香川のうどん屋の選び方.ラジオ#80

2021年3月16日に配信の今回も、頂いたご質問にお応えする形でお話をしていきます。

いただいたご質問は「香川県で讃岐うどんを食べたいんだけど、美味しいお店の見分け方を教えてほしい。おすすめのうどん屋を教えてほしい」というものでした。

美味しい讃岐うどんと言っても結局の所、その人その人の好みによる要素が強いので、いち香川県民の私にお店の見分け方を聞いても、それがそのまま本当に美味しいお店であるのか自信は持てないのですが、私ならこんな店構えを見てうどん屋を選んで入っているよということをお話します。

そもそも香川県の人にとって、おうどんはファーストフードや気軽に食べられる食事という感じなので、自分がよく行くうどん屋、好みのうどん屋というのはだいたい決まっています。

仕事仲間や法事とかの場でのちょっとした雑談の中で、あそこのおうどん屋さんの麺は美味しかったよとか、新しくオープンしたよと聞いて、じゃあ行ってみようかなあとなるもんです。

だから香川県の人でも、美味しいうどん屋を広く知っているかとか美味しいうどん屋の見分け方をしっているかとかは言えないのですが、私ならこんなお店を選んで入るなあということをお話します。ですので偏見のある自論の話ということに注意してください。

• 県外ナンバーの車ばかりのうどん屋は避けること
• お店の外まで並ぶほど行列の出来ていないうどん屋を選ぶこと
• 営業時間が朝早く６時くらいからで、昼過ぎの２時から４時くらいには終わるうどん屋を選ぶこと

順番にそれぞれの理由を説明します。

まず最初に駐車場に県外ナンバーの車で埋め尽くされているうどん屋は入らないということです。

香川県と言えば讃岐うどんが有名で、インターネットでも「ここに行けば間違いない」とランキング形式で人気店や有名店がヒットして、それを参考にして香川県に来られた方はうどん屋に行かれているんでしょうが、要はそれらの情報は宣伝上手・ピーアール上手な香川に来た人向けのお店ということになりませんか。

それとおそらくですが、香川県民と香川に来られる人の味の好みって違うんと思うんですね。

讃岐うどんはやっぱりイリコのきいた出汁とコシ弾力が大事なんですよね。でも県外からのお客さんが多いお店だと、県外の人も美味しく食べられるように工夫されてるんですね。

ですので香川県の人が食べるような本場の讃岐うどんを食べたいのであれば、私は県外ナンバーの車でいっぱいのうどん屋には入りません。

2つ目の理由は、お店の外にまで列ができていないお店を私は選びます。

仮に行列が出来ていても、人が流れている状態、回転のよいうどん屋なら入ります。

理由は、これも偏見ですが、香川の人はおうどんさんを食べるためにわざわざ時間をかけて並ばないんですね。

おうどんは茹で上がりをサッと美味しく食べる軽食ですので、時間をかけてダラダラ食べるもんじゃないです。おうどんを食べるために、全然動く様子のない行列に並ぶ香川県民は少ないと思います。

そういううどん屋は香川県の人向けではないと思います。

最後に3つ目は、営業時間のお話です。

私は朝早くから営業し、昼過ぎ遅くとも4時5時には閉じるうどん屋を選びたいです。

もちろん夜も営業しているから美味しくないとかではないですが、私の中では昼過ぎに営業をやめるうどん屋はなんとなしに信頼が持てます。

香川県におうどんを食べにくると気がつかれるでしょうが、意外と早い時間帯に営業をやめているお店が多いですよね。

香川のおうどん屋さんは個人でしていることが多く、うどん玉も自分たちで製麺してたりするんですね。翌日のうどん玉の準備もしないといけないし朝早い営業というのもあるので、夜までお店を開いているよりも、昔ながらの営業時間の店の方がなんとなしに私は信頼できます。

それと香川の人って、人が集まるときとかはあらかじめおうどん屋さんに持ち帰り用のおうどん玉を用意してもらうときもあるので、おうどん屋さんは朝が大変なんですね。

だから開店時間が6時7時からの早朝、閉店時間が昼過ぎのお店は香川県向きだなあって思います。

以上3つが、香川県民の私がうどん屋さんに入る時に選ぶポイントです。

ネットでの情報はそこまであてにならないような気がすると私は思います。

といっても、香川に来た人はどんなお店を選んで行けばいいのか分からないと思うので、やっぱりインターネットで調べた人気の有名店に行きつくんだと思います。それでも外れはなく、美味しいおうどん屋さんになるんだと思いますが、地元の人が食べている讃岐うどんを食べたいなら、さきほど私が挙げた3つのポイントを考慮に入れてもいいんじゃないかなあと思います。

最近では四国新聞社のホームページ上では、『讃岐うどん遍路』と称して、地域ごとのうどん屋マップやメニューやその店の特徴といった様々な情報を見られるようにしていますし、琴平バス会社では『うどんタクシー』と称して、タクシーに乗って讃岐うどん屋巡りしながら観光案内してくれるサービスもあります。

そんな地元香川からの情報やサービスを利用して、讃岐うどん屋を発見しても楽しい旅になるんではないでしょうか。

最後に私のおすすめのおうどん屋さんを教えてほしいの質問にお答えします。

どのお店も美味しいので、これがおすすめというよりかは、私が好んでときどき食べに行く店を1つ紹介します。

私がときどき行くのは国道11号線にあるうどん屋で、丸亀市から善通寺市に入った先にあります。多度津でお酒を造っている金陵の工場よりも西に500mくらいの位置で、昔は大釜うどんがあって、今はこがね製麺所となった場所の北東方向にあります。

• 名前は「まるやうどん」と言います。
• 私はここの「鍋焼きうどん」が好きです。

値段設定は700円ちょっとと800円ちょっとと讃岐うどん屋にしては高いんですが、具材も豊富でたっぷり入っていますし、他のお店の肉うどんよりもお肉が入っている感じです。もちろん熱々ですし、麵もコシ弾力があって美味しく、出汁も最後まで美味しいです。

讃岐うどんのお店に行くと、おにぎりや揚げ物のトッピングを合わせる人も多いでしょうけど、まるやの鍋焼きはこれ単品でお腹いっぱいになるボリュームなので大変満足です。

注意点は注文してから提供されるまで10分ほど待つことぐらいでしょうか。でも鍋焼きを注文すると番号札を渡されるので、でき上るまで席に座って待っていたらOKです。受け取りに行くのはセルフですが、ずっと立ち続けるわけではないのでそれは安心してください。

鍋焼きうどんは家ではできないので、おうどん屋さんの鍋焼きはおすすめですね。特に私は家の近くというのもあって、まるやうどんの鍋焼きをたまに食べに行きます。