富士霊園にお参りに行った話.ラジオ#9

第9回目のラジオ配信。「富士霊園(静岡)」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

「香川のお坊さんが、富士霊園に行くっておかしいと思いますか?」

昔と違って、ご門徒さんがお寺の近くじゃない、だんだん遠いところに皆さん住まわれるようになりつつあります。生まれの実家は香川でも、現在は岡山だったり愛媛県だったり徳島、都会の大阪や、もっと遠くの静岡とか東京とか、そういうところにも行っているんですね。

元々住んでいたところよりもお寺がある所よりも遠いところで、ご家族がお亡くなりになると、皆さんはどうしますかね。やっぱり先祖が世話になっていたお寺に、一言お声をかけてお参りして頂けるなら、通夜・お葬式そして納骨・年忌法事を依頼すると思います。

今回私は8月のお盆の前に、静岡県の富士霊園というところにお参りに行きました。

お参りの案内をして下さった施主は、葬儀を静岡でして、四十九日・納骨を富士霊園でしました。そして一周忌には生まれた香川の私のお寺で法要して、寺にも納骨をしました。

そして今度また三回忌に、「お骨を納めた富士霊園でのお勤めをお願いします」という依頼があって、富士霊園にお参りしました。

今回はその富士霊園にお参りに行った旅と言いますか、静岡や富士霊園に行ってどんな経験をしたのかお話をちょっとしようかなと思います。

単刀直入に言うと、富士霊園は香川では見ないぐらい広くて立派な場所だなあと感じました。「香川って狭いでしょ?」香川のスケールでは想像できないほどの規模でした。

静岡に新幹線に乗って行って三島という駅で降りて、それで三島駅のすぐそばのホテルを施主が用意していただき一泊し、翌朝、ホテルまで施主が車で迎えに来てくださって富士霊園まで向かいました。

三島駅近くのホテルから私を拾ってくれて、40分ぐらいですかね。北方向に真っ直ぐ真っ直ぐ走っていたら富士霊園に着きました。車の中で、静岡がうなぎが有名な話になって聞いてみると、やっぱり新幹線に乗っていて気が付いたのが、静岡県の西部の浜松を通ってましたら、ひらがなで大きく「う」って書いてる看板がたくさんあって、ああこれはきっとうなぎのことなんだなあと思っていたことや、富士霊園に向かいながら右手の山は箱根駅伝で有名な箱根の山だとか、富士霊園は富士山の麓にあるらしく左手に富士山がきれいに見えるんですよという話をしてたら、あっという間に着きました。あいにく台風が近づいていて、富士山は雲に隠れていましたが。

富士霊園について最初にびっくりしたのが、「伊勢神宮みたいやなあ」って感じたんです。もちろん伊勢神宮とは全然違うんですよ。でも伊勢神宮みたいに、なんか壮大な感じがしたんですね。入り口入って急に広い道路ですか、空間が目の前に広がって、左右に綺麗に整えられた松があって、芝生をきれいにに整えて、つつじがきれいに丸く整えられていて、管理されててすごいなあと感心しました。

そのまま車に乗った状態で真っ直ぐ走っていて、左手の方にある管理事務所ですかね、富士見会館という建物の駐車場車に止めて中に入ってたんです。お盆の前だったからか、駐車場にたくさん車が止まってました。

でその富士見会館という受付場所ですかね。そこにもたくさん人がいました。

施主が受付で、「今日の予約の確認をしてきます」という間に、私、富士見会館のあちらこちらをちょっとキョロキョロしてました。

そしたらまあ面白いのがあって受付の前の壁に、年忌法事というか、神様の神道や仏教の年忌、何年のお勤めをしてくださいよという風な貼り紙があったんですね。興味があって見ると、「もう書けるだけ書いておこう」という風な感じだったんです。一周忌3回忌に7回忌、13回忌17回忌、23回忌25回忌27回忌、33回忌37回忌、43回忌47回忌、48回忌もあったかな?50回忌と、「もうこれすごいな。全部網羅するように書いてるんだな」と思いながら。神様の方は1・2・3・5・10・20・30・40・50って書いていて、「いや~、そんなに全部する人いるのかな」と思いました。

他にもお参りの人全員がそろうまで時間があったので、富士見会館の別館で待ってますとそこには売店があって見てますと、お花が売られてて、「ああここは霊園だから、法事の他に墓参りの人のための花が売ってるんだなあ」と思いました。値段はそこそこな感じでしたかね。他にもけっこう面白いなあと思ったのが、宇宙桜線香だったかな?宇宙を旅した桜の線香が売られていました。こん線香ももあるんだと思いました。

で法事の時間が近づいてきて、私、法事用の衣に着替えようと思ったんですね。でもそんな僧侶控室、きちんと用意されてなかったんです。3回忌で、浄土真宗で田舎のお坊さんですから、法事には色衣というきれいな衣と・五条袈裟という5つの布を織った袈裟を持ってきてたので、「ちょっと着替える用の部屋が欲しい」と言ったら、「じゃあそこなら、開いてるからどうぞ」みたいな感じで、まぁ反省部屋のような小さい部屋をいただいて着替えました。

その後、法事ができる場所、礼拝堂(れいはいどう)ですかね?礼拝堂(らいはいどう)というのかわからないですけど、その建物に「予約しているご家族様はお集まりください」みたいな園内アナウンスがあって、行きました。すると「2つ分の1時間をとってますので」と職員の方から説明がありました。

田舎で、それに浄土真宗の法事でしたら、もう1時間半から2時間ぐらいの法事がざらにあるんで、1時間でも短いくらいでした。まあサービスでしょうか、1時間10分くらいの時間を用意してくれてました。

急いで急いで、中休みもなしで読経して、法話・お話を話して、なんとかジャスト1時間5分ぐらいで終わらせれました。終わると、会館の職員から「お疲れ様でした長かったですね」みたいな事を言われたのですけども、私からしたら、「もう短くて短くてものすごい焦って、詰めて詰めて勤めあげた」という感じなんです。

で法事が終わってホールを出ると、またすぐにアナウンスがあって、次の法要待ちのグループを案内してました。私は朝一番の9時頃ぐらいに富士霊園に着いて、10時開始ぐらいの法事だったんです。壁に「今日の法要予定一覧」が壁に書かれててみると、お盆前で15組ぐらいあったみたいなんですね。私は浄土真宗ですけども、見ると、浄土真宗が四つ、真言が一つだったかな、禅宗系が四つで、キリスト教が一つ、神道が一つで、あともろもろの宗教が四つくらいだったような記憶があるんです。

まあ富士霊園は大きいですから、「色んな仏教宗派、仏教以外のキリスト教や神道とかそういうところも宗教儀式ができる複合的な所なんだなあ」と、はっきり確信することできました。

その後、お墓の納骨した場所、墓石のところも拝んで欲しいということで、霊園内は巡回バスですかね、それがあったんですけども、私たちは今日、車で来てたので施主の車に乗せてもらいました。

広いんで乗り物で移動しないと、もう全然間に合わないような場所です。車で1分ぐらい走っていくと、もうすっごい広くて奥にも奥にもありました。

私が行った場所は新しいところの墓ですから、墓石の大きさがカクカクと皆さん揃ってて、お金を払ってたら花を植えて手入れしてくるようなサービスがあるらしいですけども、まあそういうのを見ながらお墓のところで、新しい生のお花をお供えして、それでお線香をあげて、5分程度の短いお勤めをしました。

台風が迫っているお盆前で、8月で暑い時期だったんですけども、やっぱり静岡県の富士山の麓は風が少しさわやかな感じがしました。

ただお墓でお勤めの間、だいぶ気になったのが、すぐそばにある富士スピードウェイというサーキット場があるんですよ。そこからブインブインブイーンという音が響いてきて、それがセミの鳴き声と相まって騒がしいなと感じましたけども、施主は「賑やかなのも寂しくなくていいんじゃないですか」みたいな感じで言われてたので、それならそれでもいいのかなとも思いながらお参りしました。

冨士霊園では霊園内で食事ができたらしいんですけども、施主が気を使ってくれまして、せっかく香川から来ていただいたということで、静岡県のうなぎを、お昼間の法事の後の食事として、振る舞って下さったんです。

場所を変えて、鰻屋さんに10分ぐらい車を走らせて送って下さって、あの東京の神田が発祥なのかな、きくかわという鰻屋さんに入って、うなぎを食べたんですね。

香川で食べる鰻と違うらしく、またその施主曰く、静岡県の西部の浜松とこの富士山の方で食べる鰻は違うんですよ。焼くのとふっくら蒸して食べるのが違うんですよ。また富士山の水が違うんですよと。

実際、本当においしいうな重でした。私は香川の鰻しか食べたことないですし、1年一度も食べたないのですか、こちら、静岡のうなぎが本当においしくてびっくりしました。

それに香川で食べた鰻は四角い箱だったような気がするのですが、静岡のきくかわで食べた時は、あの丼(どんぶり)は何と言うんですかね?お味噌汁が出てきそうなまあるい大きな丼で、中が赤くなってて、それにうなぎが入ってて、変わった盛り方するんだなあって思いました。

まあそんな感じで、静岡での富士霊園に行った旅・法事・食事とまあ色々な経験してきた。そんなお盆前のお参りでした。

今回は、ちょっとまあ特に身になる話というのは特になくて、香川県のお坊さんが県外の静岡の富士霊園に行ったら、「まあこういう経験をしてきましたよ、こんなことをしてきましたよ」っていうお話をしましたが参考になればいいですし、まあ参考にならなかったら、お坊さんがちょっとまあ楽しんできた言ったら語弊がありますけど、まぁ普段味わえない経験してきたんだなと思っていただければなと思います。

ちなみに富士霊園は『日本さくら名所100選』に選ばれるほどの桜の名所らしいので、4月中旬はすごい混むらしいですし、本田宗一郎とか安倍晋三大臣の先祖の安倍晋太郎とか岸信介とか、有名人・政治家の墓があるそうで、まあ自分のところのお墓がなくても、花見であったり観光に行くことがあるんではないでしょうか。

入園料は無料だったと思いますので、気軽に行けると思います。高速道路の降り口もそんなに遠くではなかったと思いますので、車もしくはバスであれば、まあ割とスムーズに行けるのではないでしょうか。

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ラジオの補足説明

富士霊園と冨士霊園

まったくもって申し訳ないのですが、今回はあえて『富士霊園』と表記しました。正しくは『冨士霊園』です。富士山のふもとに位置する霊園ですが、富士の文字ではありません。

しかしインターネットでは多くの人が富士霊園で検索しており、誤った富士霊園の方が一般的に広まっているのだと私は判断し、今回は富士霊園としました。

正しくは『冨士霊園(ふじれいえん)』です。詳しい情報は、冨士霊園の公式サイトより、ご確認くださいませ。

冨士霊園へのアクセス
  • 開園時間:午前9時から午後4時30分
  • 休園日:毎週水曜日
  • 富士霊園の住所:静岡県駿東郡小山町大御神888-2
  • バスや自動車や新幹線の詳しい行き方は、富士霊園の「交通アクセス」をどうぞ。

ちなみに冨士霊園は園内のライブカメラ映像を公開しています。桜の見ごろの4月中旬に見ると、綺麗だと思いますよ。

神田きくかわと、とらや工房

私が法事後の食事をしたのは、『神田きくかわの御殿場店』でした。

公式サイトによると、神田きくかわは昭和22年創業の江戸前うなぎ屋だそうです。私が行った御殿場店は、駐車場の位置が少し分かりにくかったです。公式サイトの店舗情報をリンクしておきます。

ちなみに食事後、「車で3分ほどの距離にある『とらや工房』のお菓子を食べませんか?」と施主よりすすめられたのですが、お盆前で忙しかったので、三島駅に向かい急いで新幹線で香川に帰りました。評判の良いところなので、時間があればぜひ行きたかったです。とらや工房の公式サイト

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