お坊さんのお参り時間の長さ.ラジオ#49

第49回目のラジオ配信。「お参りの時間」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

ラジオテーマ「お参りの時間」の内容まとめ
  • 私のお参り時間は長いらしい
  • 寺や宗派や地域によって、読経が短くすぐ帰るお坊さんもいるらしい
  • 田舎の浄土真宗のお坊さんのお参りは長い?
  • 短いor長いと感じるなら、そのお坊さんに尋ねてみたらどうかな

今回はいつもと違って、短いお話をするようにこころがけて話をしてみます。

といってもこのラジオではいつも10分未満の話ばかりですけども、今日は3~5分をめどにしてみようと考えてます。

私ってね、なんか話好きらしいんですよ。

祥月命日のお参りにいっても、おつとめ(読経のことですね)、家にあがってからおつとめするまで10分くらい雑談して、そして30分弱おつとめして、それからまた30分くらい雑談するんですね。

だからお参りに行くと1時間くらいお邪魔することがよくあるんですね。

もちろんあとの用事が控えていたら、なるべく早く40分くらいで「それではこれで」と失礼しますし、お話が盛り上がれば2時間近く居座る時もあります。

なんかですね。私もお坊さんになってお参りに行く回数が増えてくると、だんだんと「このお坊さんはいつ帰るんだろう?早く帰ってくれないかなあ」とそわそわしだす家があることに気がついてきました。

だから最近ではあんまり1時間をこえてお邪魔することはなくなったんですけど、やっぱりそれでもたまには1時間以上も雑談することがあるんですね。で長いことお話しできると嬉しい人もやっぱりいるんですね。特におじいさん・おばあさんの家。

で本当にたまになんですけども、お参りに来たら長いことおる私に対して「円龍さんは長いことおってくれるけど、あそこのお寺のお坊さんは読経したらすぐ帰る。ごめん下さい。お邪魔しますって言ってから20分もしたらもう帰る感じなんですよ」と言われることがあるんですよ。

そんなことを私に話して、私はなんて答えたらいいんですかね。

  • なんでそのお坊さんがさっさと帰るのか考えたらいいのか
  • 長くいる私をほめているのか
  • さっさと私に帰ってほしいのか

まあいろいろ考えられます。

実際に、お坊さんによってお参りの時間は全然違うらしいですね。

  • 読経だけしたらすぐ帰るお坊さんもいます。
  • 読経がとにかく鬼のように早く、あっという間に読み終えるお坊さんもいます。
  • 私みたいに、あまりお経をはやく読まずに、そして読経よりもその後の雑談の方が長いお坊さんもいます。

他にもよく聞くのが、

  • 都会の街中のお坊さんはお参りの時間が短い
  • 田舎のお坊さんは家に来てから帰るまでの時間が長い
  • 浄土真宗のお坊さんは、他の宗派のお坊さんよりも読経もその後の話も長い

あんまり皆さん表立って言わないですけど、お坊さんのお経が短い、お坊さんが早く帰るっていうのが気になるみたいですよ。

私はありえないなあと思ってるけど、大阪に住むとあるおばあさんのエピソードで、お盆参りの時のお参りで「玄関からごめんくださいって声があって、ああお坊さんがお参りに来てくれたんだなあと思って、お茶を用意して持って行くと、もうお坊さんが帰ってたんですって。」

時間にして5分くらいのことだそうです。

その方の誇張も入っているかもしれないですけど、お参りしてから5分で出るってどんな読経しているのかなあって思うし、家の人と顔をあわして挨拶せずに出入りするっているのも私にはできないなあって思います。

まあそんな風に世の中にはお参りする時間の長いお坊さんもいれば、とにかく短いお坊さんもいるということです。

もしも気になるのであれば、そのお坊さんに直接、お参りの時間について聞いてみたらいいと思いますよ。

私も昔と違って、最近は1時間以上はとどまらないように心がけています。「長いですよ・短いですよ。こうしてほしいですよ」って言っていただけた方が、お坊さんもお参りしやすいです。

一昔前の浄土真宗の年忌法事だと、2時間以上の法事もざらにあったらしいです。

でも最近だと長時間の法事を嫌がる家もあるそうなので、現在私の寺の場合は1時間半から2時間くらいを目安に法事を執り行っています。

これが同じ浄土真宗でも都会の方の寺だったり真言宗や禅宗の法事だったら1時間以内にと、私らからするとめっちゃ短いなあと感じる法事だったりしますね。

さあ、今日はいつもよりももっと短くと意識して話をしてみました。

どうでしょうか。お坊さんの話は短いほうがいいかな。あんまり長すぎると嫌われたりしますかね。お坊さんの私的には短くしてほしいのか、長くおってほしいのか直接行ってくれた方が大変助かります。まあただお参りの時間・お話の時間に口だすことはセンシティブに感じる人もいるでしょうから、なかなか言い出しにくい人もいるでしょうね。

でもできれば短い・長いと感じているなら、言ってくれた方が私は助かります。けっこう私は察しの悪い人間だと思うので、態度で表すよりも実際に言ってくれないと私に伝わらないかもしれません。

長いお経はありがたい?

法事は「三部経(さんぶきょう)」でお願いします

香川県の浄土真宗の法事の打ち合わせでは、施主が「三部経でお願いします」と言われます。

どういう意味でしょうか?

香川は弘法大師空海の生まれた県で、真言宗寺院が多いように思われるかもしれないが、実は浄土真宗・浄土宗の寺数の方が多い。

在家仏教の浄土真宗や浄土宗では、香川の仏事は僧侶が多くなりがちです。かつては法事でも葬儀でも5人以上の僧侶が集まることがざらにあった。たくさんの僧侶が集まるだけでなく、お参りの時間が長くなる傾向もあったようです。

  • 仏説無量寿経
  • 仏説観無量寿経
  • 仏説阿弥陀経

浄土真宗ではこの3つを大切なお経と定めて、香川県ではこの3経全部を読む法事のことを「三部経で」というんですね。だから法事の時間がどうしても長くなりがちです。

30分や1時間で終わるよりも2時間以上のお勤めの方が、「なんとなしにありがたいなあ」というのが昔からの感覚なんですね。

今では目にすることはほぼありませんが、50年以上昔だと、「五百部」や「千部」と呼ばれる法事があったと聞きます。「超大法事」といい数日間におよぶ法事のこともあったようです。仏説阿弥陀経を500回や1000回も読む法事のことです。

昔は大切な法事では、たくさんの僧侶がお参りし、長い時間をかけてお経を読み、親族らが数日あつまり賑々しく過ごしていたそうです。

「長いお経・長いお仏事はありがたい」

そんな思いが、香川県の浄土真宗の門末にはあったのかもしれない。その流れが今も続き、香川の浄土真宗では普段のお参りでもお坊さんは長~い時間をお邪魔しているのかもしれない。

お参り時間に関係する内部記事
  • 法事は長い
  • 短く済ませたい
  • 良いところだけ読んでほしい

法事をすると、こんなことを言われることがあります。

ラジオでも言いましたが、「法事の時間が長い」とは一概に言えず、宗派や地域によって異なります。お経の短い宗派もあれば、長い宗派もあります。都会では読経は早口で会話も少なく、田舎ではゆったりと読経し雑談も多かったりします。また単純に、お坊さんごとのお参りスタイルによって長い短いが関係したりします。

最近の法事や葬儀といった仏事は手短に済ませる傾向があります。でも亡き人をご縁とした人が出あう場って、今、なかなかないと思うんだよね。だからほんの数時間のことなら、ゆったりとお参りしてはどうかなあと私は思います。

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