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台風(大雨・暴風)が来ようともお寺は法要を中止できないのよ。その理由は。

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こんばんは。 香川の僧侶のかっけいです。

今日(9月17日)は平成29年台風18号が西日本に上陸した日です。なかなか強い台風ですね。

まあ、台風が8・9月に日本にやって来るのはそんなに珍しいことではないのですが、お坊さんである私にとってはこの時期は天気予報を頻繁に確認する時期でもあります。

それはこの秋のお彼岸時期には、お寺では彼岸会や永代経法要が営まれるからです。

暑さも和らぎ非常に過ごしやすくお寺に人が集まりやすい時期なのですが、ひとたび台風があるとお寺に人がピタッと来なくなります。(もっと言えば、少しの雨でもお参りの人数は減ります。)

今日は近くのとあるお寺で秋の法要がありました。

今日は人が少ないだろうなあと思っていたのですが、予想通り、いつも以上に少なく寂しい限りでした。

今回の話のテーマは『お寺はなぜ台風でも法要を中止にしないのか。人が来ないのに。』です。

常識的に考えれば、台風が近づいているんだから、日を改めたらいいと思うでしょう。

そうはいかないんですよ。


台風時のお寺の法要様子。

台風が近づいているがお寺に参る。

雨の日はお寺にお参りに来る人は少なくなります。

撮影時は昼の2時ごろでまた台風が最接近するまで6時間ほどありました。

香川県は不思議なところで、周りが大雨が降っても「えっ、こちらではまだそうでもないんだけどなあ」と感じてしまう地域でもあります。

この時はまだ風が強い程度の天候でした。

(ただ警報情報だけ見ると『大雨』『洪水』『暴風』『波浪』『高潮』と危ないぞ~危ないぞ~と呼び掛けられてました)

普段ならこのお寺の境内も車で埋まっているのですが、今日はスカスカで駐車スペースに余裕がありますし、お参りに来られた人も法要開始を待たずして直ぐに帰られます。

こういった非常に悪天候の日には田舎では面白い現象が起きるんですよ。

本堂にお参りにされている参拝者よりもお寺にお参りに来られた法中(僧侶のこと)の方が数が多くなるんですよ。もしくはほとんど同じ数に。

悪天候でも法中はお寺にしっかり参る。

今回の法座ではお坊さんが私を含めて12名参りました。

法要があるお寺のお坊さんを含めるとお坊さんの人数は14名です。

でも本堂にお参りされている人数は、15名程度でした。

悪天候時にもお寺に参られる人々。

上の写真は読経後の法話の時の様子です。

受付にいる世話人を含めて12名です。

通常の天候ならこの倍近くは聴聞の人がいるのですが、台風が近づいている今日では約半数しかいません。

なぜお寺の法要は台風が近づいても中止できないのか。

お参りが少ないことが分かっているならお寺の法要を中止または延期すればいいじゃないと思うでしょう。

当然の感覚ですね。

一言だけ補足として説明しますと、法事・法要の延期が駄目なのではないですよ。世の中では「先延ばしにしてはいけない・早くするのはいい」という人がいますが、そんなことはありません。

先にするのを予修(よしゅう)法要、後にするのを延修(えんしゅう)法要と名付けられているように、後でも先でもどちらでもいいのです。大切なのは忘れずに勤めるということです。

お寺の法要が中止できないのにはいくつか理由があります。

  • 一つは以前から告知された法要であるから。
  • 一つは直前には法要の中止を伝えることができないから。
  • 一つはどんなに天候が悪かろうがお参りに来られる人がいるから。

お寺の法要は誰のためにあるかと言えば、お参りの人のためです。

お寺のお坊さんは施主として案内状をご門徒さんに総代世話人の助けを借りて送り届けています。その案内状を見たご門徒さんは「ああ大切なご仏縁があるんだなあ」とお寺に来られるのです。

また近隣のお付き合いのお寺も法要の知らせをいただき、お参りに行く都合をたてるのです。

お寺の法要とはお参りの人があってこそです。

案内を受けた人というのは、その知らせを受けて、お寺にお参りに来る準備をしてくれるのです。

そんなこと言っても明らかに天候が悪いんだから中止の知らせを送ればいいじゃないと思うでしょ。

送れないんですよ。

案内状をご門徒さんに届けるのには総代世話人の助けが必要です。お寺のお坊さんだけでは伝えられないから。

時間も足りないですし、お寺から連絡のつかない人もいます。

連絡のつかない人はきっと来ないだろうと思うのは駄目です。

お寺とはどんな人でも自由にお参りできる場所ですので、たとえ案内を送っていない人であっても、ひょっとしたら法要当日に来られるかもしれません。

一度告知したお寺の法要案内をもしも取り消してみて下さい。

風の便りでふらっと知りお寺に来られた人の法縁を奪うのはいけないことだと思いませんか。

そして大切なことが一つ。

どんなに天候が悪かろうが、万難を排して、どんな困難があろうともお参りに来られる人がいらっしゃるのです。

今回お寺に来られて最後までお聴聞なされた人は「この度のこのご縁は、今生最後」の思いでしょう。

上の写真で聴聞されている中の一人はわざわざに着物で来られています。身なりを正して来られたのですね。

天候が悪かろうがお寺から有難い法縁を頂いている以上、参られる気持ちのある人はちょっとやそっとのことでは参るのをやめないこともあります。

お寺の勝手な判断で、台風が近づいたから警報が発令されたからと、今日は中止ですと、法要を取りやめることができないんですね。

例外として、お寺であっても法要が中止になることがあります。

例えば屋外での法要。屋外での追悼法要・落慶法要・庭儀などです。

または中止になるのがひと月以上前であり、広く中止の知らせを周知できる場合です。

 

さいごに。家の法事・仏事は状況に応じて中止・延期できるよ。

さて今回はお寺の法要が台風程度では中止できないことを説明しました。

(中止になる場合は火事や津波などで、法要会場に人が集まれない状況になる時ぐらいです。)

ただ一般家庭の法事・仏事では状況に応じて日を改めてくださいね。

例えば、祥月命日でお坊さんを呼ぶときですね。

台風が近づいていて交通状況が麻痺しているときには、無理に今日のお参りを強行せず、連絡してまた日を改めてください。もしも連絡がない場合はお坊さんは仏事の約束をしているので遅れてでも向かうでしょう。

例えば、年忌法事でお坊さんプラス親戚を招く場合ですね。

これも天候が悪く、案内した親戚の人がお参りするのが大変な場合は、変更することも検討するべきですね。ただ親戚の人も今日は参れないと思えば連絡するでしょうから、その場合はお参りの人数が少ない状態で法事を勤めることもあるでしょう。

例えば、施主の体調が悪化したり身内で不幸があったりと、法事を勤められる状況でない場合は、やはり日を改めることも検討するべきです。

お寺の法要と違い、法事の案内とは限られたメンバーだけなので、法事の中止を知らせることも素早くできます。

お寺の場合はどなたでもお参りできますので法要の中止をするのが難しいですが、家の法事ではお参りの人が限定されており連絡も付くでしょうから、状況に応じて中止・延期をができますね。

ただ法事の中止をした場合は、きちんと延修の法事をしましょう。

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