ブルーベリーを枯らさない方法.ラジオ#176

第176回目のラジオ配信。「ブルーベリー」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

ラジオテーマ「ブルーベリーを枯らさない」内容まとめ
  • 酸性の土で育てること
  • 水やりを欠かさないこと
  • 用土はピートモスがおすすめ
  • 暑い夏場は1日2回の水やり

かっけいの円龍寺ラジオ

この番組では香川に住むお坊さん、私かっけいが、短い雑談をするラジオです。

今回は、ブルーベリーについて短くお話していきます。

私の趣味のひとつにブルーベリーを育てるというのがあります。

元々香川大学で果樹学の研究室にいて、その時からブルーベリーを趣味で育てるようになり、かれこれ10年以上ブルーベリーを育てている感じです。

ただ農家ではない趣味の範囲なので、ほとんどが露地に植えるのではない、鉢植えの形ですが、60リットルサイズの鉢も並ぶようになってきました。

品種の数も現在では10種類ほどに絞られてきましたが、これまでに色んな品種を試してきました。

お寺にブルーベリーの木があるのは、目立ちやすいのか、どうやって育てているのかとか、どうしたら実が取れるようになるのですかとか、いろいろ聞かれたりします。

そのなかで、実際にブルーベリーを栽培された方から、ブルーベリーが枯れてしまったという話をよく耳にします。

これまでにブドウやキウイやミカンやオリーブなどの果樹を栽培されてきた農家の方も、ブルーベリーは苦手とするらしく、いつのまにか枯らしてしまうというケースがあるようです。

そこで今回はブルーベリーを枯らさない方法についてお話します。

結論だけを先に言うと、2つに絞られます。

一つは、強い酸性の土を使うこと、

もう一つは、水やりを欠かさないことです。

この二つが大部分を占めると思います。

虫や病気とか枯れてしまう要因は他にもありますが、まずは土と水、この二つがブルーベリーが枯れてしまう大きな原因です。

それぐらいブルーベリーは繊細な果樹です。

他の果樹と同じように育てたら枯れてしまう可能性が大いにあります。

さてそれでは、枯らさない方法についてすこし掘り下げてお話します。

まずは強い酸性の土を使うことからです。

私は園芸店に売られているブルーベリー用の土を使ったことはないですが、おそらくブルーベリー用の土が入った袋には酸性の土とか、PH4から5に調整済みとか、記載されていると思います。

PH4~5というと、とっても強い酸性で、ほとんどの植物は満足に育つことができない枯れてしまう状態ですが、ブルーベリーには逆で、これくらい強い酸性の状態が土として相応しいです。

極端なことをいえば、土の種類はなんでもよくて、土の酸性度のPHを下げさえすれば育てることも可能です。

実際、私が大学にいた時に、教授がブルーベリーに対して薄めた硫酸の液体を土にそのままぶっかけていたのを見ました。ちなみに用土はバーミキュライトでした。

大胆な土の酸度を変える方法でしたが、それぐらいぶっとんだことをしてもブルーベリーにとっては酸性状態の土が好ましいということです。

家庭でのお手軽な方法は、最初から酸性の土を使うことです。

すでにブレンドされたブルーベリー用の土を使ってもいいですが、私の場合はピートモスという用土を使っています。

ピートモスはPHを調整していない天然状態だと、PHはおおよそ4の状態なので、ピートモスがあればこれだけで、ブルーベリーは枯れにくくなります。

なので私のおすすめは、まずはピートモスを使いましょうということです。

ブルーベリーには水はけ、通気性も大事とされるので、鹿沼土やパーライトやココヤシチップをピートモスに混ぜるとよりよいらしいですが、ピートモス100%でも問題なく育ちます。

ピートモスの場合は土が汚泥化する、つまり通気性が悪くなりねちゃねちゃした状態に将来的になるので、用土としてふさわしくないと思うかもしれませんが、そもそも鉢植えの場合は、1年から2年と速いスパンで植え替えを行います。

なので、ピートモスだけで育てても用土は新しく変えられるので問題無いと私は思います。

枯らしたくないのであれば、ピートモスのようなPHが4あたりの酸性度の強い土を使いましょう。

ちなみにピートモスはそのままの状態だと水をはじくので、用土に使う場合は、最初しっかりほぐして十分に水を吸わせた状態にしてから使ってください。

続けて二つ目のポイントの、水やりについてです。

私にも枯らしたブルーベリーは多くあります。

そのほとんどの原因が、暑い夏場の水やりをうっかり忘れてしまったことです。

ちなみに畑、露地に植えた場合は、雨がひと月くらいずっと降らなかった極端に乾燥していた時を除き、水やりはほとんどしていません。

露地植えの場合は、水やりをしなくても枯れにくいと思うので、水やりが大事というのは鉢植えでのお話です。

私が思うに、ブルーベリーは根が乾いた状態を嫌うのだと思います。

なので、定期的に水やりをして、常に根を潤した状態にする必要があります。

ただそうは言っても、根も呼吸していますので、水につけっぱなしにしていたら、ブルーベリーも枯れてしまいます。

水やりをするときは、たっぷりの水で鉢の底から水が流れ出るのがわかるくらい、水をあげます。

こうすることで、鉢の中の土、ピートモスの隅々まで水が行きわたりますし、新鮮な空気も送られます。

水やりをするときは流れるくらいのたっぷりの水をやるのが大事です。

それと水やりの頻度ですが、夏が特に注意です。

一日に二回、朝と夕方にあげたらやりすぎかなあと思われるかもしれませんが、夏場は一日に二回の水やりでも問題ないです。

もちろんブルーベリーの品種によっては、少ない水やりでもいいのもあるでしょうが、ブルーベリーを枯らすのは私の経験では圧倒的に、暑い夏です。

翌日の朝に水やりをする時間がないときは、前日の夕方に多めに水をやるといった機転も大事です。

マルチを株もとに敷けば、水やりの頻度が抑えられるメリットがありますが、私はそれで油断して枯らしたことがなんどもあります。

マルチの有無にかかわらず、夏場は一日2回、少なくとも一回は水やりをしましょう。

この品種は水やり頻度が少なくても大丈夫と分かれば、徐々に柔軟に対応していただければと思います。

秋と春の涼しい時期は、そこまで水やりにこだわらなくても良いと思います。

それこそ土の表面が乾いてきた頃を目安に、状況にもよりますが一週間に2回1回くらいでも大丈夫かもしれませんね。

冬に至っては、葉もほとんど落ちるので、私の場合は2・3週間に1度くらいだったりします。

鉢に植えられたブルーベリーの場合、暑い夏場の水やりをこまめにしてください。

夏に枯らすケースがかなりあります。

私自身はしたことがありませんが、こまめな水やりが難しい人は自動的に水やりをしてくれる機械を自動潅水機を導入するのも手かもしれません。

ただ自動潅水の場合、鉢底からサ~と水が流れでるような水やりにはならず、鉢の中に新しい空気が送られにくくなり、用土が湿りすぎている過湿状態になる可能性があると思われます。

なので、自動潅水される場合は、ピートモス100%ではなく、パーライトなどをブレンドして、通気性

水はけをよくした用土を使った方がいいと思います。

私はブルーベリーの自動潅水をしたことがないので、推測の話ですが、今回おすすめするようにピートモス100%で育てる場合は、鉢底から水が流れでるようにこまめな頻度で手で水やりしましょう。

以上で、今回のブルーベリーを枯らさない方法についてのお話を終えます。

ピートモスのような酸性の強い土を使うことと夏場の水やりを欠かさないこと、この二つが大事なポイントです。

育てていたら虫や病気や、肥料や枝の切り方とかいろんな悩みも出てくるでしょうが、まずは枯らさないことが大事ですよね。

ちなみにブルーベリーは植えて一年目くらいの小さな時から花を咲かせて実をつけようとしますが、小さなときはまだ木が十分に育っていないので、3年くらいは花芽をつみ実を収穫するのを我慢して、大きく育てるのにつとめた方がいいと思います。

私の中でのお気に入りのブルーベリー品種

これまでに30種類ほどのブルーベリーを育ててきて、現在では10品種ほどに絞って育てています。

味だけでなく、育てやすさなど総合的な私の中でのお気に入りの品種を紹介します。

栽培地は香川県の丸亀市で、冬は比較的暖かいところです。

南部ハイブッシュ系統見
  1. オニール
  2. レガシー
  3. サミット
  4. ビロキシー

オニールの実が一番おいしかった。私の中でこれが一番のお気に入り品種。

ビロキシーは4番目だけど、これもかなり高評価。良く育つ。

北部ハイブッシュ系統
  • ブリジッタ

北部ハイブッシュ系統は相性が悪く、どれも成長がよろしくなかったが、ブリジッタのみ生長がよく果実も大きく味も良かった。

ラビットアイ系統

ラビットアイは種のざらざら感が残るので、私はハイブッシュの方が好み。

ただ、ジャムやスムージーにするときには、ラビットアイの種感も気にならないし、皮の割合が多いことがメリットに働く。

また収穫量がハイブッシュよりも多く、良く育つため、ラビットアイも魅力的。

  • ブライトウェル
  • ノビリス
  • デライト

ラビットアイ系統は大きく育つので、鉢植え栽培では植え替えに苦労する。

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