こんばんは。 僧侶のかっけいです。
お寺のお坊さんは境内の清掃も大切な仕事ですが、なかなか毎日掃除をし続けることができません。毎日できる範囲ちょこちょこっとしています。
特にこの春の4月・5月はイチョウの花粉が凄い量飛散していますので、拭いても拭いても本堂の縁は汚れてしまいます。
とはいっても掃除をしないことにはお寺にお参りに来た人が嫌な思いをしてしまいますので、今日ちょっと重い腰を上げて本堂の縁を吹きました。
日記のようなお話です。
春の4月・5月はイチョウの飛散時期。
当院円龍寺のイチョウの樹は雌木なのですが、この春の時期はイチョウの花粉が凄いです。
イチョウは雄の木と雌の木に分かれており雄の木しか花粉を出さないのですが、問題なのはその飛散距離です。
1キロメートル離れていても花粉が飛んでくると言われています。
ですので当院にあるイチョウの樹は雄がない雌だけなのですが、毎年たくさんの銀杏の実をつけます。
これがイチョウの雌花です。胚珠がむき出しですね。
この雌花が遠くから飛んできた花粉をキャッチするんですね。
本堂の縁の拭き掃除。
お寺の本堂にある縁側は当然「濡れ縁」ですね。
屋外にむき出しになっていて風が強い雨の日は縁が濡れてしまいますし、たとえ風が強くなくてもこの時期は砂埃や花粉が本堂の縁に溜まっていきます。
上の写真は拭き掃除前の本堂の縁側です。
イチョウの花粉が飛散する時期なので若干木の板が緑色っぽくなっています。
これを拭き掃除しますとこうなりました。
写真では変化がない様に見えるかもしれませんが、実際にその場で目視で確認しますと全く違います。
雑巾がけでは光沢は出ませんが、埃が無くなるとことで板の木目が浮かび綺麗に見えます。
何よりも掃除をしていないと汚くて仕方ありません。
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さいごに。本堂の縁の拭き掃除は大変。
本堂の縁側の拭き掃除は大変です。
皆さんがイメージするような廊下を滑る様には雑巾で走ることはできません。
なぜなら濡れ縁は長年の風雨で木の板の表面がザラザラになっており、丁寧に拭いても雑巾が木の板の表面に引っ掛かりなかなか掃除が進みません。
またザラザラに荒れてしまった木の板の奥まで砂などの埃が侵入してますので、拭いても拭いても雑巾が黒くなってしまいます。
風が強く花粉や砂埃が舞う時期は一日で縁が真っ白になってしまいますので、私にとってはお寺の掃除で本堂の縁の拭き掃除は結構嫌な仕事の一つです。正直面倒です。