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第307回目のラジオ配信。「枕経のご飯とお水」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)
かっけいの円龍寺ラジオ
これは香川県にいる浄土真宗のお坊さん、私かっけいの音声配信です。
今回は、枕経のときのご飯やお水のお供えについてのお話をします。
ちなみに枕経とは、亡くなられた方(故人)を仏さまのそばに安置して、読経をすることです。
亡くなってから一番最初にするお勤めです。
枕経が広く使われている言葉でしょうが、浄土真宗では、臨終に際して行われるお勤めなので、「臨終勤行」とも表現します。
それで、今回のお話は、この枕経のお飾り、故人の枕元にご飯やお水のお供えはするのかといったお話をします。
先にお断りしておきますと、葬儀・弔いの形というのは、宗教宗派だけでなく、それぞれのお住まいの慣習・習俗によっても変わってきます。
なので、私がこれから話すことが常に正しいわけではありません。
浄土真宗では一般的にこんな考えがあるから、こんなお飾りなんだなあと感じていただけたらと思います。
それでは話しをしていきます。
浄土真宗では、枕経の時、故人の枕元にご飯のお供えをしません。
なぜかというと、亡き人はご飯を食べる必要がないからです。
枕元のご飯のお供えは、枕飯と言われるそうで、亡き人がこちらで食べる最後の食事という意味合いがあるそうです。それで亡き人が使っていたお茶碗に山高く盛ってお箸をさすらしいです。
しかし浄土真宗では、枕元に、亡き人のためにご飯のお供えをしません。
それは亡き人は、阿弥陀様のはたらきによって、すぐに阿弥陀様のお浄土の世界に生まれ往っているからです。
こちらの世界から離れるための食事は必要ありません。
続いて、お水のお供えについてです。
枕元に少量の水をお椀に用意して、綿や樒の葉を用いて、亡き人の口元を濡らしていきます。
亡き人がこちらの世界から離れるにあたり、喉の渇きに苦しまないようにとの思いでされているようで、「末期(まつご)の水」や「死出の水」というらしいです。
浄土真宗では必要のないことです。
浄土真宗では、阿弥陀様のはたらきにより、すぐに阿弥陀様のお浄土に生まれるからです。
また阿弥陀様の極楽浄土では、様々な働きをもつ優れた水が満ち満ちているので、亡き人がお浄土の世界で渇きに苦しむといったこともありません。
そういったわけで、浄土真宗では、枕経の時、故人の枕元にお茶碗いっぱいのご飯や口を濡らすお水のお供えは必要ないというわけです。
以上で、今回の枕経のときのご飯やお水のお供えについていったん終わりますが、続けて、じゃあ枕経の時、ご飯やお水のお供えは本当にしないのかについてのお話を簡単にしていきます。
さて、枕経、浄土真宗では臨終勤行といったりしますが、これは何のためにするのでしょうか。
おそらく多くの人は、亡き人のため、亡き人の故人の冥福を祈るためにしているのだと考えているでしょうが、浄土真宗では違います。
浄土真宗の枕経は、仏様、阿弥陀様に対してしています。
亡くなった方のこちらでの人生の終わりに臨んで、お育てに預かったお礼を仏さまに対してするお勤めです。
なので、浄土真宗の枕のお勤めでは、必ずご遺体のそばに仏さまをお飾りしますし、お仏壇の扉を開けてお仏壇のお光を灯し、お仏壇にお供えをします。
亡き人の遺体に対して拝んでいるわけではありません。
そういうことから、亡き人のご遺体もお仏壇や仏さまの正面ではなく、少し横にずらした位置に安置します。
浄土真宗の枕経は、仏様に対してのお参りなので、お仏壇には仏さまへのご飯のお供え、お仏飯をお飾りします。
浄土真宗でも枕経のとき、ご飯のお供えをします。ただしそれは故人の枕元で亡き人に対してではなく、仏さまへのお供えとしてしています。
お水のお供えでも同じことが言えます。
浄土真宗では、平時のとき、普段の日常のお参りのときでもお水だけをお供えすることはありません。
その理由は先ほども言いましたように、阿弥陀様のお浄土の世界は様々な働きをもつ水で満たされているからです。
しかし水を供えていないかというとそうではありません。
葬儀のときであれば、樒といった常緑の青木を花瓶にいれてお供えします。
このときの花瓶の水をもって、お水をお供えしていると考えたりします。
浄土真宗では、仏さまにお供えするお花や青木は造花ではなく、必ず生きている花や青木をお供えします。
お花や青木のお供えを仏さまにしながら、お水の上げ下げもしているわけです。
亡き人の喉の渇きを潤すためにお水をさし上げているのではなく、いのちの象徴、お浄土の清らかな水をイメージしてお供えしましょう。
以上で、枕経の時のご飯やお水のお話を終えますね。
浄土真宗では、亡き人のためにするご飯やお水のお供えは必要ありませんが、仏さまの前にはお仏飯や青木のご飯お水のお供えをしましょうね。



