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フルーツトマトの「フルーツ」に違和感を抱くのは私だけ?

投稿日:2017年5月27日 更新日:

こんばんは。 かっけいです。

最近では『フルーツトマト』というトマトがスーパーでも買えるようにありふれた存在になってきていますね。

私は大学で果樹学を専攻したのですが、いつもこのフルーツトマトの「フルーツ」という言葉を目にすると違和感を覚えてしまいます。

皆さんはどのように感じますか。


果実と果物は違うよね。

果実は生物学的に難しく表現すると、「種子植物の花の子房・花托(かたく)・萼(がく)などが受精後に形成する器官」で説明されます。

要は花が咲いて受粉した後で実ができることですね。

ですので野菜(例:トマト・ナス・キュウリ・オクラ・インゲンなど)の花後の実は果実と表現できますし、果樹(例:ミカン・リンゴ・ブドウ・ビワなど)の花後の実も果実と表現されますね。

果実は野菜であろうと果樹であろうと実ができている植物は全て果実です。

一方で果物となるとかなり限定されますね。

果物とは生物学的な言葉ではないので一般的な意味で紹介しますと、「食用になる果実」ということになります。さらに狭い意味では「樹木になる果実のみ・多年生植物の果実をさす」と言ったようにいかようにでも解釈が可能になっています。

つまり国や地域によっても果物の種類が違っていたり、生産者の基準によってある程度自由に果物と表現できます。はっきりしたルールがないのですから。

ただ果樹学を専攻した私にとっては樹になる果実(すなわち木本性・永年性植物になる実)が果物という印象です。

ややこしいのは果実も果物もどちらもfruit。

野菜でも実の部分は果実を表現されますね。例えばトマト。違うのは根を食べるゴボウやニンジン、茎を食べるアスパラガスやジャガイモです。

果実を英語で何と表現するか知っていますか。

「fruit」フルーツですね。

では果物は英語で何と言いますか。

「fruit」こちらもフルーツです。

日本語では花後の実のところを果実・多年生植物の食用果実を果樹と使い分けているのに、英語ではどちらも「fruit:フルーツ」です。

ですから極端なことを言うと、トマトの果実を「トマトのフルーツ」と言えるということです。

農林水産省では野菜と果物の違いをどう捉えているのか。

野菜でもトマトのように実ができる部分(果実)はフルーツで表現できますね。

果物もフルーツで表現できますね。

これでは「野菜=果物」という形にも屁理屈が通りそうですが、農林水産省では野菜と果物の違いについて回答しています。

参考元http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/yasai_teigi/

ここでは野菜の定義を4つ示していますが、確固たるものがないと指摘したうえで、農林水産省では果実(果物)を木本性などの永年作物(果樹)として分類していると説明しています。

ですので野菜のように草本性の植物は木本性の植物果樹の果物とは違うと言っていますね。


ちなみに時々、トマトも温室などのハウスで栄養や温度管理をすることで何年も生産し続けることができ、見た目もまるで樹木のようになることから木の仲間と言う人もいると思います。

しかしトマトは草本性です。

トマトの茎を切ってみたらわかります。年輪がありませんよね。

木本性の植物は幹(茎)の部分に形成層といわれる組織があり、成長することで年輪が現れてきます。

形成層のないトマトは樹(木本性)ではありません。

フルーツトマトって何。

私みたいに面倒な人は「フルーツトマトってなんやねん」と思ってしまうわけですよ。

トマトの果実部分はそもそもフルーツですし、フルーツと言えば果樹の果実でしょう。

果樹の果実のようなトマトを言いたいのは分かりますよ。

でもフルーツ(果樹の果実)と言っても、甘いものばかりではないでしょう。

例えば、栗やナツメやカカオのように生では厳しいフルーツ、グレープフルーツやパパイヤのように癖のあるものなどいろいろありますよね。

フルーツのようなトマトと言われても良い印象は私にはありません。

さて実は農林水産省ではフルーツトマトについても回答しています。平成12年に。

参考元http://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0006/11.html

質問者が小学生である様に小さなお子さんでも「フルーツ+トマト」の表現に違和感を抱いていることが言えるんじゃないですかね。

農林水産省の以下のように回答しています。

フルーツトマトというのは、トマトの品種(ひんしゅ)ではありません。ふつうのトマトを、トマトの中の水分を極力(きょくりょく)おさえて完熟(かんじゅく)させ、糖度(とうど)を高めたものをフルーツトマトとして出荷(しゅっか)しています。

要は糖度が高いトマトをフルーツトマトと表現して出荷しているだけですね。

だったら「高糖度トマト」でいいじゃない。と思う私の方がおかしいですかね。

フルーツでもレモンのように酸っぱい果物はあるのに、甘~いトマトをイメージしてくれるなんて都合がいい解釈ですね。

 

さいごに。アップルのようなものか。

といってもフルーツトマトという表現は一般的になっていますね。

基本的に糖度が8度以上であれば、どんなトマトでもフルーツトマトになれるそうなので、フルーツトマトの敷居は低そうですね。(作れるとは言っていない)

でも私のようにおかしな所で噛みついてくる人もいるので、どうして高糖度トマトや高甘未トマトで売り出さなかったのか気になる所ではあります。

フルーツと言っても酸っぱい・硬い・臭いなどと甘い以外の特徴が多い果物だらけなのに、甘いイメージを強く持っているのは面白いですね。

ちなみに皆さんはアップルと言う言葉にどのような印象を持っていますか。

アップルと言えばリンゴをイメージする人もいるでしょうし、アップルと言えばパインアップルをイメージする人もいるでしょう。

実は果物には別名「○○アップル」と表現されているものがいくらかあります。例えばバンレイシと言う果物はシュガーアップル、レンブはローズアップルなどです。

アップルと言う言葉は今ではリンゴの英語名だと認識されているでしょうが、元々はすべての果実という意味があり、果物であればとりあえずアップルだったのです。

ですのでフルーツ□□と言えばフルーツのように甘い□□と連想されるように、○○アップルと言えば○○という果物だと想像できたのではないでしょうか。

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