生ゴミを減らしたい方におすすめ!!屋外コンポストの使い方

こんばんは。  かっけいです。

一日に出る生ごみの量は、一人当たり約200グラム以上と言われています。

近年のエコへの意識の高まりから各家庭での生ごみ処理に注目されていますが、現実にはコンポストをどのように使ったらよいのかわからない方が多いのではないでしょうか。

ここでは屋外に設置するコンポスターでの生ごみ処理について説明します。

生ごみの写真を掲載していることを初めに注意しておきます。

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庭・屋外に設置するコンポストとは。 

まずは私が使っているコンポスト容器を見てください。

庭の生ごみ処理機

注目すべき点は4つあります。

  1. コンポスト容器が複数あること。
  2. 日当たりがあり、風通しの悪くないところに設置されていること。
  3. 土の上に設置されていること。
  4. 機械ではないこと。

これが私が実践している生ごみ処理機です。コンポスター容器は市販のプラスチック製です。

コンポスト・生ごみ処理機にはどんな種類があるのか。

家庭で生ごみを処理するには様々な方法があります。

  1. 電気の力を使い、生ごみを乾燥or分解。(電化式)
  2. 屋外で土の上にプラスチック容器を設置し、分解。(微生物式)
  3. 一時期に流行ったミミズの力で分解。(ミミズ式)

この3種類以外にも、もっと手軽にプランターや空き容器やダンボールで小規模でする方法や、土に直接埋め込む方法など、分解する方法はいくらでもあります。

1番の電気の力を使い生ごみを処理するのは、機械の力を使い強制的に短期間で生ごみが分解しやすい環境に持っていき、また屋内で設置することもでき、庭のない家庭で人気があるそうです。

ただ、機械の購入費が高額なのと、電気代がそこそこかかり、また悪臭も完全には防げないため、庭のある家でこれを設置する必要はないと感じます。正直、エコではないと思います。

3番目のミミズコンポストは海外では人気があるそうですが、ミミズにも種類がありまして、「シマミミズ」というミミズの力を借りて生ごみを分解します。畑や庭にいるミミズを使っても、ミミズが死ぬか、生ごみが腐るのが先かの話になります。私は失敗しました。

規模にもよりますが、数百匹を超えるミミズを飼育することになり、生ごみの分解だけでなく、ミミズの飼育のために温度や水分を考える必要があります。そのため簡単そうにみえて相当に難しいです。また、シマミミズというミミズを買うため、費用は実はそこそこかかります。コンポスト容器も含めて1万円は想定したほうがいいですよ。

私がおすすめするのは2番目の庭・屋外でする微生物の力を借りた生ごみの分解方法です。

庭・屋外に設置のコンポストの特徴。メリットとデメリット。

メリットとデメリットを説明します。

メリット(利点)

  • 費用がそこそこ安く、維持費も一切かからない。
  • 自治体によっては補助金が発生し、半額以下で購入できるかも。(結構重要なこと)
  • 生ごみ以外にも落ち葉や細い枝なども入れることができる。
  • 広い場所はそれほど必要でない。
  • 容量があり、毎日生ごみを投入することができる。
  • 発酵促進剤は必須ではない。
  • 手間がそれほどかからない。

現在私が使っているコンポスターは容量190リットルのものです。

かなり古いコンポスト容器なので同じ型のものはないと思いますが、現在ではおよそ200リットルのコンポスターで約1万円で購入することができます。もう少し大きいサイズの300リットル程度で1万5千円程度だと思います。お金が発生するのはここだけです。

また生ごみ処理機は各自治体ごとによって独自の補助金を受けることができたりします。私の住んでいる丸亀市では、コンポスト2基までで本体購入価格の2分の1以内、1基につき上限3000円までとなっています。つまり私と同サイズのコンポスターを買おうとすると3割引きの価格で購入することができます。

(詳しいことは自分の住んでいる役場のホームページを参考にしてください。3分の2を補助してくれるところもあれば、上限額1万5000円のところもあります。領収書を捨てないように。この補助制度については私が書いた「冬がおすすめ!生ごみ処理、屋外コンポストを始めるのにベストな時期」で触れていますので、よければ見てください。)

生ごみ処理機と言っていますが、実際には落ち葉や細い枝、もみがらなどを入れることができます。これには堆肥化を成功させるためにぜひやっていただきたいことでもあります。詳しくは後で説明します。

場所を選ぶイメージですが容器さえ置ければいいので、最初の写真のように地面があればどこでも設置することができます。畑がなくてもできます。

小さいサイズでも容量は100リットルはありますので、単純に生ごみだけを投入した場合は、家族4人で100日間。約3か月間もひとつの容器で生ごみを捨て続けることができます。生ごみを捨てるのに悩む必要はありません。

発酵促進剤や複雑な手間がかかるようなイメージがあるかもしれませんが、必ずしも必要ではありません。それは後で私の実践例で示します。私は発酵促進剤を使いません。

デメリット(欠点)

  • 堆肥化にまである程度の期間がかかる。
  • 悪臭やコバエなどの虫が発生することがある。
  • 近所迷惑になるかもしれない。
  • 少しはかき混ぜるという作業必要。
  • 慣れないうちはうまくいかないことも。

微生物の力を借りるため、生ごみが分解され、堆肥化されるには時間がかかります。私の住んでいる地域では夏は3か月、冬は半年ほどかかると感じています。私は堆肥化を越えて土のレベルにさせるためこの倍の期間をかけます。

夏には気温が高くなりハエなどの活動も活発になるために、万全を期しても少しは虫が発生する可能性があります。悪臭も発生し、隣の敷地に隣接していれば、隣に迷惑がかかる恐れがあります。体感的には2メートルほど離れるとコバエや悪臭はほとんど気にならなくなります。

悪臭や虫を発生させないため、生ごみを分解し堆肥化を成功させるためにはかき混ぜるという作業が時々必要になります。また、時期や生ごみの量・内容物によっては同じように分解されないので、少しは経験が必要になります。

いよいよ実践例です。

屋外コンポストを成功させる要点。

成功するための要点を3つあげます。

  • 生ゴミのみを入れ続けない。もみがらや乾燥した落ち葉も入れる。
  • すでに堆肥化したコンポストの土を入れる。
  • 時々かき混ぜて空気を含ませる。

最初の写真を見ますと、コンポストが4つありますね。

ここまでの量の容器は必要ないのですが、私は堆肥を越えて土レベルにするために分解に倍の期間をかけています。ただし容器は複数あるほうが絶対にいいです。

役場の助成金の内容を見ていただいたら2基まで補助してくれるところが多いと思います。これはコンポスト容器が2基以上あるのが理想とされているからです。なぜなら生ごみはただコンポストに入れるだけでは上手に堆肥化できません。堆肥化するにはある程度の期間がかかります。そのため生ごみを捨てていく容器と、分解させていく容器を分ける必要があります。1基しか用意していないと、分解中は生ごみを捨てることができません。

コンポストが4つあるのは奥から「現在分解中用」、「生ごみ投入中」、「堆肥化して約半年以上のコンポスト」、「堆肥化して数か月」のコンポストに分かれています。これがおおよそ3か月ごとにコンポストが一つずつずれていき、4つコンポストがあることでちょうどよく1年のサイクルを保っています。

コンポストに入れる生ごみはよく乾燥させたものがいいと言われます。しかし乾燥させずに生のまま入れても失敗するわけではありません。

コンポストに入れる生ゴミ

これが今日コンポストに入れた生ゴミです。見ていただいたらわかりますように全く乾燥させていません。水気が多い状態でコンポストに入れてはいけないと言われるのは水気が多いと腐りやすいからです。

生ごみの含水率はおよそ80パーセントとされています。一方で土をかき混ぜる方法での生ごみ分解方法は水分量50パーセントが理想とされています。

つまり一々生ごみを乾燥させるよりも、生のままコンポストに投入し、後から乾燥した落ち葉・もみがら、土を入れた方が効率がいいです。

これが生ゴミのみを入れ続けない理由です。

そして土を投入するのも大事です。これも生ごみが水分を含んでいますので、なるべく乾燥している方がいいです。ここで成功させる秘訣は、すでに生ごみを分解させて堆肥化したことがある土を混ぜることです。

生ゴミだけでは分解に必要な微生物がいませんので、堆肥化させる微生物を他から混ぜなければなりません。決して生ゴミだけでは成功しません。腐るだけです。

土は何でもいいと言えば別に構わないのですが、おすすめは隣のコンポストの土を使うことです。コンポストの土はすでに大量の分解に必要な微生物の宝庫ですので、生ごみの量に対して少量でも大きな効果があります。

なければ安い園芸用の土でも構いません。ただし袋破れのしていないカビの生えていないものを選んでください。それと生ごみと同程度の土の量にした方がいいと思います。分解に必要な微生物がそれほど多くないと思いますので、初めての場合は大量の土で生ごみを分解させるべきです。心配であれば最初だけは発酵促進剤を投入するのも一考です。

最後に大切なことは、生ごみと、落ち葉やもみ殻などの乾燥しているものと土をかき混ぜることです。

屋外コンポストの分解には2通りあり、好気性微生物と嫌気性微生物による分解があります。使い分けは非常に簡単で、好気性は酸素が必要な分解。嫌気性は酸素を必要としない分解です。おすすめするのは絶対に好気性微生物による分解です。

嫌気性微生物による分解は手間が全くかからない一方、悪臭が凄まじいですし、私の経験上上手に堆肥化できず、べちゃべちゃなヘドロ状になってしまいます。

好気性微生物による分解は空気をコンポストの生ごみに含ませるように混ぜないといけないですが、分解の家庭が観察できるためその都度、生ごみを足すのか、土を足すのか、色々と対応しやすいです。また分解速度が速く、順調に分解すれば悪臭は全く発生しません。失敗しない生ごみ分解を目指すなら断然、かき混ぜることをすすめます。

かき混ぜる頻度は経験によるものですが、夏場は1週間に2度、冬場は2・3週間に1度を目安に私はしています。生ごみの投入量が多ければ土と混ぜる頻度は増えますし、混ぜる機会も増えます。逆に投入量が少なければ、土を混ぜる頻度も減りますし、混ぜる回数も減ります。イメージするのは、生ごみを分解している微生物が酸素を必要としていないかと考えることです。仕事をしているのならば、それだけ多くの酸素が必要です。夏場の方が微生物は活発に仕事をします。

コンポストで生ゴミをかき混ぜる例。

コンポスト内の生ごみ

まずコンポストに生ごみをいれます。

今回はすでにコンポストの上部の方まで入っている状態です。

コンポストにもみがらと土を混ぜる

そこにもみがら(今回はおよそ5リットル)と隣のすでに分解されているコンポストの土をシャベル1杯分を投入し混ぜました。

このとき、表面だけでなく、できるだけ内部の方までかき混ぜるようにします。粗く混ぜるのではなく、空気を含ませるように、丁寧に混ぜます。

コンポストの土をかき混ぜた状態

上の写真はかき混ぜた後の状態です。

見た目は汚いですが徐々に分解されていきます。量も減ってくるので、あと2週間ほどはこのコンポストに生ごみを入れて、もう一度、土と撹拌する予定です。

そしてコンポストの上部までかき混ぜた土でいっぱいになれば後は放置です。

気になったころに蓋を開けて中の様子を確認しましょう。量も減っているずですので、状況に応じて土を足したり、かき混ぜたりしましょう。

発酵促進剤は入れません。コンポストの土にはすでに大量の微生物がいます。

こちらがすでに堆肥化されている土です。

コンポストで堆肥化した土

若干もみがらの原型が残っていますが、ここまでくると匂いは全くしません。堆肥化と言いますがほとんど土ですので、これに種まきをすることもできます。

コンポスト使い方まとめ。

屋外型のコンポストを成功させるのは3点です。

  • 生ごみだけでなく、落ち葉・もみがらなどの乾燥した有機物をいれる。
  • 微生物の多い土を混ぜる。
  • 空気を多く含ませて分解させる。

そしてちょっと注意するのが、コンポストは少し土に埋めましょう。

なぜならコンポストが強風で飛ばされることと、下から水が浸入してくるのを少しでも防ぐ意味合いがあります。

また太い枝や、貝殻を入れるのはやめておいた方が無難ではあります。私は気にせずに入れますが、分解しにくいですしかき混ぜにくいので、取り除けるのなら入れない方が後々楽になります。

雑草はできるだけ入れない方がいいです。分解される雑草もありますが、スギナが混ざると中で増殖して非常に厄介なことになります。

さいごに。生ゴミ堆肥は色々使える。

生ごみを分解させるには様々な方法があります。

その中で私が実践しており、成功している方法を紹介しました。

生ごみの分解はゴミを減らすだけでなく、後々園芸や畑にも土や堆肥として使うことができます。

コンポストが4基ある私の家では生ごみを捨てることは全くないです。

屋外設置コンポストは役場の補助で初められますし、追加費用もかからないお財布にも優しいエコな分解方法です。

最後のワンポイントアドバイスですが、大きいサイズのコンポストをおすすめします。(かき混ぜる体力が無かったり、生ごみの量が少ない場合は小さいサイズでも問題ないです)

小さいサイズのコンポストはすぐに容量がいっぱいになり、堆肥化までの分解のサイクルが短くなります。また小さいと、かき混ぜにくいので要注意です。小さいコンポストの時に、思いっきりかき混ぜてコンポストの側面を突き破ったことがあります。混ぜるときは少し注意して混ぜましょうね。


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追記。堆肥化して1年後の様子。

ここから下の内容は、上の「コンポストで生ゴミかき混ぜる例」で紹介したコンポスター内の生ゴミが一年後にどのようになったのかを示します。撮影は一年後の11月15日です。月に一回程度、定期的にかき混ぜています。

庭のコンポストの蓋を開けた様子。上の写真の手前が、半年以上かけて分解している最中で、手前2番目が堆肥化完了のコンポスト(一年後の生ゴミ)、手前3番目がこれから生ごみを入れていくコンポスター、一番奥が上まで一杯になってこれからしばらく放置するコンポスターです。

土レベルまで分解した生ゴミ。生ゴミが土のようになった。

生ゴミが跡形も無くなっており土のように変化しています。もちろん無臭です。鼻を近づけても嫌な臭いは一切しません。

ただもみ殻は完全には分解していません。もみ殻を投入しすぎたようです。しかしもみ殻は土に混ぜて通気性を確保する資材でもありますので、全く問題はありません。

この土レベルの堆肥化した土は鉢植え植物の用土に使うこともできますし、肥料分が濃すぎると心配するのであれば、鉢やプランターの用土の上にマルチのように薄く敷き詰めてもいいですし、畑では植穴に堆肥として利用してもいいでしょう。

またこの土には生ゴミを分解する微生物が豊富に含まれています。

上でも紹介しましたようにこれから生ゴミを分解していくコンポストに投入していくのも非常にグッドです。

生ゴミを入れ始めたコンポスト

生ゴミを入れ始めたコンポスト

シャベル2杯の土をコンポストに入れる

シャベル1杯の土をコンポストに投入

生ゴミと土を混ぜた様子。

微生物が豊富な土をこれから生ゴミを投入していくコンポスターに投入します。シャベル一杯程度の少量でOKです。

そしてシャベルを使って生ゴミを切り刻むように、そしてしっかり土と和えるようにかき混ぜていきます。これで分解がぐっと進みます。

夏場などのコバエや悪臭が発生しやすい時は、上の写真の状態から生ゴミが見えなくなるように薄く微生物が豊富な土をかぶせてあげるのも手です。

ちなみに次の写真は8か月程度かけて堆肥化している様子です。

堆肥化8か月程度のコンポスト内

堆肥化8か月程度のコンポスト内

もみ殻の形が残り、白いカビも発生。

多くのもみ殻はまだまだ分解されていませんし。野菜の芯や枯れ枝はまだ形が残っています。悪臭もわずかですがあります。鼻をつくような臭いはしません。

白いカビが所々に発生していることからもまだ分解中であることが言えます。ちなみに生ゴミ分解での白いカビは正常に生ゴミが分解していることの目安でもあります。

この状態でも未熟堆肥として畑では使えますが、鉢やプランターで使うなら、後数か月経過してから完熟させた方が無難です。

どうでしょうか。

庭に設置したコンポストに生ゴミをただそのまま入れ、土を入れてかき混ぜるだけでも、一年後にはしっかりと分解し土レベルになることを示しました。

コンポスト容器は中が空洞であるただのプラスチック製の筒であり、種も仕掛けもありません。微生物の力によって生ゴミを分解させているだけです。

一度堆肥化に成功し生ゴミを分解させる微生物が豊富な土を手に入れたなら、あとはもう問題なく屋外設置のコンポストが続けられるでしょう。

ただひょっとするとコンポスターを購入した最初の時だけは微生物が豊富な土を用意できずに失敗するかもしれないので、最初だけは発酵促進剤を購入してもいいかもしれません。

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