では地植えと違い、鉢の温度が上昇することでブルーベリーの根が高温にやられやすくなってしまいます。
この3月~6月・7月がそれほど気になりませんが、鉢栽培ではマルチングによる温度管理も大切になります。
【まとめ】
鉢植えのブルーベリーにマルチをする理由。
- 株元からの水分蒸散の防止
- 鉢の温度上昇を抑制
鉢栽培のブルーベリーは基本的に毎年植え替えをするため、用土に雑草の種が混入せず、雑草防除のためにマルチングをしてはいない。
マルチ資材はどんな種類があるのか。
野菜栽培では一般的に黒色ビニールマルチが使われているでしょう。
私も数日前にイチゴに黒ビニールマルチをしました。
ただブルーベリーには向いていません。特に鉢栽培では。
理由は単純に水やりができないからです。
地植え栽培なら細かい穴をあけて水が通る穴を作ったことがあるのですが、株元から新しく伸びてくる芽が育たないこともあってやめました。
鉢栽培だともっと難しいです。できないことはないですが、鉢一つひとつに黒マルチを張っていくのは手間なのでおすすめできません。
ブルーベリーの場合は植物素材のマルチ資材がおすすめです。
なぜなら水分や空気が通り抜ける隙間があり、株元から伸びてくる芽も傷めないからです。
資材としてはバークチップ(インテリアバーク)や針葉樹チップ・稲わら・麦わらなどがあります。
私が愛用しているのが、もみ殻とココヤシチップ(ハスクチップ)です。
理由としては値段が安価であることと、入手しやすいからです。
また来年以降もさまざまな再利用ができるからです。
(枯草が一番安価ではあるのですが、雑草の種を混入しそうなので試したことはありません。)
マルチングをする時期は。
先ほど説明したようにブルーベリーは根が細いのですが水分を多く要求しますので、鉢の用土が乾かないようにしなければなりません。
ですので一年中マルチング状態であることを勧められることもあると思います。
ただ私の場合はこの春の3月中頃からマルチングしています。
理由は2つあります。
- 一つは冬場はそれほど水やりが必要でないこと。
- もう一つは株元に虫や葉が溜まりやすいこと。
私は香川県という比較的暖かい地域で住んでいますので、ブルーベリーの植え替えをできるだけ11・12月に行っています。
12月以降は剪定の時期でブルーベリーの成長が著しく抑えられる休眠時期となります。
この冬の間はブルーベリーもそれほど水分を必要とせず、私の場合は2週間から3週間に一回位程度の水やり頻度に抑えています。時には一月以上水やりしません。
植え替え直後から水気の多い環境に慣れないようにするためにしています。(効果があるかは分かりません)
ですので冬の間はマルチングをする一番の理由、「乾燥防止」があまり関係ないので、植え替えをした鉢に私は急いでマルチングをしません。
また冬場にマルチングをするとデメリットがあると私は感じています。
それが虫や葉が株元のマルチングをしたところに溜まってしまうことです。
環境にもよるでしょうが、私が育てている所は落葉樹が多くあります。また私は冬の間に庭木に登り多くの樹木を剪定しています。
そのため鉢の中に枯れ落ちた葉や剪定した枝葉が溜まってしまいます。
またブルーベリーから落ちた葉も溜まったりします。
マルチングをしているとこれらの枯れた枝葉が絡み合ってしまい取り除きにくくなります。
また冬場にマルチをすると越冬する虫などの越冬場所になってしまうこともあります。
極寒の地域で株元を覆わないと根が凍害を起こす地域でなければ、冬場のマルチはいまいちなのではないでしょうか。
ですので私は気温が上昇し、植物の花粉が飛びやすくなる、この乾燥が目立ち始める3月中旬からマルチングをし始めます。
水やり頻度もこれから増えていきます。(一部の品種では花も咲き始めていますので)
籾殻とココヤシチップのマルチング作業。
マルチングって全く難しい作業ではありません。
マルチング資材を手に入れてただ株元に流し込むように注ぐだけです。
マルチング資材の厚みは人それぞれですが、厚みがあればあるほど水分の蒸散量も鉢の温度変化も抑えられるためできるだけ多めが良いと思います。
これは地植えでも同じでしょう。地植えだと10センチメートルは欲しい気がします。
私の場合はこの写真の様にできるだけ鉢の高さギリギリまでマルチングをするようにしています。
ココヤシチップマルチと同様にもみ殻もマルチ資材としてブルーベリーに使っています。
この二つのマルチ資材は似ているのですがココヤシチップの方がもみ殻よりも厚みがあり、空気や水の通る隙間が多いので、25リットル以上の大きめの鉢サイズでマルチする場合はマルチ資材自体の重さでマルチ内の隙間が押しつぶされないように、できるだけココヤシチップを使うようにしています。
逆に10号鉢以下の小さめの鉢の時はもみ殻資材を使っています。
(まあ、その時の気分によっていろいろですけども)
【注意】
もみ殻やココヤシチップは非常に軽いため鉢になじむまでは水やりのたびにマルチ資材が浮き、水やりがしにくいように感じるかもしれません。
またもみ殻は撥水性もあるため、鉢の淵いっぱいにもみ殻マルチをすると水があふれ出ることもあるかもしれません。もみ殻マルチは厚みを気持ち薄めにしておいた方が良いと思います。
またもみ殻は乾燥すると、小鳥や猫がちょっかいを出すこともあります。
これらの注意事項がありますので、もみ殻よりも少し値が張りますが、ココヤシチップ(ハスクチップ)の方が扱いやすいと思います。
私が資材として今回使ったのは2Sサイズ(おおよそ8~12ミリメートル)のココヤシチップ、4cu.ft圧縮113リットル(復元量200リットル)で、たしか2750円ぐらいで近くのホームセンターで取り寄せて購入したと思います。ネットでも2500円から~3000円程度で買えるでしょう。
マルチ資材に使う量は意外と少なく余るかもしれませんが、秋以降の植え替え時にも用土として利用できますので損はしません。
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さいごに
今回はブルーベリーのもみ殻とココヤシチップのマルチングを紹介しましたが、この時期は他の植物も新芽が動き出すタイミングです。
ですので私は他の鉢植物にもマルチングを合わせてしています。
それとマルチングをする前に春の肥料を与えておいた方が楽だと思います。
マルチをした後だと肥料をするのが難しいですし、水やりであふれて流れてしまうこともあるので。
松葉マルチングも試したい。
私はこの冬の間にせっせと庭木を剪定しているのですが、松葉がすご~くたくさん出てくるんですね。
松葉は分解しにくくブルーベリーのマルチ資材に相性がよさそうなのですが、なかなか試すことができません。
それにはいくらか理由がありまして、
- 年に3回の松くい虫予防をしており、マルチをするとブルーベリーの生育に何らかの影響が出るかも。
- 松葉の剪定には手間がかかるため、剪定中は松葉を集めにくい。そのため松葉だけでなく、雑草や落ち葉なども集めてしまい、やはちブルーベリーの生育が心配。
- 松葉の剪定とは松葉を落とすことだけでなく、もちろん枝の部分から落とすことも多いため、余分なところが付いている。枝の部分はマルチに適していない気がする。特に松脂が切り口からでてくるから。
ですので庭木を剪定したときに出てくる松葉を利用したい気持ちがあるのですが、なかなか踏み出せないんですね。
どこかでいいアイデアが出ればいいのですが。