4月中旬にビワの摘果をした(遅め)。我が家では一枝一果に

こんばんは。 かっけいです。

私の住んでいる所は比較的暖かく暖地とされている香川県です。

果実は正しく摘蕾(てきらい)・摘果(てきか)をすることで、美味しく大きなものができます。

今回は4月中旬にビワ(枇杷)の果房を摘果したお話です。

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ビワの摘果の目安は。

ビワの摘果は一般的に春の3月上旬から4月にかけて行われます。
これは摘果した後で残した実が霜害(凍害)に合わないようにするためです。

(摘蕾は開花する11・12月頃に花の数を減らすために行います。何もしなければ1果房あたり100以上の花が咲くためです。)

摘果は開花受粉をした実を減らすための作業です。

1果房には100近くの花が咲き、受粉した実は10近くにもなります。
これを適当な1果房当たりの実の数に調整することで、美味しく大きな実が手に入ります。
また摘果をすることで樹にも負担がかかりにくくなり、翌年も安定的に実をつけます。

では摘果する数はどれくらいだろうか。

これは品種によって異なるのですが、日本で一般的に育てられている2品種「茂木」と「田中」では次のように言われています。

*摘果数とは残した果実の個数のこと。

  • 茂木:1果房に3~5果
  • 田中:1果房に1~3果

この摘果数の違いは木の勢いや果実の大きさによって異なります。

一般的に田中は果実の重さが60~80グラムと大きく、その分1果房に付けられる果実の量が少なくなります。茂木は果実の重さは40~50グラムと小ぶりで、1果房に付けられる果実が3~5個と多くなります。

一方で果物には葉果比(ようかひ)という考えがあります。

葉果比とは充実した果実一個を生産するために必要な葉っぱの枚数を表します。例えば葉果比20だと「葉が20枚あれば果実1個を残す」という考えになります。

これもまた植物や品種によって異なるのですが、ビワでは一般的に葉果比15~25と言われています。

【摘果数の目安 まとめ】

  • 一般的な品種である大きめの実の「茂木」なら1果房に3~5個、小ぶりな実の「田中」なら1果房に1~3個。
  • 葉果比で判断するなら、葉果比15~25程度。

我が家では一枝一果に調節。

ここまで二通りの摘果数の目安を紹介しました。

70グラム程度の果実の「茂木」なら一果房に1~3果なので、家にあるビワが大きい実をつけるなら残す実を少なくします。
40グラム程度の「田中」なら一果房に3~5果なので、家にあるビワが小さめの実をつけるなら残す実を多くします。

悩んだら一枝(一果房)に3果としていれば無難かもしれません。

ただ私は家のビワを一枝一果にしています。

それは我が家のビワは実生から実をつけており、世の中に出回っている品種とは違っているからです。
また我が家のビワは樹勢が弱く葉の数が少ないです。そのためあまりに多くの果実を成らすと翌年の果実の出来が悪くなってしまうからです。

摘果前の様子。

枇杷(びわ)の摘果前

上の写真が摘果前の様子です。

一見すると葉の枚数が多い様に見えますが一枝(一果房)当たり10~15枚程度しかありません。

一方で一枝(一果房)には6~10程度の小さな実が付いています。

これを一枝一果に調整していきます。

摘果後の様子。

枇杷摘果後の様子

摘果をするのに2時間程度もかかってしまったのでちょっと辺りが暗くなってしまっています。

摘果をしながら黄色く枯れた葉を落としていますし、摘果をすることで枝の先端が軽くなり全体的に枝が天に向かって立ち上がり日当たり・風通しが良好になっています。

枇杷摘果、一枝1果に

残す実は傷が付いておらず、実が大きくなっているものを中心に選びます。また実が大きくなるにつれて葉や枝に接触し傷が付きそうなものも落としています。

遅めの摘果時期だったのでこれがおそらく最後の摘果となるので、一枝2個残しにし後で1個にするという段階的に摘果にはしませんでした。


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さいごに。摘果をするのは得しかない。

摘果をすると採れる実の数が減るから嫌だという人もいるかもしれません。

しかし摘果にはメリットだらけです。

確かに摘果をすることは果実の個数を減らします。
しかし適当な果実数にすることで一果あたりの大きさも甘さ・風味(おいしさ)も充実します。その結果収穫できる総重量は摘果することで増加することもあります。

摘果することで実同士の接触もなくなり一番いい状態の実を任意に残すことができるため、良好な果実を成らすことができます。樹が病虫害に遇いにくくもなります。

また樹に余分なエネルギーを消費させずに済むため、果実収穫後の樹の生長が衰えることなく、秋にはまた多くの花を咲かし翌年の実をしっかりとつけます。つまり裏年・表年になりにくく毎年安定的な収穫が期待できるようになります。


摘果をするのは少し手間だったりします。

我が家にあるほどほどの大きさのビワの樹でも2時間程度かかります。
それでも摘果することで大きくおいしい実が食べられるため、積極的に行いたい春の作業です。

一枝一果に減らすと大した収穫量ではないと思われるかもしれませんが、それでも100個ほどの収穫が見込めています。家庭で消費するには十分すぎる量です。

ちなみに農家では摘果と同時に袋かけも行っています。

袋かけの理由としては、

  • 実が擦れて傷かつかないため
  • 鳥や虫の被害を回避するため
  • 実が凍害・霜害などの寒害に回避するため
  • 雨からの病気の蔓延を防ぐため
  • 実の日焼けを防ぐため

などなどとたくさんの理由があります。

しかし非常に手間がかかりますし、営利栽培していない場合は実が傷ついても気になりませんし、今回のように摘果が遅いと寒害も気になりません。

袋かけはしたい人だけする程度ではないでしょうか。

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