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第255回目のラジオ配信。「報恩講」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)
かっけいの円龍寺ラジオ
これは香川県丸亀市にいる浄土真宗のお坊さん、私かっけいの音声配信です。
私のところのお寺、円龍寺では10月下旬ごろから報恩講のお参りをしています。
それぞれのご門徒さんの家にお参りに行ってお正信偈のお勤めをしています。
お参りに要する時間は、一軒当たり40分くらいが目安です。私のお寺の場合は。
今回は、ご門徒の皆様の家へお参りに行く報恩講についてのお話を短くしていきます。
まずは報恩講とは何なのかを説明しますね。
簡単に言うと、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人のご命日をご縁としたお参りです。
親鸞聖人のご命日が11月28日ですので、この10月から12月あたりでご命日のお勤めをしています。
そして親鸞聖人のご命日ですので、親鸞聖人の書かれたお正信偈を読みます。
それでこの報恩講という言葉ですが、この言葉は本願寺の3代目の住職が宗祖親鸞聖人の33回忌法要で書かれた『報恩講私記』の言葉が由来となっています。
宗祖である親鸞聖人のご命日をご縁として、阿弥陀仏のご恩、宗祖のご恩・ご遺徳、その他、この私に南無阿弥陀仏のみ教えを伝えてくださった数えきれないご先祖の方々のご恩を味わっていくのが報恩講です。
講とは人々の集まりのことで、報恩とは恩に報じることです。
恩に報じると言われると難しいことのようにイメージされるかもしれませんが、もっと簡単に考えていただいて大丈夫です。
浄土真宗の場合、南無阿弥陀仏のお念仏を称えるのも、お経を読むのも、仏さまのお飾りをするのも報恩の行いです。
もっと言えば、日常生活そのものが報恩の行いです。
仏さまに参り、先祖や宗祖を偲び、仏さまのみ教えを聞いていくこと、これが報恩なのですから、報恩講のお参りと聞いて難しく考えずに、ご家族の皆様があつまって講になって、報恩講のお参りをして頂けたらと思います。
さてそれで私のお寺では10月から12月ごろにご門徒の皆様の家に行ってお仏壇の前にて報恩講のお参りをしています。
報恩講は浄土真宗でもっとも大事なお参りであり、すべての家でお勤めしています。
それとまた、報恩講はご門徒さんの家だけではなく、お寺でも法要という形で賑々しくお勤めしています。
お寺でする場合は、御正忌報恩講という名称で、賑々しく敬って営んでいます。
お寺によって各ご門徒さんの家へお参りする報恩講参りの日取りは違うでしょうが、私のいるお寺、円龍寺の考え方としては、なるべく自分のところのお寺でする御正忌報恩講法要よりも前に、ご家庭でする報恩講のお参りは終えるようにしています。
まずご門徒さんの家でおまつりしている仏様の前でお勤めし、その総仕上げという形で、お寺での報恩講参りをしています。
お寺でおまつりする阿弥陀仏の前で総仕上げの法要をします。
皆さんがそろってお寺の法要にお参りしていただけるように、法要よりもなるべく日を早めて繰り上げて、ご門徒の皆さんの家に報恩講参りしているわけです。
なので、私のお寺円龍寺では、10月から報恩講のお参りをしています。
繰り返しますが、浄土真宗徒にとって一番大切なお勤めは報恩講です。
お寺では普段の法要よりも賑々しくお飾りをして勤めています。
本山では七昼夜に渡っておよそ一週間の長い法要をしています。
永代経法要のように、先祖や兄弟親戚の法要も大切ですが、私たちに阿弥陀仏のみ教えを伝えてくださった宗祖のご遺徳を偲ぶ報恩講もまた大切なご仏縁です。
ぜひ、ご家庭の報恩講だけでなく、お寺の報恩講法要にもお参りいただけたらと思います。
私の属している浄土真宗の興正派、京都にある本山興正寺では、今年もyoutubeで報恩講法要の様子をライブ配信します。
すでにライブ配信の公開予定がされていますので、チャンネル登録や、ライブ配信の通知を受け取れるようにしていただけたら幸いです。
本山では11月21日から11月28日の間、法要を営んでいます。
香川県にある自坊円龍寺では、毎年12月12日の午後2時より御正忌報恩講法要を営んでいます。
ぜひ皆さま、お参りいただき、仏さまのお話を聞いていただけたらと思います。
「円龍寺かっけいラジオ」では、番組へのメッセージを募集しています。ご感想や取りあげてほしいテーマなどもお寄せ下さい。