竹酢液で虫除けしてみた結果.#252

第252回目のラジオ配信。「竹酢液(ちくさくえき)」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

ラジオ内容まとめ
  • 竹酢液と木酢液はほぼ同じ
  • 殺菌や病害虫予防の成分が含まれている
  • 手に残るくらい強い臭いで薄めて使う
  • 虫の被害は減らず、全く効果がなかった
  • 天然資材で環境の負荷は少なく安心して使える
  • 自分に合った使い方を探していく
  • 発酵の促進・消臭・病原菌の抑制と堆肥作りに役立つそうだ
  • ごく少量の液体をとる時はストローが手軽

かっけいの円龍寺ラジオ

これは香川県丸亀市にいるお坊さん、私かっけいの音声配信です。

今回は仏教の話ではなくて、私の趣味の家庭菜園をテーマにしたお話です。竹酢液について話します。

私の家庭菜園は土を耕さなかったり農薬を使わないといったちょっと変わった感じの育て方をしています。

でも今年は、私が畑で植物にスプレーをシュッシュとしているのを見かけたご近所さんもいることでしょう。

農薬を使わないあの人が、珍しくお薬を使っているんだなあと思われたと思います。

実はお薬ではなくて、竹酢液を噴霧していました。

2024年の今年は色んな虫が大量発生しましたよね。

覚えていますかね。今年は春からカメムシが大量発生しましたよね。2月や3月にお寺の庭木を剪定していると、こんな寒い時期なのに、カメムシがたくさん出てきてビックリした覚えがあります。

リンゴやナシやお米など、いろんな果物や野菜に影響があったそうですよね。

家庭菜園している私の場合は、カメムシはそこまで気にならなかったのですが、一方でニジュウヤホシテントウ虫(テントウムシダマシ)やヨトウムシといった虫の被害にかなり悩まされました。

オクラからナスからこれまであまり経験しなかったレベルでどんどん食べられていって、とっても生長が悪かったです。

そこで今年は竹酢液を使ってみました。

ちなみに竹酢液と木酢液はどちらもほぼ同じです。

竹酢液は竹から、木酢液は木材を炭にするときに出た煙からつくられている液体です。

酢酸などの殺菌や病害虫予防の成分がいろいろ含まれています。

私は1リットル800円くらいのお手頃価格のものを買いました。

実は私はいままで竹酢液を使ったことがありません。

正直言って、匂いがきついだけで、効果があると思っていなかったからです。

でも今年は虫が大量発生していますし、竹酢液は1000倍や500倍に薄めて使うから、実質一回分のコストは数円ぐらい、家庭菜園なら1000円で何十回、何百回も使えるからと、今年は実験的に竹酢液を試してみました。

現在進行で使っていて、8月の中旬から10月の上旬のおよそ50日ぐらい継続して今使っています。

使い方は用法通りで、500倍から1000倍に希釈して週に一回の頻度で使っています。

それで効果のほどをいいますと、全く効果がありませんでした。

いや、ホント。ほんの少しは虫の被害が減るかなあと期待したのですが、全然だめでした。

匂いはきついです。手や肌についてしまうと、石鹸で洗ってもなんとなく匂いが残るくらいきつい臭いです。

自然由来の天然資材だし、最初の噴霧でそんなにすぐに効果がでるわけないよねと思っていたのですが、3週間4週間たっても虫は全然減りませんでした。

もっといえば、竹酢液をかけてほんの数分後には虫が飛んできてますし、翌日畑を見に行っても、チョウチョやガなどいろんな虫が寄って来ていましたからね。

あれを見て、竹酢液は効果がないなあと薄々思いました。

それと病気予防にキュウリにも1000倍希釈ぐらいで噴霧しましたけど、これもよく分かりませんでした。

うどん粉病にはならなかったので、こちらには効果があったのかもしれませんが、炭疽病か褐斑病のような症状は出たので、現状、キュウリでの竹酢液での病気予防は気休めです。

オクラとかにはアブラムシや蟻が多くいて、竹酢液を噴霧しても、これも効果が感じられませんでした。

虫が大量発生した今年の夏、初めて竹酢液を使ってみましたが、正直、ほぼ効果なしという感想しかありません。

ただひょっとすると、500倍や1000倍でするのが薄すぎた可能性もあるかもしれません。

しかしラベルやいろんなウェブサイトでは、50倍や100倍で噴霧すると、濃すぎて葉っぱに斑点が浮かぶ、最悪枯れるかもといった植物へのダメージも紹介されています。

なんにせよ、今年初めて竹酢液を使ってみたので、とりあえず、ラベルに書かれている通り、500倍から1000倍くらいの濃さで試してみました。その結果、全然効果がありませんでした。

今回のお話で皆さんと共有したいのは、竹酢液での虫除けは、あまり効果がないかもしれないよということです。

私の場合はなかったです。

ただし、竹酢液は天然資材なので、化学農薬と比べて、自然に分解されて環境への負荷もほとんどないので、安心して使えるのはいい点ですよね。

今回はたまたま上手くいかなかっただけかもしれないので、これから自分に合ったベストな方法を探すのも面白そうです。

今はイチゴとニンニクの植付けに使っています。生成AIに質問してみると、1000倍に薄めたのを周囲の土壌に均等に散布すると、根の発育を促し、初期の病害虫予防にもつながるとのことなので、実験的に試しています。

それと竹酢液は堆肥づくりにも役立つそうです。

なので、コンポスト容器を新しく2つ買いました。

発酵の促進・消臭・病原菌の抑制に効果的らしいので、生ごみのコンポストと草のコンポストの両方で、竹酢液を今試しています。

正直、これまで竹酢液を使わなくても、コンポストでの堆肥作りは上手くいっているので、なくてもいいんですが、竹酢液の効果もしりたいのでやっています。

それと最後にもう一つ。

竹酢液や木酢液を使う場合、500倍や1000倍に薄めることが多いと思います。

スプレー容器だと1ミリリットル、ジョウロだと5ミリリットルくらいとごく少量なので、スポイトのような吸い上げる容器が必要になってくることでしょう。

スポイトはそんなに高い買い物でもありませんが、買いに行くのも面倒ってこともあると思います。

そういう場合はストローで吸い上げるのがお手軽です。

私はストローを使っています。

もちろん口では吸い上げませんよ。

ストローの管を液体につけた状態で、ストローの上の口を指の腹で押さえたら、それだけで簡単につけた分だけ液体が吸い上げられます。

一般的なストローの直径は6㎜なので、4㎝分吸い上げたら約1mlの液体がとれます。2ミリリットルの液体が欲しかったら8㎝弱を吸い上げたらOKです。

ごく少量の液体がほしい時に、スポイトがない時の参考にして頂けたらと思います。

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ストローで液体の吸い上げる

参考動画・参考になるウェブサイト

参考動画
JSME FEDより
参考になるウェブサイト

太いストローでは表面張力の影響が小さく、上手く吸い上げられない可能性があります。

ストローで吸い上げられる量はどれくらいか

ストローで吸い上げられる量はストローの直径(太さ)で決まります。

ストローは筒状(円柱)の形であり円柱の体積の求め方で吸い上げられる量が分かります。

円柱の体積=半径×半径×円周率×高さ

一般的なストローの太さは6㎜で長さは20㎝なので、一般的なストローは約5.65mlの液体を含むことができます。

つまり液を1㎝吸い上げると約0.28mlを吸い上げ、4㎝吸い上げると約1.13ml(ほぼ1ml)を吸い上げます。

ストローで吸い上げる量の目安
ストローの太さ(直径)1㎝あたりの吸い上げ量1mlを吸い上げる時の液の長さ
4.5㎜
細め、こども用
0.16ml約6㎝
6mm
一般的なサイズ
0.28ml約4㎝
8~10㎜
太め
0.78ml約1㎝

洗口液のキャップを使う

数mlの細かな量を素早くとるときは、ストローが便利です。

一方で10mlや20mlのような量をとるときは、洗口液(マウスウォッシュ)のキャップを使うと便利です。

キャップの内側に10ml・20mlの線が引かれていて、計量しやすいです。

またキャップが大きいので、木酢液・竹酢液の容器に被せて保管できるのもいいですね。


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コンポストでの堆肥作りは順調か?

かっけい
かっけい

コンポストに約1000倍に薄めた竹酢液を定期的に散布しています。

約10週、経過した感想です。

雑草コンポストでは

雑草コンポストには、刈った草と野菜くず(茎や葉)ともみ殻のみを入れています。そこに定期的に1000倍に薄めた竹酢液をジョウロで散布しています。米ぬかのような発酵促進は入れていません。

竹酢液によって発酵が促進されている感じはしませんが、ダンゴムシやワラジムシが多く発生しています。

一般的に竹酢液・木酢液には虫の忌避効果があると言われていますが、1000倍希釈だと忌避効果はないのかもしれません。

忌避効果よりもコンポスト内の湿度が高くなったことで、ダンゴムシやワラジムシが増えやすい環境になったのだと思います。雑食で、草や葉や虫の死骸を食べ、分解堆肥化を進めてくれるそうです。

10週程度では堆肥化はほぼ進んでいないが、草の分解は進んでいると思います。

コンポストの堆肥化にベストな希釈倍率は、参考書籍・ウェブサイトなどによって異なっています。

  • 約30倍
  • 50倍から100倍
  • 100倍から200倍
  • 200倍から400倍
  • 100倍から500倍
  • 300倍から500倍
  • 500倍

などなど、月に3回から4回ほどの頻度で散布することは同じですが、倍率についてはまちまちです。発酵が促進され、早く堆肥化し、悪臭もある程度軽減されるという効果はどれもうたわれています。

竹酢液を今まで使ったことがなかったので、私は今は控えめに1000倍に薄めて使用しています。

生ごみコンポストでは

生ごみコンポストでも同じように1000倍に薄めて竹酢液をジョウロで散布しています。こちらも竹酢液の他に発酵促進剤は何も使用していません。

私はこれまで竹酢液を使わずとも、問題なく生ごみをコンポストで分解して堆肥を作ってきました。

竹酢液を使うことによって、より堆肥作りが進んだのか、楽になったのかは全く分かりません。

今のところ、竹酢液を堆肥作りに使うことは、雑草コンポストでも生ごみコンポストでも気休め程度です。効果があるかは感じられないレベルです。

1000倍ではなく500倍にすると、効果がもう少し現れるかもしれませんね。

「円龍寺かっけいラジオ」では、番組へのメッセージを募集しています。ご感想や取りあげてほしいテーマなどもお寄せ下さい。



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