こんばんは。 かっけいです。
先日の記事で私がジャガイモの種イモを手に入れるのに苦労したことを紹介しました。
何とか手に入れた種イモですが、そもそも4月直前に植えたのには理由があるのです。
今回はジャガイモ植え付けの考え方を紹介します。
ジャガイモはいつ頃植えつけるのがいいのか。
一般的に暖地では2月下旬から3月中旬がベストだとされています。そして植え付けの深さは10~15センチメートルがよく言われています。
当地香川でも似たような栽培方法です。
なぜこのタイミングがすすめられているのか。
ジャガイモは他の野菜とは違った特徴があります。
- 地上部の葉茎の生育は高温が苦手。
- 植えつけてから出芽までに時間がかかる。
- 生育期間が短い。
ジャガイモは生育期間が非常に短い特徴があります。その期間は芽が地上に出ておよそ3か月とされます。
なぜ生育期間が短いかと言えば、高温に弱いためです。そのため夏場の生育はできず、夏前には枯れてしまいます。
そのような生育期間が短い特徴があるので、春植えのジャガイモはできるだけ早く植えることによって地上部に芽を早く出し葉茎を茂らし光合成を促進させ、地下部にある食用部分の茎を大きくしていく必要があります。
ただし注意事項があります。
ジャガイモは少しでも早く芽を出して葉茎を茂らすことが大切です。
ジャガイモは他の野菜で言う種まきに当たる、種イモの植え付けをしなければなりません。
しかし他の野菜は種まき時期からの生育日数が収穫までの目安となるのですが、ジャガイモの場合は種イモから芽が発生し(発芽)、その芽が地上部に出てから(出芽)が収穫の目安になります。
いかに早く芽を地上に出すか、しかし早すぎても失敗することがあります。
なぜ失敗するのか、霜の害にあうことがるからです。
ジャガイモの葉は高温が苦手なのですが、寒さも苦手です。
具体的には氷点下の温度にしばらく当たりますと、葉茎が褐色や黒く変色し症状が重いときはその部分が枯れてしまい生育が悪くなってしまいます。
暖地である香川県での植え付け時期。
さてここまで説明してきたことをまとめます。
- 出芽を早くして高温時期までの生育日数を確保する。
- 葉茎が霜の害に遭遇しないようにする。
先ほども言いましたように香川県での植え付け時期が2月下旬から3月中旬がすすめられています。
この時期に植えつけますと、大体3週間後の3月下旬から4月頭には出芽します。
この時期は桜(ソメイヨシノ)の開花時期とあたります。
一般的に桜の開花後は霜が降りにくいと言われています。
もちろん桜の開花後でも遅霜となるときはあるのですが、桜の開花以降は気温がどんどん上昇していきます。ですので、芽の出芽と気温の上昇がうまい具合に噛み合うので、桜の開花の3週間程度前の植え付けが勧められるのです。
ただ私は4月直前に種イモを植えました。
ここまでの説明のようにジャガイモは一般的に3月の頭の方に植えると出芽からの生育が良くなります。
しかしやはり年によっては出てきた芽に霜が降りてしまい、芽が変色してしまうこともあります。
また私は今年の春3月は忙しく勧められている適期に植えつけることができませんでした。
そのため今年は実験的に4月直前に植えつけてみたらどうなるのかを試してみました。
色々試せるのが家庭菜園での野菜作りの魅力ですから。
ただ3月末にもなるとここ香川県では植え付け適期が過ぎているのか、多くのお店で種イモが売られていませんでした。そのため何とか見つけた種イモも質の悪い種イモしか手に入りませんでした。
また育てたことがない「アンデス赤(アンデスレッド)」という品種になりました。
遅めの時期のジャガイモをどのように植えるのか。2点
アンデス赤の特徴をまず確認しましょう。
アンデス赤は生育型としては中晩生であり、生育期間は長めの方。そしてイモのサイズは大きくなく、どちらかと言えば小ぶりな方である。
写真ではわかりにくいですが、有名な男爵やメークインなどと比べても小さい状態です。大きいサイズでも重さは60~70グラム程度でしょう。
大きめのサイズのジャガイモを植え付ける方は、しばしばジャガイモを切って種イモの数を増やすテクニックを教えられた事があるでしょう。
しかし今回は遅めの植え付けです。
切っていてはさらに植え付けが遅くなりますし、温度が上昇していく時期でもあるので、切り口からの腐敗がさらに進みやすくなるリスクが生じてしまいます。
そのため今回購入した種イモは少し大きくても切らずにそのまますぐに植えつけます。
また一般的にジャガイモの植え付け時の深さは15センチメートルとされています。
これにも理由があり、ジャガイモの新しく食用となるイモは種イモより上の部分にできやすいことや寒さ暑さに種イモが影響されにくくなることなどが挙げられます。
しかし今回は適期に植えた種イモが出芽する時期に植えつけるのです。
少しでも追いつくために早く出芽してもらう必要があります。
ですので植え付け時の深さは5センチメートル程度にしました。
当たり前ですが、植え付けの深さが深くなるとそれだけ芽が地上部に出てくるのに時間がかかってしまいます。浅く植えつければそれだけ早く芽が地上に出てきます。
浅く植えると食用部分が肥大化しなくなったり、太陽光に当たって緑化し食べられなくなると言いますが、生育期間の株元への土寄せをしっかりしますと、それらの不安事項は解消されます。
後の植え方はよくある栽培方法と同じです。
種イモの真下に肥料を仕込む人もいますし、私のように種イモと種イモの間に肥料を置いていく人もいます。
私の場合はちょっとでも省力化するために、まず畝の片側から種イモを植える部分のみ25センチメートル程度の間隔で穴を掘っていきます。この時は三角ホーで手前に土を盛り上げます。そして掘った穴に種イモを一つずつ入れていきます。
植穴に種イモを入れ終わると、今度は畝のもう片側から三角ホーを使い種イモと種イモの間を手前に掘っていき、そこに肥料を落としていきます。
これらがすべて終わるとホーで掘りあげた土を穴に埋め戻していきます。
掘りあげた土が交互になっているので、どこに種イモが植わっているのかすぐにわかります。
【素早く植えるコツ】
素早く植えるコツとしては植える溝を端から端まで掘ろうとすると大変なので、部分的に穴を掘る手段をとります。
- 種イモを植えるところのみまず掘ること。
- 掘った穴に種イモを入れていく。
- 種イモと種イモの間を掘っていく。
- 新たに掘った穴に肥料を入れていく。
- さいごに土を戻していく。(少しだけ土を押さえてね)
写真を撮っていればよかったのですが、忘れてしまいました。
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さいごに
新しく育てるジャガイモの品種ですので、少し不安があります。
また植えつける時期もこの暖地としては遅めです。
そのため全体の収量は少し悪いかもしれません。
しかし家庭菜園では各々が自由に育てられるメリットがあります。
商売でしているわけではないので、失敗していても大きく損するわけではないですし、新たな発見を毎年していくことができ、楽しみを以って植物を育て食べていくことができます。
今回は遅めに植えたジャガイモの実験。
もしも普通の時期に植えたジャガイモと大差がないのであれば、遅霜の心配がない分安心して植えられるかもしれません。