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仏壇の処分や移動をする時はお坊さんに読経を依頼する

投稿日:2018年7月23日 更新日:

真宗僧侶のかっけいです。

この1~2年の間に「墓じまい」という新しい言葉が田舎でも流行るようになってきました。それと同時に「お仏壇のしまい」も徐々に増えてきている印象です。

例えばひと月ほど前に、とあるリサイクルショップから『お仏壇の処分をしたい家があるのですが、お宅のお寺ではお仏壇のお勤めできますか?どれくらい包めばよろしいですか?』と電話相談がありました。

いったい何をつてにして自坊円龍寺をたずねたのかは分かりませんが、今のご時世、このように予期せぬようにお仏壇のしまいを依頼・相談を受けることがあります。

「お仏壇のしまい」については説明したいことがたくさんあるのですが、今回はお仏壇のしまいの時にお坊さんになぜ相談するのかについて書いていきます。


仏壇の引ぎ継ぎ(相続)が難しい現代事情

最近はお墓の引き継ぎでもめることがあるそうです。お墓や仏壇は親から子へ相続できる財産なので、だれかが先祖参りや供養のために引き継がなければなりません。

しかしどうでしょうか。

実際問題として、墓や仏壇の引継ぎは遠慮したいと思っている人が多くなっているように感じます。仏壇や墓の管理は想像以上に大変です。住んでいる家から遠いところにあると、なかなかお世話をすることができません。

  • 誰が引き継ぐのか
  • どのようにして引き継ぐのか

実家の仏壇をどうするか!

このことで面倒をみたくない子や孫がもめたりすることがあるんですね。

単純に言えば、仏壇が厄介者になっているのです。

仏壇のしまい方には2つパターンがある

一番問題ないかたちは、今まで通り先祖代々の仏壇を引き継げればよろしいのですが、それができない場合には2パターンほどしまい方があります。

  1. ひとつは仏壇の大きさを小さくして引き取る
  2. ひとつは仏壇を不要として、廃棄・処分する。

それぞれ説明します。

仏壇のサイズを生活様式に合うようにコンパクトにする

田舎の仏壇は大きいです。面積にしてだいたい畳半畳分、高さも130㎝以上(中には身長ほどの高さの仏壇も)。

それだけ大きのにはいろいろ理由があるでしょうが、一つには家庭生活の中心に仏がいたからも理由にあるでしょう。

仏壇を置く部屋・空間のことを仏間(ぶつま)と言います。仏様をまつり、参るための部屋ですね。しかし今の住宅事情をみますと、新築時に仏間を用意し、仏壇を迎える家はほとんどありません。畳の間が二間続いていることもまれです。戸建てでなく、マンションやアパートだと床の間がない家もごく普通のことでしょう。

なかなか実家の大きな仏壇をそのまま引き取り、いま生活している家に置くことは難しいです。

ではどうするかと言えば『仏壇を買い替えて、サイズをコンパクトにする』ことで、引き取れるようにします。

仏壇の形・デザインも時代によって流行があります。昭和の終わり頃からは「現代仏壇・モダン仏壇・家具調仏壇」と呼ばれる仏壇が出てきました。

簡単に言えば「おしゃれに・コンパクトに・インテリアのように」見える仏壇のことです。フローリングやカーペットの部屋、家具の上に重ねて置いても違和感を覚えにくいデザインになっているようです。

以前の仏壇をそのまま引き継ぐことはできないのですが、形・大きさを変えて、今住んでいる家に引き取れるように工夫しています。

仏壇は不要とし、廃棄・処分にする

仏壇や墓というのは先祖や仏様をまつり、先祖たちが今までお世話をしてきたものなのであり、いろんな人たちの想いがあるので、廃棄処分をするのはどうかなあと思うのですが、まあここでの話題ではないですよね。事情も人によって違うでしょうし。

(もちろん実際には仏壇をただ廃棄するのではなく、家で先祖をまつるのにかえて、頼りにしている寺などに位牌やお骨を預けて代りにお世話を依頼している人がほとんどですけども。)

どうしても都会などに出ていき、実家から離れると仏壇を引き取るのは難しいという人はいるでしょう。先祖を粗雑に扱いたくないけども仏壇を引き取るのもためらわれる人もいることでしょう。空き家となった実家に仏壇を置きっぱなしもはばかられる・心苦しい。

だから仏壇を廃棄処分にしたかなくしようと考えている人もいます。

仏壇をしまうとき(扱うとき)にお坊さんに相談する理由

仏壇というのは仏様を安置するための空間(壇・箱)のことです。仏壇が尊いのではなく、そこにおまつりされている仏像などの仏様や先祖の記録、さらにはそこを彩る仏具荘厳が大事なのです。(余談ですが、仏壇屋は仏壇・仏具を買うところ。ご本尊はご本山から求めましょう)

仏壇を購入した時、おそらく仏壇屋からこういわれるでしょう。『お寺さんに読経を依頼してくださいね』

なぜこんなことを言われるのでしょうか。

それは仏様を迎え入れる節目の儀式だからです。

そのことを丁寧な表現で「入仏(にゅうぶつ)」や「開眼(かいげん)」と言います。俗には「性根入れ(しょうねいれ)」や「魂入れ(たましいいれ)」と言いますが、浄土真宗では絶対に言いません。

まあ呼び方はどれでもいいのですが、私が言いたいのは、仏様をおまつりした仏壇を移動する時には節目のお勤めが必要だということです。

これはお仏壇のモデルであるお寺の本堂も同じことです。お寺の本堂を大きく手を加える時には、法要をして仏様を一時的に取り出します。そして完成するとまた納めるためのお勤めをします。

仏壇をコンパクトにする場合・廃止にする場合には、今までお飾りしていた仏様を取り出さなければなりません。

迎え入れる節目のお勤めをしましたように、取り出すときにも同様にお勤めをします。

開眼のお勤めをしたのであれば閉眼(へいげん)のお勤めをし、性根入れ・魂入れをしたのであれば性根抜き魂抜きをすることになります。

以前の仏壇に感謝をして、また仏様を迎え入れる仏壇を構えるお勤めをするんですね。仏壇屋に仏壇の引き取りをお願いすると、きちんとした仏壇屋ならば『お勤めは終えましたか』と確認があるはずです。

ちなみに仏様の出し入れする一連のお勤めのことを「遷仏法要(せんぶつ)」と言います。


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さいごに。仏壇のしまい方にはいろいろな方法がある

墓じまいが流行っている今日この頃ですが、仏壇のしまいはまだ大きな流れにはなっていません。

それは仏壇が家の中でまつることができるのが大きな要因でしょう。お墓は墓地の所有者から墓地の場所を借りてから墓石を建てないといけないので、面倒ですからね。移動も難しいですし。

しかし仏壇の場合は、以前のようにそのまま仏壇を引き継ぐこともでき、できない場合はサイズをコンパクトにして今住んでいる家に合う仏壇に変化させることもできます。

どうしても仏壇を家に引き取るのことができない場合は、仏壇の廃棄・処分というしまい方がありますが、墓や仏壇というのは先祖や仏様が代々まつられていることもあり、ただ捨てることに抵抗があるでしょうし先祖をゴミのように扱うのに後ろめたさもあるでしょう。

ですので、仏壇をお飾りしない仏壇のしまい方を選択した場合でも、仏壇を閉じるお勤めをしたお坊さんに相談をして、お骨や位牌を自分の代わりに管理してもらうように依頼することもあります。

どのような仏壇のしまい方を選ばれるのかは家庭の事情によって異なってくるでしょうが、お墓と同様にこれからの時代はお仏壇もまた親族同士の揉め事の対象になるかもしれません。

実際、私の所でも、実家の改築に合わせて遷仏法要をし仏壇を一回りコンパクトなサイズに変更されている家が増えている印象です。実家の後継ぎがしっかりといる場合でも、生活様式に合わせて柔軟に対応しているように感じます。

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