4月1日生まれの有名な浄土真宗お坊さんって知ってますか?

こんばんは。 真宗僧侶のかっけいです。

4月1日といえば年度始めですね。
新年度を心新たに始めようと忙しくなっていく頃ですね。

浄土真宗ではこの春の3月4月には春の永代経法要があるのですが、合わせてこの4月1日には浄土真宗にとって大切な人物の誕生日となっています。

その方とは誰でしょうか。

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浄土真宗の4月1日生まれの有名な僧侶は。

答えから言いますと、

宗祖親鸞聖人です。

浄土真宗を開かれた方が4月1日生まれとなっています。

ただこれには注意しなければならないことがあります。

誕生日における注意点2つ。

昔の人物は旧暦と新暦の両方で考えられている。

現在、西本願寺などでは明治6年(1873年)に明治政府によって暦制が改正されたときに太陽暦(新暦)に換算されると、旧暦4月1日生まれとされている親鸞聖人は太陽暦だと5月21日に該当するとされました。

そのため西本願寺などでは5月21日が親鸞聖人の誕生日だと定め、明治7年5月21日の降誕会(誕生日を祝う法要)以降はこの5月21日が親鸞聖人の誕生日だと広く認識されるようになりました。

今でも各ご本山では5月21日前後に「親鸞聖人降誕会」や「宗祖降誕祭」といった名称で法要が営まれています。

まとめ

親鸞聖人の誕生日は、

旧暦だと4月1日・新暦換算だと5月21日

本当に4月1日生まれなの?

実は親鸞聖人の生まれたとされる月と日はかなり怪しい部分があるんですね。

お釈迦様の誕生日の4月8日と同じくらい真偽不確かなところがあります。


まず補足として説明しておきますと、親鸞聖人の誕生年は承安(じょうあん)3年(1173年)、日野有範の第一子であることが顕かにされています。

これは親鸞聖人自身が残された自筆本などに年齢が書かれており、それから計算すると承安3年であることが導かれます。

例えば『西方指南抄(さいほうしなんしょう)』に残されている言葉として、
『康元元年(辰丙)十月十三日 愚禿親鸞(八十四歳) 書之』
と記載されています。

康元(こうげん)とは1256年頃の元号であり、84歳が数え年の数え方であるので、1173年生まれであることが分かります。

これ以外にも親鸞聖人の生まれた年を求められる書物は数多く残っています。

また日野氏というのも鎌倉時代の日野氏系図が発見され、これに親鸞聖人の出家得度されたときの名前「範宴(はんねん)」が書き残されています。


さて親鸞聖人の誕生日なのですが、親鸞聖人自身は自分の誕生月日について何も残されていません。

親鸞聖人の誕生日が記されている書物は親鸞聖人の時代では発見されておらず、現在の4月1日が示されたのは江戸時代になってからです。

現在最も早く親鸞聖人の誕生日が示されたものとしては、高田派僧侶の普門という方が書かれた『親鸞聖人絵伝撮要抄』の中に、「十月満ジテ誕生シ給フナリ。此人王八十代高倉院承安三年葵巳四月朔日ニ誕生シ給フ。」とあります。

書かれたのが江戸時代初期のころであり非常に怪しいのですが、これといった書物がまだ存在していないので、現在は四月の朔日(さくじつ)すなわち4月1日が一般化しています。


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さいごに

4月1日は浄土真宗の教えを私たちに広くすすめて下さった親鸞聖人の誕生日です。

しかし真宗末寺ではそれほどお勤めされていないのではないでしょうか。

やはり誕生日がはっきりとは明らかでないですし、この春の時期はお涅槃や彼岸、永代経法要、そしてお釈迦様の誕生日と行事がてんこ盛りですから。

円龍寺でも春4月4日の永代経法要が親鸞聖人の誕生日と4月8日のお釈迦様の誕生日を兼ねています。

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