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第248回目のラジオ配信。「雷雨」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)
かっけいの円龍寺ラジオ
これは香川県丸亀市にいる浄土真宗のお坊さん、私かっけいの音声配信です。
昨日は自坊円龍寺で秋の永代経法要がありました。
それで今は、今日配信予定の音声を収録しているんですが、外の雷雨がすごくて、そっちのことが気になってなかなか話がまとまりません。
そこで話す内容を変えて、雷雨に関する雑談をしていくことにします。
さて、秋にまつわる言葉はいろいろありますよね。
例えば稲妻「イナヅマ」がありますね。
お米の穂が実る秋の9月ごろにピカピカ光るやつですね。
イナヅマというようにこのころに雷が多いとお米がたくさんとれると言われていますよね。
またお彼岸の頃は天気が変わりやすいともいいますよね。春も秋もです。
このころは高気圧や低気圧がよく動くそうで、天気がころころと変わりやすいらしいです。
ちなみに9月のことは別名「長月」とも言います。
これは一日の夜の時間がしだいに長くなっていくからとも言われますが、9月は雨がよく降るから長い雨の月ということで、長月の名前になったとも言われていますよね。
実際、私の住んでいる香川県、全国でも特に雨の少ないところですが、この9月が一番降水量の多い月です。
そんな風に昔からこの9月は雷や雨の多い月となっています。
9月に浄土真宗のお寺だと、秋の永代経法要やお彼岸の法要があったりします。また皆さんもお彼岸にお墓参りにいきますよね。
幸い、昨日は35度にもなるとってもいいお天気で、無事に自坊の永代経法要が勤まりましたが、一日ずれていると、この雨雷の中の法要になるところでした。
ちなみにお寺の屋根は高かったり、お寺によっては銅板の金属の屋根のこともあり、お寺には雷が落ちやすいんじゃないのと言われることもありますが、私の聞くところでは、別にお寺だからと言って、雷が落ちやすいわけではないそうです。
ただそうは言っても、お寺にもしも雷が落ちて、火がついても怖いので、私のとこでは、地響きの轟音が起きるくらい、近くに雷が落ちたら、念のためにお寺の周りを歩いて、安全確認をしています。
幸いに今のところ、自坊のお寺に雷で火がついたことはないです。そもそも、雷がお寺に落ちた感じもしたことがないです。
それで言うと、私のお寺の本堂の前には大きなイチョウの木があります。本堂に並ぶくらいの高さのある木です。
イチョウは火に強く燃えにくい木です。
火事に合わないようにという願いでお寺にあったりするんですが、自坊の円龍寺のイチョウの木は、木の内側が大きく焼け焦げています。
ご近所の一部の人は、これはお寺の銀杏の木に雷が落ちて焼けたものと言って信じていますが、寺の人間はそのような事実はないと思っています。
これは今から150年ほど前に自坊のお寺が焼けた時の焦げ跡であって、落雷が原因ではないです。
そんな風に事実ではないですが、自坊円龍寺にも雷にまつわる話は一つだけあります。
まあ、実際、雷は怖いですからね。
ちょうど2年前の2022年9月に、香川県坂出市にある神谷神社に雷が落ちて、国宝の建物が焼けましたからね。
お寺や神社に雷が落ちることは滅多にないでしょうが、万が一でも落ちたらやっぱり火がつかないか気になりますよね。
最後に、雷にまつわる雑談をもう一つしますね。
私の住んでいる丸亀市のお隣、香川県の多度津町には「みはか」という所があります。
ここは昔から雷が一度も落ちたことがないと言われている場所です。
本当かどうかは分かりませんが、そう信じられています。
伝説では今から1800年ほど昔、神功皇后が朝鮮に出兵したとき、その帰りにこの地に立ち寄ったとされています。
その神功皇后ゆかりのこの地は、雷が落ちない土地と信じられています。
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