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墓じまい・寺から離れるのに離壇料を請求されるのはおかしい

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こんばんは。 浄土真宗僧侶のかっけいです。

最近では先祖代々のお墓を維持するのが困難になりお墓を処分する「墓じまい」や、都会に引っ越しすることからお寺の門信徒を離れるといった出来事が多々あります。また純粋な「寺離れ」といったケースもあります。

するとここ10年程度でしょうか。

お寺のご住職にご縁を切ることを相談に行くと高額な金銭を請求されたとか。

浄土真宗のお坊さんからすれば、そんなことがあるのだろうかと驚きを隠せないのですが、現実的にあるようです。

今回は離壇料について書いていきます

結論から言えば、離壇料は不要。正確には請求できない。

そもそも離壇料なんて言葉はないはず。

前置き。離壇とはどういう意味か。

離壇料は「りだんりょう」と読みます。

つまり離壇をするための料金ですね。

では離壇(りだん)とは何でしょうか。

辞書には「菩提寺 (ぼだいじ) や檀那寺(だんなじ)と檀家 (だんか) が関係を断つこと。」のように説明されています。

それは例えば、引っ越しや改葬によって今まで付き合いのあったお世話になったお寺を離れる時に使われている言葉です。

離壇料は払う必要があるのか。請求できるのか。

さて今回のテーマは離壇料をお寺に払わなければならないのかということです。

私からの回答は次の点です。

  • 離壇料は必要ない。
  • お寺は離壇料を請求できない。
  • そもそも離壇料なんてない。

離壇料を請求するお寺は現実にあるのでしょう。

でなければこんな話が出てくることはないのですから。

離壇料とは檀家と檀那寺の関係をやめる時に発生する金額のようです。

しかし現代では檀家制度というのはありません。

昔からのお付き合いで檀家と檀那寺のような相互に支えあう仕組みが出来上がっているだけです。(それを檀家制度だと主張されればそれまでですが、制度自体は明治時代の初めに廃止されています)

檀家と檀那寺の制度が無いのですから、そもそも寺院側はお寺との関係を断とうとしている人に対して「じゃあ、離壇料をください」なんて筋が通らないよね。

また制度自体はなくても、実際にはご門徒の人自身が意識として「私の所の檀那寺は○○寺で、あそこの檀家やで」と普通に言っています。

さらには制度がなくても、お寺独自に「入檀手続き」と称して、昔からのご門徒や新しくご縁のできた家に対して寺独自の檀家手続きを取ろうとします。これを根拠に離壇料や檀家料金を得ようとする寺院もあります。

しかしその手続きをしたときに、きちんと寺院規約を明示して書類を渡し、離壇料が発生することを説明したのでしょうか。そしてそれに納得して檀家となったのでしょうか。

そうでなければ離壇料の発生はありません。(逆に言うと離壇料が発生することを了承していて契約していたなら払わざるをえないでしょう)

繰り返しますが、檀家と檀那寺の関係とは今までのお付き合いの中で意識の中で形成されていたものですから、いざお寺との関係を離れるときに寺院からお金を払えというのはおかしな話です。

改葬許可証のために、お骨を人質にされた場合は。

普通のお寺は離壇料を請求しないと信じますが、もしもお金を請求してくるお寺の場合は、無茶なことを言うやもしれません。

例えば改葬許可証を発行しないです。

墓地や納骨施設にお骨を収める時には、そこの管理者に埋葬許可証を提出しなければなりません。(墓地埋葬法に明記されています)

また、お骨を移動するときには改葬許可証をお骨を預かっていた管理者から交付してもらう必要があります。(次の移動先には改葬許可証を提出するため)

しかしいざ離壇するときにお金を払わないと「お骨を返さない」・「改葬許可証を用意しない」と駄々をこねるお寺もあるやもしれません。

そうなるともう仕方ないです。

  1. その宗派のトップである本山に相談する。これで動かないわけはないと思います。
  2. それでも駄々をこねるお寺なら、役場に相談する。
  3. 最終手段として、弁護士などの法律の専門家に相談して裁判も辞さない覚悟をもつことです。

おかしいのは相手のお寺なのですから、こちらが後ろめたい気持ちを持つ必要はありません。

さいごに。じゃあ、お寺を離れるのにお金はいらないのか。

できればお金を包んで頂ければ有難いです。(普通はされると思います)

離壇とは、事情があってお寺との関係が保てなくなることだと思います。

例えばお寺はお骨を預かっていたり過去帳を保管していたり、また皆さんの信仰の場となるお寺を護持運営しています。また常にご本尊のお給仕をしています。

その先祖代々お世話になりましたという感謝のお布施はされると思います。心情的に。

当然墓地があるお寺では清掃をして清潔に保っているでしょう。

墓じまいや引っ越しによって檀家を離れる場合には今までのお礼のお布施をして、これからのお付き合いはできなくなるけども、永代に渡りこのお寺が続くことを願いお布施されるでしょう。

しかしお布施とはお寺が金額をして請求するものではありません。

お寺が請求する離壇料はおかしな話ですが、お礼やお寺を思いされるお布施はあります。

同様の話は檀家料にもあります。

檀家料というのはありません。先ほども言いましたが、檀家・檀那寺というのは今では制度としてはないのだから。

ですので檀家料を請求するのはおかしく、寺院の護持金としてお願いするお寺はあります。

単なる言葉遊びのように感じる人もいるやもしれませんが、結構大切な心を言っているつもりですよ。

以上で離壇料に関する今回の話はここまで。(お寺とお金についてはまた別の機会に何度も紹介したいです)

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