こんばんは。 僧侶のかっけいです。
お寺では犬を飼っているところが多い印象です。特に都会よりも田舎に行くとその傾向が強くなるような印象です。
私の住んでいる地域は香川県ですが、香川県は人口に対して犬の登録数が全国でも特に多いことで知られています。(殺処分頭数も多いですが)
数字だけでなく、感覚としても非常に多く感じます。
私の住んでいる町でも、犬猫を飼育していないところのほうが珍しいです。
話を戻し、今回はなぜお寺で犬を飼育するのかを自坊を例に説明します。
犬を飼うメリット(利点)。
犬を飼うメリットはよく言われるのは癒しやかわいいということですね。
犬というのは賢くて、飼い主の気持ちや表情を理解してくれるのか、甘えてきたりそばに寄ってきたりと寂しさを紛らわしてくれたりします。
また日本犬だと昔ながらの犬で、飼う側も安心しますし、一人暮らしやお年寄り過程ではペットの飼育が生きがいにもなったります。
ただ田舎の場合だともうすこし事情が違います。
田舎だと外で飼うこと。すなわち屋外犬として飼育することが多いです。(もちろん家の中で室内犬として飼う家もそれなりにありますが)
それは庭が広いこと・玄関先の軒下が広いこと・納屋が空いていることなどから犬用にスペースが確保できるのです。
また田舎では番犬としての役割が非常に大切なのです。
お寺で犬を飼う理由。それは番犬。
お寺では犬を飼うことが多々あります。
それは何といっても番犬となるからです。もっと言えば留守番犬にもなります。
お寺というのは非常に広い敷地があります。
もちろんお寺に来られた方はインターホンを鳴らして頂ければよろしいのですが、お寺の場所によってはインターホンのチャイムが聞き取れないところもあります。
そんな時に犬が「見知らぬ人が来たぞ!!わんわん!!」と吠えてくれれば、「あっ。表で何か変わったことがあったのかな」とお寺の人が気が付くのです。
またお寺には不審者がやってくることもあります。
不審者はこそこそと行動するので犬が吠えて騒ぐとそそくさと逃げますし、犬は賢くて、お寺の塀の外の駐車場に車が止まるだけで「なんだなんだ」と警戒しはじめます。
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さいごに。お寺は泥棒が結構多い。
さて犬は愛玩動物の中でも特に一般的に飼育されていると思います。
それはかわいいだけでなく、家のためにしっかりとした働きをしてくれるからです。
お寺では以外にも不審者や泥棒が多いのです。
特に日中はどなたがお参りに来てもいいですし、夜間に山門を閉めても塀を乗り越えれば隠れるところが多いため、悪意さえあれば非常に悪事をしやすい場所であります。
当寺では夜間、塀の内側で犬を放しています。
それは犬が不審者や泥棒を撃退してほしいというのではなく、このお寺はきちんと警戒をしているなということを知らせるためです。
もちろん犬が吠えれば明かりを照らし、お寺の人間が周囲を警戒します。
お寺によればさらに警備会社と契約していたり、当寺では防犯カメラを設置していたりします。
田舎では家の窓や扉の鍵を閉めないことも多いので、防犯のための犬の飼育というのは非常に大切なことなのです。