イチョウの木の遅い紅葉.ラジオ#19

第19回目のラジオ配信。「イチョウの木の紅葉2019」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

音声の文字起こし

イチョウってわかりますよね。銀杏(ぎんなん)という実をつける樹木のことです。

落葉樹ですので、霜が降りる秋になると、緑色の葉が徐々に黄色に変化して落ちます。

でも今年の香川はまだ全然落ちようとしません。というのも、香川では昨日観測して以来、最も遅い夏日でした。今までは11月6日が最も遅い夏日。25度以上の気温だったのに、2019年の今年は、11月18日に高松市で26度、多度津町で25.6度でした。

第2回目の放送でも梅雨入り梅雨明けが今まで一番遅かったことを言ったように、今年は半月くらい季節感がずれているように感じます。

実際私も昨日、お参り先で外を歩いていると生暖かい南風が強く吹いていて、暑いなあと汗をかきました。

いつもの年はこの11月になるとお寺の大きな銀杏の木が黄色く色づいて、15日も過ぎれば、毎朝石畳の参道に葉がたくさん散っているのですが、今年はまだまだそんな気配を感じません。

私としてはいつものようにはやく黄色くなってどんどん散ってほしいのですが、山の紅葉の様子を見てもまだ先のようです。

私のお寺は浄土真宗のお寺です。ですのでこの11月12月には、報恩講という法要があります。私のお寺・円龍寺では毎年12月12日に法要をしています。

その12月12日にむけてお寺の境内の掃除をしなければならないのですが、秋のこの時期は落葉が激しいので、心の中でははやく散って欲しいなあと思っています。速く散ればそれだけ速く掃除できますので。

イチョウと言うのは、けっこうやっかいな植物なのです。

イチョウがお寺や学校や公共施設に植えられている理由に、火事にならないでほしいという願掛けと言うのがあります。

もちろんイチョウがあるから火事にならないわけではありませんよ。

イチョウという樹木は水分を多く含んでいるので、焼いてもシューシューと蒸気ばっかりで出て、なかなか燃えてくれません。火に強く焼けない植物なので、お寺のような建物に植えられるのです。

でもこれが掃除の時にやっかいなのです。

ある程度乾いても全然燃えないので、よく燃えるカイズカイブキや松やバベと合わせながら、ちょっとずつ燃やしていきます。これが手間で手間で仕方がないです。

最終的には焼くのが間に合わないので、地面に穴を掘って埋めることになります。

だからイチョウの葉はさっさと落ち切ってくれたら助かるのです。

イチョウは10メートルも20メートルもと背丈が高く伸び、街路樹にもよく植えられています。

それこそイチョウは東京都の樹(シンボルツリー)にも定められていますので、東京に住んでいる人はあちらこちらで、綺麗なイチョウ並木を見ることができますよね。

私も紅葉の時ではなかったですが、夏に東京を行ったときにずら~と並ぶ緑色のイチョウ並木を見てきました。新緑の並木通りも非常にきれいだなあと思いましたが、それと同時にこれを掃除・維持するのは大変なんだろうなあと、お坊さんの私は思いました。

というのもイチョウは生命力が強いのか、どんどんどんどん生長します。頭をはねても、横からどんどん伸びていきます。火事にあって表面がこげても、それでもまだ生えてこようとします。

力強い木なので、根っこがアスファルトや石畳みを押し上げて歩きにくくなります。

私の住む近くの場所に善通寺があって、そこに陸上自衛隊の駐屯地があるのですが、そこにもイチョウ並木があります。自衛隊の赤レンガの建物と相まって、これもまたきれいです。

見てる人・通り過ぎる人にとってはイチョウ並木・イチョウの街路樹は素敵な景観なのですが、そこに住む人にとっては私と一緒でなかなかやっかいな植物だと感じているのではないだろうか。

善通寺のイチョウの樹の落葉はだれが掃除しているのかお参り先で聞くと、地元の人が自分の住んでいる家の前に落ちた分を拾っているとのことです。

もちろんイチョウの木の剪定は役所がしているのでしょうが、家の目の前に落ちてくるイチョウの葉を掃除するのは、なかなか大変なことでしょう。

2019年の今年は、最も遅い夏日を観測するほど暖かい秋となっているので、イチョウの紅葉は遅く、落葉もまだ本格的ではありません。

お寺の掃除は落ち葉拾いだけではないので、速く落ちてきてほしいと思うのですが、自然任せなことなのでなかなか思った通りにはなりません。今年は特にそうなりそうな気がしています。

「掃除が大変なら、散った状態のままイチョウの絨毯にしておけば」と考える人もいるでしょうが、濡れたイチョウの葉を踏むと滑りやすく怪我をしてしまうので、安全のためにもさっさと掃除するべきです。

さいごに余談ですが、イチョウの葉は焼き芋に適していると言われています。普通の落葉樹を燃やすと、あっという間に火がついて、短時間高温のためサツマイモの中まで焼くことができないのですが、火のつきが悪いイチョウの葉はくすぶるようにじっくりとイモを焼くことができます。

イチョウの葉だけではさすがに火力が足りないので、他の葉っぱも混ぜながら焼くことになるので慣れが必要ですが、落ち葉で焼き芋を作るときには、イチョウの葉も一緒に焼いてみてはどうでしょうか。

なお、焚火や野焼きが禁止されている場合は、葉っぱを焼いたらダメですよ。

香川県円龍寺の本堂前のイチョウの木。2019年の秋は暖かく、11月下旬になっても黄色く染まらず葉が落ちない
2019年11月19日の円龍寺本堂前のイチョウ
半月くらい季節がずれている?

第2回目のラジオでは、梅雨入りや梅雨明けが今まで最も遅かったことを言いました。例年の梅雨入りは6月5日なのに、2019年は6月26日とかなりずれました。

秋の落葉も、梅雨入り梅雨明けのように半月くらいずれるのだろうか。

今回から音声の文字起こしを、トグルボタン(開閉式のコンテンツ)の形式から、全文表示するように変更しました。

12月のイチョウの木
2019年12月の円龍寺の黄色くなったイチョウの木
2019年12月1日のイチョウ

11月末から夜間の最低気温が6度くらいになったので、ようやく黄色く染まってきました。

東京地方では2年続けて「木枯らし1号」が吹かなかったみたいだね

木枯らし1号とは

10月半ばから11月末の間に初めて吹く、毎秒8メートル以上の北よりの風のこと

年々、暖冬傾向になってきているのか、秋の訪れが感じにくくなっているね。

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