こんばんは。 お坊さんのかっけいです。
我が家の庭にはソテツ(蘇鉄)と呼ばれる植物があります。
ソテツとは葉が年中緑色で乾燥にも強く、手間のかかりにくく庭木として有り難いのですが、年に数回は葉を落とさなければなりません(剪定)。
私の住んでいる所は香川県ですが、この5月末辺りには新芽が動き始めます。
少し遅くなりましたが梅雨入り前には剪定を終えたいところです。
【今日5月29日】ソテツの梅雨入り前の様子。
ソテツの世話をされたことがある人ならこの様子を見れば今すぐにでも剪定しなければならないとわかるでしょう。
ソテツの剪定時期というのは比較的自由で好きな時に葉を落とせますし、栽培適地の九州南部や台湾付近と気候が違っているので、栽培書通りには生長しないこともあります。
それでも剪定をする時期というのは見た目である程度わかります。
ソテツの剪定タイミングの見極め方(我流)。
ソテツの剪定タイミングを知るには2つポイントがあります。
- 1つは古葉が水平方向より垂れるようになると。
- 1つは新芽が出るところ(生長点)が動き出す頃。
ソテツの葉というのは幹の上、すなわち生長点の一か所から密な状態で芽吹いていきます。
上の写真はこれから新しい葉が出てくるソテツの生長点です。生長点周りの葉は以前の古い葉です。
芽が動かない時はここが平べったいのですが、今の時期は写真のように先がだんだん鋭く尖っていきます。
上の写真はちょっと参考になりにくいかもしれません。
我が家のソテツは年に1・2回の剪定をしているため、極端に垂れ下がっている葉は少ないです。
葉が出てきたときは上方向に向いているのですが、ソテツが生長するにつれて葉が出てきたところが幹の部分になるので自ずと葉の向きは横向きになります。
目安としては古い葉が水平方向よりも下向きになると剪定タイミングです。
ソテツの剪定方法。
個人的にソテツほど剪定方法が単純な庭木はないような気がします。もっと言えば、剪定と言うよりも剪葉です。
方法は至って簡単、葉の付け根付近で切るだけです。
ソテツの葉は枝からでなく、幹から直接葉が出ています。
刈り込み鋏の刃を幹に当てて、できるだけ歯の根元から切り落とします。
葉の途中から切断する人もいますが、切ったところが茶色く変色し見た目が悪くなりますし、新芽の生長を促さないのでおすすめしません。
上の写真が剪定をした例です。
ここで注意点があります。
新芽が生長してくる時期は、写真のように葉を全て落とし丸坊主状態にします。
古い葉を全て落とすことで新芽の生長が促されるので、この時期は私はこのように切り落とします。
一方で上向きの古い葉をいくらか残す方法もあります(私は基本しませんが)。
どうしても古い葉を全て落とすと生長が止まったように感じてしまいます。
葉と言うのは植物の光合成に必要な場所なので、全て落とすというのは樹に負担がかかります。
葉を残す方法を用いるのは、新しい葉が出てこない時期やソテツの株が小さい場合(例えば鉢植え)の時に私は行なっています。
葉の根元で切り落とさないとどうなるのか。
ソテツの葉を根元で切り落とさないと、何十年経ってもソテツの枯れた葉がソテツの幹に残り続けます。
この枯れた葉の跡が不格好に思えないのであれば、根元で切る必要はないのですが、やっぱり見た目が悪いでしょう。
ソテツの剪定が遅くなってしまった。
ソテツは比較的自由な時期に剪定することができます。
新芽が出てきている時に剪定せずに夏に剪定する方法もあります。
私は今回剪定するのが少し遅かったです。
もう新芽がこんなに大きくなっています。
本当なら新芽が出てくる直前には剪定しておきたかったのですが、間に合いませんでした。
柔らかい新芽を傷つけてはいけないので古い葉を落とすのがちょっと面倒でした。
さいごに。
新しい葉が出てきているのを確認したので、急いで剪定を始めたので今日中には終わりませんでした。
写真のソテツの樹以外にももう一か所大きなソテツの樹があるので剪定作業がもうしばらくかかりそうです。
今剪定せずに新芽が出揃って葉が硬くなった夏ごろに葉を落とす方法もあるのですが、我が家のソテツは幹の分かれが多く、ソテツの樹の内側が日当たり・風通しが悪く、何もしないでいると梅雨の時期にカビや病気が発生する恐れがあります。
今は梅雨前の雨が降り続ける前ですので、剪定するにはベストな時期であるように感じます。
【追記】早起きしてソテツの剪定を終わらせました。
玄関先のソテツは雌の木ですが、それほど大きくなくすぐに剪定終わりました。
手間がかかるのは本堂前の雄のソテツの樹です。
脚立よりも大きなソテツの樹ですから上の方を刈り取るにはソテツによじ登らなければならないですし、ソテツの樹の内側も剪定しなければならないため、かなり時間がかかります。作業は単純なのですが、相当疲れました。
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【7月追記】蘇鉄が開花したことと、寺との関係について。
剪定から一月後の6月末に雄と雌の蘇鉄の樹がそれぞれほぼ同時に開花しました。
また、お坊さんの視点から「なぜ蘇鉄が寺院によく植えられているのか」を考えてみました。
そのことを記事にしていますので、こちらもよろしければ見て下さい。題『7月になってソテツの雌花と雄花が出てきた。珍しくないけどね』
【一年後】ソテツの実の収穫方法と種まき方法も書きました。→『ソテツ(蘇鉄)の収穫と種まき方法』