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骨壺のカバーにある飾り紐の意味

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真宗僧侶のかっけいです。

通常、骨壺はむき出しの状態ではなく、カバー(覆い)に包まれています。

そのカバーの正面を見ますと何やら飾り紐が施されていることに気が付くでしょう。あの紐房にはいったいどのような意味があるのでしょうか。

今回はお骨を覆うカバーの紐飾りの意味することについて紹介します。

また葬儀・49日の中陰で使用される白木位牌に付属するカバーについても書きます。


骨壺カバーの紐は華鬘結び。仏の象徴

骨壺カバーの華鬘結びの意味

骨壺カバーの正面についている紐は「華鬘結び(けまんむすび)」という飾り方です。

華鬘とは花を束ねた髪飾りという意味で、仏様さまの頭部に装飾されます。

華鬘は金属製のこと(金華鬘)も簡略化して紐(糸華鬘)で表現していることもあります。お寺によってはお堂の入り口に見られることもあるでしょう。

このように華鬘結びとは仏様を象徴するものであり、また仏様へのお飾りの意味があります。

骨壺に華鬘をお飾りするのはなぜでしょうか。

それは私たちが亡くなられた人を諸仏として敬っているからです。

仏教では死んだ人を穢れや不浄とは考えません。むしろ私たちに仏法を導いてくださる尊い存在だと捉えます。

浄土真宗ではお骨や位牌そのものは拝みません。しかしはたから見ればお骨・位牌に手を合わしているように見えることでしょう。

浄土真宗では亡くなられた人を先に阿弥陀仏のお浄土に生まれた諸仏と仰ぎ、偲び仏と敬うなかに、中陰や法事・祥月のお参りを通してこの私も仏法に出あうご縁をいただくのです。

おそらくですが他の仏教宗派でも追善供養といいながらも、先祖への供養と敬いの中に自分自身の信仰修行のご縁となっているのではないでしょうか。

  • 骨壺のカバーは仏前にお飾りする華鬘のこと。
  • 亡くなられた方を仏のように敬う象徴であり、私たちが仏法に出あうご縁となるもの。

骨箱と仏像の類似点。華鬘と蓮台

補足として小さなお骨カバーには蓮台の装飾がされていることがあります。華鬘と蓮台の間に故人の法名(または戒名)を記します。

家やお寺の仏様と同じような飾り方ですよね。このように仏様と同じように故人を敬っているのです。


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葬儀で使う白木位牌のカバーの意味

続けて葬儀や49日の中陰期間に使用される白木位牌のカバーについて説明します。

しかし実はこのカバーはお坊さんもあまりよく分かっていないのです。いつの間にか日本各地でこのカバーが使われているのです。

白木位牌のカバーはどんな意味か私が祖父などから聞いた白木位牌カバーの理由を書きます。一つの説として参考にしてください。

  • 白木位牌のカバーも遺骨を納める覆いにある華鬘飾りと蓮台と同じ意味をもつ。
  • 白木位牌は葬儀と中陰に使う仮の位牌だが、故人を大切に偲び敬う象徴だから。

この頃のように葬儀業者による統一された葬儀方法ではなく、かつてはその地域ごとに葬儀の形式は違っていました。

かつては白木の位牌を複数用意することがありました。

  • 1つは葬儀の時に用い、出棺時にお棺の中に入れて送る位牌
  • 1つは野辺にて火葬する時に合わせて焚き上げるか、もしくは焚きあがるまでそばに安置しておく位牌
  • 1つは中陰の49日の間、中陰壇にてお飾りする位牌

現在では火葬場で送るようになったため野辺に安置する位牌は見なくなりました。(もともと置かない地域もあるでしょう)

かつては葬儀は午後からするのが一般的で、夕に送り一晩かけて朝にお骨を拾い上げるものでした(その名残がお通夜ですね)。

一晩外にお位牌を置くため風雨にさらされることもあったでしょう。それを防止するために薄い布を被せたとも言われています。

また死者の魂や霊が迷わない・地獄に落ちないために被せたとも言われています。あくまでもこれらも一つの説です。

しかし真宗僧侶の私が教えられてきたのは「故人を敬うため」という理由です。

華鬘のデザインには花が描かれている。

華鬘と戸帳

覆いがかかった白木位牌を見てください。仏様の尊前をお飾りする金襴の戸帳(とちょう)とよく似ていますよね。

また白木位牌のカバー上部には蓮華のデザインが施されていることもあります。先ほどの紹介した華鬘と似ていますよね。

以前も『華鬘と戸帳について』詳しく紹介しましたが、華鬘と戸帳はセットの組み合わせで仏前を飾り、仏様を神聖なものとして敬います。

白木位牌には亡くなられた人の法名(または戒名)が書かれます。それに合わせて華鬘と戸帳のような覆いをすることで、自ずと仏様と同じように尊いお方だと敬えるのではないでしょうか。

骨壺カバーと白木位牌カバーも形は違えどどちらも、故人を諸仏として仏様と同じく敬うことを示してくださっていると思います

もちろん今回は敬いの象徴として位牌のカバーを説明しましたが、実際の葬儀の場面では葬祭業者の人もよく分からずにとりあえず白木位牌に付属しているものという形で添えています。

お坊さんとしても白木位牌に被せてある布に対しての作法も教えもないので、僧侶によっては無いものとしたり、とりあえず被せておくという人もいます。位牌の横に置いておく人もいます。

金襴と絹で施されたこのカバーがあるとなんとなく丁寧な印象を受けますが、実際には使われていないのが現実です(使い方がよく分かっていないのが正確か)。家によっては中陰期間に白木位牌に被せたこのカバーを毎週少しずつ持ち上げ、49日法要の時に完全に取り外すということもあります。ただ繰り返しになりますが、特別な作法があるわけではありません(宗派によってはあるかもしれませんが)。

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