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お坊さんは神社の鳥居を潜れるのか?

投稿日:2017年12月29日 更新日:

こんばんは。 真宗僧侶のかっけいです。

お坊さんの私には寺・僧侶と神社の関係をよく質問されます。

秋祭りの時期や年末年始の時期になりますとなおのことです。

例えば「お坊さんは鳥居を潜ることができるんですか?」

もっといえば「浄土真宗のお坊さんは神社に参拝は絶対にしないんですか?」・「浄土真宗は神様に祈らないんでしょう」なども聞かれます。

他人が神社にお参りするかどうかを気にしてどうするんだろうと私は思うのですが、まあ疑問に思って夜も眠れないといけないのでお答えしますが。

ただ注意点があります。

これは浄土真宗の一お坊さんの返答です。

神社とのお付き合いの仕方・参拝の仕方は人によっても異なり、宗派によっても、寺院によっても異なります。その点を注意してね。


【前置き】神社と寺の違いとは?

  • 神社は自分のお願い事を神様にする場所。
  • 寺は仏さまの願いを聞き訪ねる場所。

他にも違っている点はたくさんありますが、浄土真宗のお坊さん視点ではこれが一番の簡便な答えですね。

皆様は何のために新年神社に初詣に行きますか。

自分の健康や家内安全、無病息災などですか。神頼みと言いますか、私たちは誰も自分の将来が分からないので、神様に「頼んますよ~。わざわざ来てやっとんやで。」とお願いするんですよね。

で、私たちは自分のお願い事が叶わない・実現しない・悪化すると腹をたてます。「神様なんておらへん。あそこの神社は駄目や」なんて暴言が出たりしますよね。

お寺というのは仏さまにお参りする場所です。この点は神社と同じですよね。

ただ圧倒的に違うのが、自分のお願い事をするのではなく、仏さまが私たちに向けて願われた願いを頂いていく場だということです。

ですからお寺に行って、特に浄土真宗寺院では、祈りはしないんです。お寺からの帰り道に交通事故にあってもそれは神様や仏さまとは全く無関係の話です。

お寺は仏さまから掛けられた願いを聞き、自分を振り返り見つめる場です。

お坊さんは神社に参るOR参らない?

お坊さんは神社に参るのでしょうか。いや参らないのでしょうか。

結論だけ言うと、「参ります。むしろなぜ神社に行けないと思うのだろうか

もちろん宗派・寺院・僧侶によっては神社に参らない・参ってはいけないという人もいます。

しかし明治までの日本は神仏習合と言われ仏教寺院と神道は非常に近い存在でした。それは立地的にもね。

自坊のお寺境内にもかつては神様が祭られていた社がありました。今は無くなり他所の家屋がありますが。

他の地域でも明治以降に神社と寺院が分けられたり潰されたりしています。でもそれまでは寺を預かる僧侶が兼任して神様の社を守っていたこともありました。

日本は八百万の神々が住まれる国です。そのような考えが太古より続いてきています。

お坊さんは神様に願い事をし見返りを求めるようなことはしません。しかし私たちを見守ってきた神様がいてそれを信奉してきた先人たちがおり、数えきれないほどの恵み・数えきれないほどのいのちのつながりが、いまのこの私に繋がり、育てられてきたことに感謝します。

浄土真宗は神社に絶対参らないのか?

さて一部からは「浄土真宗は世の中の俗信・迷信を否定している」という声が聞こえます。また排他的だとも言います。

そんなことを言われる一番の理由は「神祇不拝(じんぎふはい)」という言葉があるからでしょう。これを理由に声高らかに「浄土真宗は日本の神様を拝まない」というお坊さんもいます。

しかし例えば親鸞聖人は現世利益和讃の中で神様との関係を説いています。

天神地祇はことごとく 善鬼神となづけたり

これらの善神みなともに 念仏のひとをまもるなり

浄土和讃「現世利益和讃」より

現世利益和讃は15首ありますが、一首だけを紹介。

浄土真宗では確かに神様にお祈りはしません(神祇不拝)。しかし一方で、神仏に守られている(神祇護念)や神様を軽んじない馬鹿にしない(神祇不軽侮)の立場もあります。

浄土真宗は見返りを求めません。また私の一方的な願いが叶わなくても文句を言いません。

しかしお念仏の世界の中には、自ずと神仏に守れ育てられている世界があります。

浄土真宗のお坊さんは神様に頼み事・祈り事をするために神社には参りません。しかし一方で神様を否定していません。地域の祭事・イベントが神社であれば参加します。参ります。浄土真宗は一般の人と同じような生き方をしていきます。


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さいごに。僧侶の私は初詣に行くのか。

行かないですね。行く理由がないからね。

もちろん神社に初詣に行ってもいいのですが、仏教徒・浄土真宗徒であるならば、まずお寺のご本尊に初参りするべきでしょう。

願い事をするために参りません。無事に新年を迎えられたことを感謝し報告するためにお参りできればそれが何よりです。

ただ私は神社にお参り行きませんが、よそのお坊さんは初詣に行くかもね。

小さなお子さんが「神社に行きた~い」「○○ちゃんが一緒に行こう」と言ってたら、そりゃ行くでしょう。大人だって地域の人が「一緒にどうですか」と声を掛けてくれればそりゃ行くでしょう。神社に行くいい機会です。

「いえ、浄土真宗だからいきません。神様は拝まないので行きません」は何というか、いや~なひとですよね。

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