ほしい物リストより、お線香ありがとうございました

冬がおすすめ!生ごみ処理、屋外コンポストを始めるのにベストな時期

こんばんは。  かっけいです。

以前の記事で屋外に設置するコンポスターの使い方について紹介しました。

生ごみ処理機には家庭でも設置できるのにはいろいろな種類があるのですが、庭に少しのスペースがあるなら私はこの屋外設置コンポストが一番いいと思っています。

今回は屋外コンポスターをどんな時期から開始したらいいのかを紹介します。初めて屋外コンポスターを設置する人を対象にしています。

秋から冬がベストです。

屋外コンポスターの購入方法も説明します。

案外高額ではないんですよ。

お店の半額程度の費用で買うことができます。生ごみ処理機

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生ごみ処理機の種類。

前回の記事でも紹介しましたが、おさらいします

①微生物を利用した分解。(おすすめ)

一般的にはバイオ式生ごみ処理とも言われます。屋外コンポスターはこの処理方法です。

バイオ式とは微生物の力を借りて生ごみを分解する方法のことです。微生物には嫌気性微生物と好気性微生物の2種類に分かれているのですが、家庭で生ごみ処理をする場合には好気性微生物を活用した方がいいです。

②乾燥・撹拌・破砕によって生ごみを減量。

一般的には乾燥式生ごみ処理機と言われています。これは生ごみを分解するのではなく、生ごみの量(かさ)を減らしているのですね。

生ごみは種類にもよりますがおおよそ水分量が80%程度あります。この水分量を乾燥させることによって、ごみの量を15~20%程度に減量することができます。そして効率よく乾燥させるために、処理機の中で撹拌、そして粉砕をしています。

大きさもそれほどなく室内に置けますし、庭がない家でも設置することができます。

人気はあるのですがデメリットもあります。

  • 機械の購入費用が2万~5万程度と高額であること。(機種によっては10万円を超えるものも)
  • 脱臭機能はあるのだが生ごみが家にあるので衛生が気になること。
  • 毎日使い電気代が処理するたびに20円程度はかかってしまう。
  • 乾燥しただけなので堆肥ではない(再利用しづらい)。

③ミミズの力を利用した分解。

これは微生物式とはちょっと違う生ごみの処理方法です。ミミズコンポストと言われています。

正確には分解というよりも生ごみをミミズに食べてもらうことでそのミミズの糞が堆肥として使える状態になることです。一時期流行ったようですが、実際にやってみると大変です。

  • 悪臭やコバエが発生することがある。
  • 生ごみとミミズの量のバランスをとる必要がある。ミミズが食べられる量しか投入できない。
  • 生ごみの処理だけでなく、ミミズの生育という別の手間がかかってしまう。
  • ミミズコンポストは適性が12~21度と適正範囲が少ない。コンポスターの温度が0度以下や30度以上にならない方がよい。
  • ミミズの種類はシマミミズでないといけないので費用がかかる。(庭・畑のミミズでは上手くいかない)
  • 処理能力が遅く、1000匹程度で生ごみ400グラム程度の量を24時間で処理します。一般家庭で一人当たりの生ごみの量は200グラム以上ですので、処理するには大量のシマミミズが必要になります。

他には段ボールコンポストなどが有名ですが、これをするなら屋外コンポストの方が良いと思います。

そもそも段ボールコンポストは北海道などの冬場に屋外コンポスターが凍結したり、雪に埋まってしまい利用できない地域で、屋内でも生ごみ処理ができるように工夫した形になります。

段ボールがコンポスター容器の材料ですから、初期費用が安く済むと思いますが、実際には段ボールは消耗品ですので生ごみの水分によって耐久性が落ちてきますし、ピートモスやもみ殻燻炭などの材料を基材として用意しないといけないなど、使っていくと段々お金がかかってくることに気が付きます。

また分解方法も好気性微生物の働きによる分解ですので空気を送り込む切り返しの作業が必要になります。悪臭やコバエも発生する恐れもあるので、結局屋外に設置することになります。段ボールでするメリットがなくなってしまいます。

屋外コンポスターはいつから始めるのがいいのか。

大雑把に一年を春・夏・秋・冬に分けます。

この4つの時期で初心者が始めるのは秋もしくは冬が最適です。

なぜ春と夏は向いていないのか。

  • 春、気温が上がってきて微生物の働きが活発化するのだが、生ごみが腐るのも早くなってしまう。
  • 梅雨の時期になると、屋外に設置しているので、雨水がコンポストの下から染みやすくなり、分解が上手くいかない。
  • 夏、台風の時期になると虫の発生が多くなり、また天候不順から切り返しが億劫になってしまう。

気温が高くなると微生物の活動が活発になるので、よくコンポスターを設置するのは春・夏がいいとすすめられると思います。しかしそれは生ごみを堆肥化するのに慣れた人、手間をかけられる人に対して当てはまることです。

微生物の活動が活発になるということはそれだけ、生ごみ分解が急速に行われているので、好気的環境を作るための切り返しの手間がかかります。また雨水の侵入にも注意を払わないといけません。

初めて屋外コンポスターを設置する人にはハードルが高い時期です。しまいにはコバエが大量に発生して開けなくなって、悪臭が発生して近所から迷惑だと言われるかもしれません。

春夏は悪臭・コバエ・ウジ虫の発生が目立つ。

なぜ秋・冬がベストなのか。

秋冬の時期の特徴は気温が低めであるといことです。

気温が低いということは微生物の活動が鈍くなるコバエの発生がほぼなくなるということです。

一見すると、生ごみ分解の能力が落ちて生ごみ処理機の役割が果たせないような気がしますが、これでいいんです。

屋外コンポスターを失敗し止めていく要因は、悪臭やコバエの発生が主な原因になります。

気温が下がってくると処理能力は落ちてくるのですが、同時に悪臭やコバエの発生も凄く落ちてきます。一般家庭の生ごみの排出量は一人当たり200グラム以上ですので、3人家族でおおよそ600グラムになります。屋外コンポスターはどれも100リットル以上の大型サイズですので、いっぱいになるのに5か月くらいの期間が必要になります。ですので処理能力が落ちてもいいんです。のんびりと分解したらいいんです。

生ごみが腐ることも抑えられますので、悪臭の発生も少ないですし、コバエをそもそもいません。夏場はコンポスターの中がジメジメし、嫌気的な環境になりやすいので、頻繁な(毎日の)切り返しが必要になるのですが、気温が低い時期だと、1週間に一度くらいで済みます。手間も大幅に減らすことができます。

また秋冬は微生物の大好物、餌の米ぬかと好気的環境づくりのもみ殻が手に入りやすい時期です。慣れると必要ないのですが、初めての人には有難いですね。

米ぬかの役割

米ぬかはミネラル・ビタミンなどの栄養を豊富に含み、微生物にとっては食べやすい状態なので、微生物の活動が活発になります。
また生ごみに米ぬかを混ぜこんでおくと、米ぬかに豊富に存在する乳酸菌や酵母菌などが働き始めます。乳酸菌や酵母菌は通性嫌気性菌であるので、酸素が不足している所でも繁殖し、通気性の悪いコンポスターの下部でも働き、悪臭を発生する雑菌の繁殖を抑えることができます。

もみがらの役割

もみがらはコンポスト内で混ぜることで、通気性が確保され、好気性微生物が働きやすい環境を作ることができます。またもみがらにはバチルス菌(枯草菌)が含まれているのでより超えた堆肥ができます。
そしてもみ殻は含水率が5~10%程度で、コンポスト内部の水分割合を調整するのに非常に便利であり、もみがらの炭素率(C/N比)が75程度であり生ごみの炭素率10程度を、堆肥化しやすい炭素率20~30に調節しやすいです。

好気性生物の活動が非常に活発になるのは40~60度と言われていますが、日向に置くことである程度解消できますし、40度に満たなくても微生物の分解は行なわれています。むしろ夏場には温度が上昇しすぎるため、コンポスターの蓋を空けなくてはいけないので、虫が入る恐れもあります。

冬場の方がじっくりと、落ち着いて分解できます。

秋冬は悪臭・虫の発生が少なく、便利な資材が手に入りやすい。

屋外コンポスターは意外と安く購入できる。

屋外コンポスターを設置するのに躊躇している人には価格が高いと思っている人がいるのではないでしょうか。

おおよそコンポストの容量が100リットルで3000~5000円程度、130リットルで5000~6000円程度、160リットルで7000~8000円程度します。。200リットルを超えると1万円を超えてくるでしょう。

仮に130リットルのコンポスターを2基購入すると、約1万円の費用が必要です。

しかし実際にはこの半分のお金で買うことができます。

それは各自治体ごとに生ごみ処理容器又は生ごみ処理機設置補助制度があるからです。

この制度の名称は自治体によって違うのですが、「生ごみ処理機設置事業補助金」や「生ごみ処理容器購入費補助(助成)」などと名付けられています。

ここでは例として香川県での各自治体のバイオ式生ごみ処理機(屋外設置型コンポスト)の補助制度について紹介します。

 平成29年1月現在 補助額(購入費に対する割合) 補助金の上限額
観音寺 3分の1 2万円
三豊市 2分の1 2万円
善通寺 2分の1 8000円
丸亀市 2分の1 3000円
坂出市 2分の1 3000円
高松市 2分の1 2万円
さぬき市 2分の1 3000円
東かがわ市 2分の1 3000円
 平成29年1月現在 補助額(購入費に対する割合) 補助金の上限額
多度津町 2分の1 3000円
琴平町 3分の1 2万円
まんのう町 2分の1 5000円
宇多津町 不明 不明
綾川町 2分の1 3000円
三木町 2分の1 3000円
直島町 2分の1 5000円
土庄町 3分の1 2000円
小豆島町 2分の1 3000円

各自治体のバイオ式生ごみ処理機の助成金をまとめているサイトもありますが、自治体ごとに制度が異なっていますので、自分の自治体の助成金は必ず役場か公式ホームページから確認するべきです。制度が変更されているかもしれません。

自治体によっては2基補助してくれるところもあれば、一基だけのところもありますし、コンポスター容器の大きさによって細かく補助額を分けている場合もあります。また通信販売ではなく自治体がある商業施設で購入しないと、補助が下りない場合もあります。

必ず自分で確認しましょう。

自分の住んでいる自治体の助成金を調べたい場合は、
「○○○(住んでいる市町村)、生ごみ、助成金or補助金」と検索すると出てきます。

バイオ式生ごみ処理機の購入例

【例 丸亀市で5500円のコンポスト容器を2基購入した場合】

丸亀市では生ごみ処理容器(コンポスト)を本体購入価格の2分の1以内、 1基につき上限額3000円までとしています。また1世帯につき2基まで補助してくれます。
※補助金の額に100円未満の端数が生じた場合は、端数は切り捨て。

【助成金なしの場合】
5500円×2基=11000円 1万1千円の費用が掛かります。

【助成金ありの場合】
1基の価格:5500円×2分の1(補助)=2750円
100円未満の端数は切り捨てなので2700円の助成が受けられます。
これが2基分なので5400円の補助金交付額となります。

注意しないといけないのが丸亀市では2基までが補助の対象なので3基目からは補助が受けられません。ただし5年ごとにまた補助が受けられます。

端数切り捨てや上限額があるため完全に半額の費用で購入できるわけではありませんが、それでもおおよそ半分の費用でコンポスト容器を用意することができます。

また大抵の自治体は生ごみ処理に対して、何らかの補助をしています。

自治体によっては4分の3(75%)や5分の4(80%)と非常に高い割合で補助金を交付してくれるところがあります。
例えば東京都の小金井市では生ごみ堆肥化容器に補助金額5分の4で上限額8000円と非常に優遇されています。これだと1万2千円のコンポストが4000円で、1万円だと2000円で、8000円だと1600円の費用で購入することができます。5000円だったらたったの1000円ですよ。

自治体によっては半額どころか2割の負担で購入できたりします。


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さいごに

家庭用生ごみ処理機の普及率

家庭用生ごみ処理機の正確な普及率というのははっきりとしていません。なぜなら屋外型コンポスターは個人がホームセンターなどで自由に買うことができ、また必ずしも購入者が補助を申請しているとは限らないからです。設置をしても扱い方が分からなく、やめてしまう人もいます。

古いデータになりますが、環境省が平成15年に出した資料によりますと、家庭での生ごみのコンポスト化は2%程度であると、そして生ごみ処理機の購入者の補助件数は約1.7%と推測しています。

10年以上前のデータですが、家庭での生ごみ処理はそれほど普及しておらず、補助を受けている人も少ないことが分かります。

2009年4月14日の日本経済新聞「あの商品は今 家庭用生ゴミ処理機「リサイクラー」ではパナソニックの屋内で使う生ごみ処理機「リサイクラー」の普及率が二人以上の世帯で4.2%であるとしています。

流しの下に取り付けるディスポーザーは普及率は4%にとどまるとしています。

いずれにしてもまだまだ生ごみ処理機の普及割合は低いと思われます。

まとめ

  • 秋・冬は生ごみの分解がゆったりとしているが、腐敗も遅く、初心者におすすめ。
  • 秋・冬は悪臭やコバエ、ウジ虫の発生がかなり抑えられる。
  • 秋・冬はバイオ式生ごみ処理機にとって便利な資材が手に入りやすい。
  • 各自治体ごとの独自の補助制度によって半額程度の費用で購入できる。
  • 補助制度は自治体によって異なるので必ず自分で自治体のホームページもしくは役場で確認する。
  • 自治体によっては8割近くを補助してくれるところもある。

さいごに、屋外型コンポストの使い方。

家庭用生ごみ処理機の普及率が低いと推測されている様に、なかなか家庭で生ごみを堆肥化するのが一般的になっていないと思います。

しかし最近では家庭菜園がブームになってきており、野菜残渣の再利用を意識する人も徐々に増えてくるのではないでしょうか。

私の過去記事に屋外型コンポストを実際に使った生ごみの堆肥化について説明しています。コンポストの使い方は人それぞれですが、勘違いしてはいけない注意点があります。それは必ず生ごみを分解させる微生物もしくは菌を加えてあげることです。生ゴミだけを投入しても腐っていき、悪臭が出るだけです。

微生物や菌を加えると聞くと難しそうなイメージがあるかもしれませんが簡単です。私が普段から実践している方法ではお金は一切かかっていません。

家庭で生ごみを堆肥化することができれば、生ごみ廃棄に必要な費用がカットできますし、作った堆肥でガーデニングや家庭菜園に再利用することができます。特に私の場合は堆肥化よりも土レベルにまで分解させているので、そのまま鉢栽培にも使うことができます。

コンポストの使い方は基本さえ押さえておけば、あとは自分の好きなように工夫できますので、自分が一番いいと思う方法で利用することができます。よくネット上でこれはコンポストに入れては駄目というものでも何の問題もなく容器に投入できますし、明らかに入れたらまずいものでも投入できますよと紹介されています。自分で少しずつベストな堆肥化を見つけていくのも楽しみになると思います。

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