銀杏を拾った後はどうする。実は下処理簡単で美味

毎年秋になると銀杏を食べている、かっけいです。

銀杏(ぎんなん)ってご存知ですか?イチョウと言えば聞き馴染みがあるかもしれませんね。

イチョウは景観の良さから街路樹や小学校や大学にも植えられています。また寺社・仏閣には防災防火の願いとして、全国各地でイチョウの姿をみることができます。銀杏の実を見ることも、自然とよくあることだと思います。

香川県にある自坊円龍寺でも、この秋10月の時期には数十キロも採ることができます。

今回は銀杏の実を家庭で手軽に食べる方法を紹介します。

拾ってからの手順

  1. 実の選別
  2. 果肉と種との分離
  3. 種の乾燥
  4. 種を軽く割る
  5. 種ごとレンジで加熱する
  6. 種の殻を剥き、中の実(仁)を食べる

一見手間がかかりそうですが、実際には1番目と2番目の作業以外は屋内でのんびりと簡単にできますよ。

順に説明します。

【注意事項・今回紹介する方法を勧められない人】

  • 銀杏の実を素手で触ると手がかぶれます。肌が弱い人は軍手を履いてもかぶれることも。
  • また小さな子供がいる場合は、必ず目を離さないこと。
  • 銀杏は日が経つと強烈な悪臭を放つので、住宅街やアパートなどでは注意が必要。
  • また銀杏の汁による汚れは洗濯してもなかなか落ちないので注意。
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銀杏の実の選別をする。大きいサイズを選ぶ

銀杏の選別には軍手を使う

↑軍手を2重にして、実の小さいのを取り除く

採取した銀杏をまず、大きい実だけ残します。小さい実は食べられるところも少ないため捨てましょう。

合わせて、葉っぱや実についている果柄(ヘタ)もできるだけ取り除きましょう。

重要:銀杏の実を素手で直接触れると、手がかぶれます。
必ず軍手を2重履きか、ゴム手袋を使いましょう。

処理方法。果肉と種の分離をする

銀杏は果肉ではなく、種の部分を食べます。

果肉は不要なので取り除いてあげましょう

瓶いっぱいの銀杏

上の画像は大きい実のみを選別した瓶詰の銀杏です。この瓶の容量はおよそ4リットルですが、容量は人それぞれ自由に用意してください。

私にとって今はこの海苔の瓶が持ち運びにぴったりなサイズなのでお気に入りです。

かつては100リットルのプラ舟を使っていましたけど、動かせずに邪魔になってどうしようもなかったので、現在は使っていません。

銀杏を詰めて水を注いだ瓶

このいっぱいに入った瓶に水を注いで、後は2週間以上放置して果肉を腐らせます(柔らかくさせます)。虫が発生すると近寄りがたくなりますので、1週間ごとに水入れ替えたりします。

私はこれに蓋をして、早く腐らすために日向に置きっぱなしですね。 

ただし水をなみなみに注ぐと、水があふれることがあります。

この水は臭いにおいもしますし茶黒く変色していますので、室内では腐らせない方がいいですね。またガスも発生しますので、隙間を空けるように軽く蓋をしてくださいね。

上の写真では瓶にぎゅうぎゅうに銀杏を詰めていますが、8割程度に抑えたほうが水がこぼれにくく扱いやすいです。

注意事項

ガラスの容器か、プラスチックの容器を使うことを強くお薦めします。
トタンやブリキのバケツを腐らせる容器に用いますと、バケツが錆びてしまう可能性があります。

腐食したバケツ

↑銀杏の実を1週間入れたバケツ。底の方が錆びて変色してしまっている。最悪の場合、穴が開き、バケツとして使えなくなってしまう。

この後は銀杏の腐り具合(柔らかくなり具合)を見て、ゴム手袋をはき捨ててもよいたわしでごしごしと流水の中で、臭いにおいのする果肉を落としてください。

しっかりと腐らせることで、果肉を取り除きやすくなります。

(今回紹介した果肉と種の分離は私なりの方法です。もっとスマートな方法もあるかもしれません。いずれにしても果肉を腐らせることで楽に果肉を取り除くことができます。)



ここまでくれば、食べるまで、あと少しです。

種を乾燥させる

果肉を取り除き、種だけの状態の銀杏をしっかり乾燥しましょう。

【乾燥させるメリット】

  • 殻を割りやすくする。
  • 保存がきく。

果肉を取り除いてすぐの銀杏の種は、長いこと水に浸かっていたために、かなり殻が柔らかくなっているんですね。

実はしっかり乾燥されている方が殻は割りやすくなります。ご年配の方ですと昔はかぼちゃの種を天日干ししていたと思います。あれと同じ理由ですね。

銀杏の種も新聞紙に広げて、風通しの良いところで乾燥させます。裏側も乾燥させるために、時々動かしましょうね。私は乾燥具合を触って判断しますが、およそ3・4日が目安ですね。心配ならば1週間置いておけばいいと思います。

天日干しが早く乾くのでおすすめですが、この秋から冬にかけての時期は風も強いですし天候も変化しやすいので、もし種を濡らしたり飛ばしててしまう心配があれば、日陰干しがいいのではないでしょうか。

しっかりと乾燥させた種というのは、表面にカビが生えにくく保存しやすい状態になります。

銀杏は一度にたくさん食べるものではないので、長期保存も考慮に入れないといけないですね。

冷蔵庫に保存する場合は、ビニール袋に乾燥剤を入れて保存します。これでおおよそ2ヶ月は風味は落ちないと思います。真空チルドに入れますとより保存がききます。

冷凍庫に保存する場合は、フリーザーパックに入れて保存します。半年間はおいしく食べられると思います。

ただし保存というものは、期間が長くなるほど種の中の実が収縮しますし、風味も損なわれてしまいます。できるだけ早く食べるのに越したことはないですね。

加熱するときには種を軽く割る

いよいよ食べられますね。

種を割る用意をしましょう。

銀杏の種を割る道具

  • ( 茶 )封筒
  • 銀杏の種
  • 持ち手部分に、くるみ割り用のギザ刃がついてあるハサミ

ペンチで割る人が多いような気がしますけど、私は栓抜きやくるみ割り機能のあるキッチンバサミをおすすめします。

ペンチでは簡単に割れすぎてしまうので、しょっちゅう中身まで潰してしまうんですね。でもキッチンバサミでは徐々に力を込めて割るため、きれいに割ることができるんですね。家庭では一度にたくさん食べないと思いますので、キッチンバサミで少量を気軽に割れますね。

【種をきれいに割るコツ】

↓下の画像のように、種の縫合線(面を分ける線)で割ると簡単に割れます。

銀杏をきれいに割るコツ

きれいに割れた銀杏

こうすると上のように、きれいに割れ目をいれることができます。

封筒に入れ、レンジで短時間加熱

種に割れ目を入れたのは加熱の際に、種が弾け飛ばないようにするためです。

割れ目を入れた種を(茶)封筒にいれます。このとき、しっかりと入れ口を折りましょう

割れ目を入れても時々、パンパンと弾けることがありますので。

私は今回は茶封筒に入れて加熱しましたが、茶封筒にこだわる必要はありません

茶封筒の方が厚みがあって銀杏の種を加熱するには適しているという人がいますが、私の知る限り、茶封筒であろうが、白封筒であろうが厚みはものによって違うはずです。

茶封筒の方が透けにくいから、封筒が厚いと勘違いしているんじゃないですかね。私は手元にあった封筒を適当に使います。

加熱時間は電子レンジで60秒から90秒が一応の目安です。加熱時間は同じ木から収穫した銀杏の実であろうと、その年の生育状況・収穫から加熱までの状態で異なってきます。ですので時間は一応の目安です。

好みの問題ではありますが、私はしっかり加熱した方が好きです。

加熱時間によって種の中の可食部分(実)(仁)の色が変化します。

加熱時間

上の写真は今回、左からそれぞれ90秒・80秒・70秒・60秒間加熱したものです。

私はしっかりと熱を入れて、黄色く変化した状態が大好きです。

種の中の実(仁)を食べる

銀杏の種の中の実(仁)

加熱直後は非常に熱くなっているので、注意しましょうね。

殻に割れ目が入っているので、割りやすいです。熱い状態の方が剥きやすくなっています。 

加熱時間が長いとゴムのようなモチモチとした弾力が弱くなりますが、一方で、口に入れた際の独特な銀杏臭さがなくなります。私は10粒以上食べたいので、加熱は長めですね。

また、塩を軽くかけますとより一層味が引き立ちますね。


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最後に。銀杏は一度下処理すると後は簡単に食べられる

どうでしょうか。これが毎年私がしている銀杏の実の食べ方です。

イチョウ(銀杏)は紅葉が非常に美しい一方で、地面に落ちた実はにおいが臭いし、肌がかぶれるし、悪いイメージを持っていた人もいたのではないでしょうか。でも実は銀杏は食べるこもでき、そのおいしさにビックリするのではないでしょうか。

今回は電子レンジでの加熱方法を紹介しましたが、フライパンでの加熱方法もあります。こちらは大人数で食べるときに大量に作ることができますし、火の通り具合も割れ目から見える色で視覚的に感じることができます。(ただし炒る時間が少々かかります)

銀杏は高級食材として使われることもありますが、実際にはどこにでもある身近な食べ物ですし栄養価の高い食材です。しっかり保存して、毎日少しずつ食べてみてはいかがでしょうか。

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