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円龍寺ラジオのエピソード番外23。
500年以上昔、本願寺八代の蓮如上人は多くのお手紙を書き、浄土真宗の教えを広めました。そのお手紙は御文(おふみ)や御文章(ごぶんしょう)といわれます。私の属する宗派(真宗興正派)では御勧章(ごかんしょう)といいます。
番外23では、五帖目第二通から「八万の法蔵章」の拝読と現代語訳をします。

睡眠章の拝読と現代語訳を録音しました
- 録音日:2025年5月13日
- 拝読者:釋克啓
- 録音場所:円龍寺本堂
八万の法蔵章の全文
それ八万の法蔵をしるといふとも、
後世をしらざる人を愚者とす。
たとひ一文不知の尼入道なりといふとも、
後世をしるを智者とすといへり。
しかれば当流のこころは、
あながちにもろもろの聖教をよみ、
ものをしりたりといふとも、
一念の信心のいはれをしらざる人はいたづら事なりとしるべし。
されば聖人の御ことばにも、
一切の男女たらん身は、
弥陀の本願を信ぜずしては、
ふつとたすかるといふ事あるべからずとおほせられたり。
このゆへにいかなる女人なりといふとも、
もろもろの雑行をすてて、
一念に弥陀如来今度の後生たすけたまへとふかくたのみ申さん人は、
十人も百人もみなともに弥陀の報土に往生すべき事、
さらさらうたがひあるべからざるものなり。
あなかしこ、あなかしこ。
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現代語訳
膨大な量のお経文、大切な教えが書かれた文章を知っていたとしても、命を終えた後の自分の行き先、生れ行く世界を知らない人は愚者・愚かな人とされます。
もし文字の読み書きのできない人であったとしても、仏さまの世界に生まれ往くことを知る人は智者・智慧のある人とされます。
さて浄土真宗の大切なところは、むやみに色んな読み物を読み、物事を知った気になったとしても、阿弥陀仏が必ず救ってくださるという阿弥陀様からのご信心のいわれを知らなければ、それはただ空しいことであります。
浄土真宗の宗祖、親鸞聖人は次のように言っています。「誰であろうと、阿弥陀仏の本願を信じることなく救われるということは、決してありえませんよ」と。
ですので、こんな私では誰も助けてくれない救われることはないだろうと思っている人であったとしても、自分自身の力を頼みとするのではなくて、ただ阿弥陀仏にお任せし阿弥陀仏のお浄土に生まれ往くことができることをよろこべたなら、誰も漏らさずにすべての人が阿弥陀様のお浄土に必ず生まれ往くことができるのです。仏さまの本願を信じお任せしていることなのですから、疑うところではありません。
それでは、それでは。
釋克啓が訳す




2020年3月にコメディアンの志村けんが亡くなりました。コロナウイルスによる肺炎が死因だと言われるが、仏教的には無常の風が吹いたから死んだのです。浄土真宗は葬儀の時、白骨の章を拝読し人生の無常観・儚さを訴えます。