僧侶のかっけいです。先日、自坊の報恩講法要が終わりました。
お寺の法要も、皆さまがご家庭でされる年忌法事と同じで、お飾りを豪華にすることはもちろんのこと大勢の人がお参りに来ます。
皆さんは法事の後片付けはいつしますか?疲れているので後日しますか。
いいえ、できることなら法要・法事をしたその日のうちに後片付けを済ませましょう。
今回はお寺での法要の後片付け前後の様子と、なぜその日のうちに後片付けをするのかを書いていきます。
その日の夜にお飾りを元に戻す
上の写真は、法要があったその夜の本堂です。
法要時のままにお扉が開き、打敷・お供えが飾られています。また経机や経本、礼盤などがそのままです。
これらはすべて法要時のお飾りです。
法要が終わるとお役御免ですので、全てしまいます。
お餅や果物のお供えは下げます。出勤されたお坊さん用の経本や経机も片づけます。導師が座る礼盤もです。
4幅のご絵伝は親鸞聖人の生涯を表しており、報恩講法要の日だけ掛けます。これも丁寧に箱にしまいます。
最後に貴重品などに白布をかけます。
本堂内陣の後片付けはこれで終わりですが、参拝席の椅子・座布団やストーブ・お焼香などの始末も大切です。
昔から法要法事の日は夜遅くまで注意してみ回りするように教えられてきました。
というのも、法要法事の後は家の人も疲れており泥棒が侵入しやすいこと、ストーブやお焼香など熱を持ちやすいものから出火する恐れがあるからです。
昔は本堂でタバコを吸う人も多く、タバコの灰が座布団の中でくすぶり夜中に火がつくこともあったそうです。(座布団はすぐに押し入れにしまわない方がいいと教えられました)
私のお寺では法要の後は、朝まで一時間おきに見回りをします。
広告 - Sponsored Links
後片付けを翌日までに済ませる理由
理由は「翌日のお勤めは、もう法要法事ではないから」です。
法要や法事のお飾りはその日のために普段よりも豪華にします。しかしその日を過ぎればまた平常のお飾りに戻します。
一般的な感覚だと「せっかく綺麗に仏前のお飾りができているんだから、しばらくの間はこのままでもいいじゃない」と思うかもしれません。
しかしお参りにはメリハリが大切なのです。
だらだらとお飾りを続けるのではなく、平常時と法要時のお飾りをはっきりと分けることで、その日その日のご縁を大切に仏様にお参りする事ができるのです。
年忌法事や報恩講、お彼岸、お盆など先立たれた人のご縁を大切にしてお飾りを普段よりも立派なものにします。
もちろん普段のお勤めも豪華にしてもいいのですが、お飾りにメリハリを付けることによって、より法事法要のご縁が大切なものに感じられるでしょうし、敬いの気持ちを表しやすいのだと思います。