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第152回目のラジオ配信。お坊さんの私が配信用のマイクを変えたことを雑談しました。(BGM:音楽素材MusMus)
かっけいの円龍寺ラジオ
この番組では香川のお坊さん、私かっけいが、雑談のような短いおしゃべりをするラジオです。
今回はお坊さんとマイクをテーマにちょっとした雑談をしていきます。
152回目の配信にして、今回は試験的にこのラジオの音の取り方を変えてみました。
これまではスタンドタイプの単一指向性のマイクを使っていました。
USB端子をノートパソコンにつなぐだけで音をとることができるのでとっても楽で、値段は2000円ほどのお手頃なものです。
単一指向性のタイプはマイクの正面からしか音を拾わないので、私かっけいが1人で話しているこのラジオでは、周囲の雑音が入りにくいので、とっても重宝しています。
一方で、欠点としては、ばびぶべぼとかのポップ音が単一指向性のタイプもあってか、それとも安いので、ウインドスクリーンがないからか、音割れやノイズ音が入ってしまうことがあります。
またもう一つ欠点があって、スタンドタイプですので、10分20分と録音していますと、マイクと口との距離が変わって、一つのラジオ配信内で、音の大きさが大きくなったり小さくなったりしてしまいがちです。
きっとこのラジオを聞いてくださっている方からすると、音の大きさが変化して聞き苦しかったりしているんじゃないのかなあと思います。
それで今回は、試しにエレコム株式会社のUSBヘッドセットマイクというのを買ってみました。
値段は3500円ほどしたと思います。
USB端子でパソコンに差し込むタイプでこれまでのと同じですが、違っているのが、スタンドのたてるタイプから、ヘッドホンとして頭からかけるタイプになりました。
このおかげで、常にマイクと口との距離が一定に保たれるので、音の大きさが一つのラジオ内で変わらず聞きやすくなると思います。
それとウインドスクリーンというノイズ音を防いでくれるものがついているのもいいですね。
欠点はマイクの指向性が双指向性のタイプのもので、音を前後、つまりマイクの手前側と奥側の音を拾うタイプになっています。
1人で音をとるので、この点で言えば、前の単一指向性の方がいいのですが、それよりもノイズ音や、音の大きさが変わることの方がラジオを聞いてくださる人にとって影響が大きそうなので、今回は試しに、新しく買ったこの頭からかけるタイプのマイクで音をとっています。
また会った時にでも感想を下さい。
もし前の方がよかったら、またスタンドタイプの方に戻すことを検討します。
話は少し変わって、お坊さんとマイクは少し接点があるんですね。
マイクを使ってお経を読むことはほぼないので、あまりお坊さんとマイクが関係しているようには思えないでしょう。
でも意外にも、お寺の本堂にはスピーカーが何個も置かれていたりします。
私のいる寺、円龍寺でも本堂の中にはスピーカーが四か所置かれています。
これはなんでかと言いますと、布教と言って、お坊さんが仏様のお話をするときに、お参りの方々全員に聞こえるようにと、設置しているからです。
お経を読むときには大きな声でとなえますので、マイクを使いませんが、布教の時には、マイクを使います。
それで私の寺では、一昔前は机の上にスタンドタイプで、取り外しもでき、座りながらでも、マイクを持ちながらでもお話ができるタイプでした。
でもお坊さんはけっこう机から離れて前に出て、黒板に文字を書きながらお話をしたりするので、机に立てかけているのも、手に持ちっぱなしというのも不便なものでした。
これはどのお寺でも似たような感じです。
それで、最近では多くの寺はピンマイクタイプに変わってきてます。
テレビとかでみる、スーツや洋服とかで襟元につけるタイプですね。
ピンマイクタイプは本堂の中で立ちながら、歩きながら、文字を書きながらお話ができるので、とっても便利なマイクです。
一方で、これにも欠点があって、服の擦れ音を意外にもよく拾うんですね。
お坊さんの着る衣ってピンマイクにすると、意外にもガサゴソガサゴソとなるので、聞き苦しかったりします。
録音して配信するにしても、この衣の擦れる音がお話する声よりも大きくて、とっても困ることもあります。
首からかける輪袈裟にピンマイクを止めているお坊さんもいますが、輪袈裟そのものがずれたりして、それをかけなおすときに大きな雑音が入ったりしますし、そもそも輪袈裟がずれると、音の大きさが変わったりしてしまいます。
なかなかお寺にお参りに来てくださった方に、まんべんなく広く、クリアで、聞き心地のよい音を届けるのは難しいなあと思うところです。
ちなみに私の寺では、本堂の中だけでなく、本堂の外にも屋外スピーカーが設置されていますし、庫裏という本堂から離れた場所にもスピーカーがあります。
大きな法要のとき、もしお堂の中に入れない人たちがいたとしても、お経やお話が聞けるようにするためです。
とくに庫裏のスピーカーは、12月の報恩講法要のときに重宝しています。
報恩講のときは、地元の人たちが、お参りの人たちにふるまうお斎というお食事をご準備して下さっているのですが、寺の裏の庫裏で準備しながら、本堂での布教使の先生方のお話を耳にすることができるので、とってもありがたいです。
そんな風に、意外にも寺・お坊さんはマイク・スピーカーとご縁があります。
ちなみにお寺にスピーカーがあるのは、お参りの方々にお話の声を届けるためなのですが、寺の本堂でお話を聞いている人数はせいぜい100人もいかない程度、50人ぐらいなのではないでしょうか。
でも今から2500年ほど昔、インドにいた仏教開祖のお釈迦様は、1250人や、1万2千人といった人たちがいたなかで、お話をされています。
マイク・スピーカーがない時代に、どうやって声を届けたのか、素朴ながら気になるところです。
以上で152回目のかっけいのラジオ配信はここで終了します。
聞き心地などをまた教えていただけたら幸いです。
それと季節の変わり目であり、台風も近づき大雨大風も吹いていますので、健康などにお気をつけくださいませ。
私の寺でも最近の大雨と大風のためか、寺の山門の正面にある松の木の横を流れる水路のブロックが大きく壊れていました。
古い昔の水路なので、壊れるのは致し方ないのですが、寺を護持するにはいろんな入り用のお金が、しょっちゅう発生するもんです。
また近々、水利組合や総代会で、水路の修理について話し合いをしなければなりません。
皆さまも、いろんな出来事が起きるでしょうが、柔軟に対応していきましょうね。
「円龍寺かっけいラジオ」では、番組へのメッセージを募集しています。ご感想や取りあげてほしいテーマなどもお寄せ下さい。