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数珠の使い方の疑問。なぜ擦り鳴らすのか

投稿日:2018年12月20日 更新日:

真宗僧侶のかっけいです。

浄土真宗に限らず日本の仏教宗派ではお参りのときに、数珠(念珠)を持ち手を合わしますよね。

浄土真宗では数珠をすり鳴らして音を立てるような作法はありません。しかし葬儀や法事と色んな宗派の人がお参りされている場面では、数珠をこすっている光景をよく見ますね。

あの擦り鳴らす様子が浄土真宗からすると疑問に感じるですね。

ということで今回は、「数珠(念珠)の使い方」について書いていきます。

  • なぜこすり合わせる宗派があるのか
  • なぜ浄土真宗では鳴らさないのか
  • 数珠にどのような意味があるのか

これらを書きます。なお浄土真宗では数珠(じゅず)ではなく念珠(ねんじゅ)とよく表現します。

数珠・念珠の意味と使い方


数珠(念珠)の意味・はじまり

数珠のはじまりには諸説あります。

日本では仏教伝来と同じころに、中国大陸より伝わったとされます。

元々の起こりはお釈迦さまの時代までさかのぼります。

数珠とは「数の珠(たま)」と書くように、元々は数をかぞえるために使われていたようです。

お釈迦さまが仏法を説いていた時代には、多くの人が仏教教団に入ったようです。その人数を数えるために珠をくっていたようです。(ソロバンみたいなものですね)

また別の説では、インドの難陀国の王が戦争や病気の流行を心配しお釈迦さまに相談したところ、ムクロジの実をつないで連珠をつくり心より仏を念じることを勧められたことがはじまりとも言われます。

数珠(念珠)には「数を数えるため・仏を念じるため」の意味があり、どちらにもはじまりの説があります。

数珠をすり鳴らす理由

日本では数珠(じゅず)の珠数(たまかず)は108個が基本です。キリスト教で使われているロザリオよりもずっと珠数が多いですよね。

108という数字は「108の煩悩」からきており、人間の心が移り変わりやすく、欲や妬みや驕りなどの数多くの迷いの心に悩まされていることを表します。

108とは人間の煩悩には際限がないほどあるということです。

お坊さんが正式な法衣を着た時には108の珠数の数珠を持ちますが、普段は持ちやすい半数の54珠やさらに半数の27珠、または18珠など108の約数の珠数の数珠をもちます。

さて数珠をすり鳴らす理由は、「煩悩の象徴である108の珠をすり砕き、煩悩を滅するため」だと私は聞いています。

浄土真宗では仏を念じるために用いる

浄土真宗では煩悩を取り除くためには使いません。(鳴らしたって煩悩は無くならないよね)

また念仏を称えた回数を数えるためにも基本使いません。念仏を称えた回数が重要だとは考えていないからです。(ただし7回や10回や20回と回数を決めている場合には、珠を繰ることもあります)

浄土真宗では仏様(阿弥陀様)を念じるために用います。そのため数珠(じゅず)ではなく、念珠(ねんじゅ)と呼ぶことが多いです。

私たちは仏様を拝むときに手を合わしますよね。これを合掌と言います。

インドでは仏教が起こる以前よりあったようです。これは敬いの気持ちを相手に伝える作法だったとされます。

この作法は仏教が中国・朝鮮・日本に伝来するときに念珠とともに日本に入ってきたとされます。

合掌は敬いの心を表す姿です。そして念珠は仏を念じる(想う・願う)ための法具として使われています。仏前での身なり気持ちを整える役割があります。

念珠が無くても仏様・寺にお参りはできます。しかしできることならば法事や葬儀などの仏事では念珠を持参してほしいです。

本願寺の蓮如上人が残されたお手紙に次の文章があります。

珠数の一連をももつひとなし。さるほどに仏をば手づかみにこそせられたり。聖人(親鸞)、まつたく「珠数をすてて仏を拝め」と仰せられたることなし。

御勧章2帖目5通より

数珠を持たずに仏様にお参りするのはよろしくないですよ。それは仏様を手づかみしているようなもので失礼ですよと書いています。

宗祖親鸞聖人もまた、数珠を持たずに仏様を拝んでもいいよとはおっしゃっていないよと。

浄土真宗ではお寺にお参りする時も、なるべく念珠を持つことを勧めています。家のお仏壇にお参りする時も念珠を持ちましょう。


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さいごに。数珠は魔除けではない

宗派によっては数珠を鳴らしたり揉んだりしますが、浄土真宗ではすり鳴らしません。また揉むという行為もしません。

数珠の意味は数を数えるためや仏を念じるためであり、お釈迦さまの時代が起源だそうです。さらには場所・時代が変わり、煩悩を象徴する意味も加わりました。

最近では数珠が魔除けやお守り、パワーアイテム・ラッキーアイテム、ブレスレットのおしゃれとしても使われたりします。

時代とともに使われ方が変化するのは仕方のないことかもしれません。

しかし日本の仏教宗派・浄土真宗では身なりを整えて仏さまにお参りする(合掌礼拝する)ための法具です。

数珠には不思議なパワーが秘められているという人もいます。首にかける人もいるかもしれません。

数珠は仏様参りの法具。いたずらに意味を加えること無く、仏様に手を合わすものとして使いましょう。

なお高価な数珠の方が御利益があると考える人もいるかもしれません。でも末永く使い続けることが肝心ですので、高い安いはそんなに気にする必要はありません。

お坊さんの私が普段持っている一連の単念珠も1000円もしないような安価なものです。安いほうが軽いですし紐も切れにくいですし、いつでも持てますし仏様参りにはもってこいです。

高い安いとこだわるぐらいなら、法具として大切に扱い、畳や床の上に直に置くことを避けるように心がける方がずっと素晴らしいと思います。

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