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「えらい」の方言が香川大学で通じなかった思い出

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香川生まれ香川育ちのかっけいです。

「えらい」という言葉は誰でも知っているよね。標準語では「偉い・豪い」の漢字で、「立派な・身分の高い・並々でない」というで使われますよね。

しかし方言として使われますと、「しんどい・苦しい・つらい・困った・程度の大きい」などの意味になります。全国各地で「えらい」という方言は使われており、香川県では、「しんどい・疲れた」の意味になります。

香川の小学校では、かけっこをしますと、あちらこちらから子供の『えら~』・『えらかった~』と聞こえてきます。運動だけでなくても、テスト明けにも『すごいえらかったなあ』と会話が始まります。

と、こんな風に香川県では「しんどい・疲れた」の意味で「えらい」が日常的に使われるのですが、私が香川大学にいた時にはまさかの言葉が通じない経験をしました。そんなにマイナーな言葉じゃないと思うのになあ。

「えらい」は全国的な言葉

例えば、名誉十段であるかつての将棋名人、塚田正夫には「勝つことはえらいことだ」という言葉が残っています。

実力制名人として2人目の名人位を獲得した塚田正夫は、「将棋は勝ったものが立派なんだ」ということを言っているのだけではなく、「将棋は盤上最後まで勝ちさすのは非常に大変なんだ」という苦しみを述べているともされています。えらいは色んな意味を持つので、言葉に含みを持たせることができますよね。

またJタウンネットというウェブサイトが2014年5月13日から6月8日まで「体調が悪いとき、地元の言葉で何と言う?」というお題でアンケートを実施しました。『だるいことを「しんどい」「えらい」と言うのは何県民?』リンク先はこちらから。

その調査結果によると、えらいの言葉が約37%と最も使われておりかつ広範囲だったようである。(ちなみに「しんどい」が約25%、「だるい」が約10%だったようです)

えらいという言葉は「立派な・身分の高い・並々でない」という標準語の意味だけでなく、非常に親しみのある言葉の一つなのでしょう。

大学で「えらい」が学生間で通じなかった思い出

私は香川大学農学部にいました。香川大学って香川県出身の学生が一番多そうなイメージがあるでしょう。でも違うんですよ。

実は香川大学の学生は岡山県出身が一番多いんですよ。大体毎年そう。次に多いのが香川県です。他には徳島・愛媛・高知の四国から、兵庫・広島・大阪・京都といった中国近畿からなります。

同じ関西出身なんだから「えらい」という言葉が通用するだろうと思っていたのですが、おそろしいほど通じていませんでした。

具体的な体験を書くと、私のいた研究室には岡山・大阪・兵庫・愛媛・名古屋からそれぞれ出身の学生がいました。農学部ですからフィールドに出ることも多く植物の相手をします。フィールドから戻ってきますと、ついつい愚痴のような感じで『えらかった~』と言ったら、『何がえらいの?』とポカ~ンという表情で返されました。

そりゃ「えらい」が標準語ではなく方言であることは私だって知っていますよ。でも何となくわかるでしょう。『あ~なるほど、しんどかったんだな』って。

同じ年代の学生があっても、実際に使われている「えらい」という言葉が通じなかったのは私にとっては衝撃的なことでした。

さいごに。言葉にはイントネーションとアクセントが重要なのかも

「えらい」って皆さんも日常的に使いますよね。

でも私の使った「えらい」は誰にも通じなかったのです。なんとなく状況で分かってくれそうなものなのに。

ということは、イントネーションとアクセントが原因だったのかな。でもアクセントはいまさら変更不可能なので、頑張るとすれば「しんどいんだ~。大変だったんだあ~」と表情を含めて伝えようとしないと駄目だったのかな。

方言って便利なものだけど、「えらい」のように全国各地でそれぞれの意味で使われているメジャーな言葉は、かえって混乱の元になりそう。そんなことを感じた学生時代の思い出です

7/1記事下profと案内,6月15日より



釋克啓プロフィール写真80px サイト運営者の釋克啓(かっけい)です。
香川生まれ,香川育ち,香川大学出身。
香川県にある円龍寺の若坊である28歳。
現丸亀市仏教会理事

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