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第2回目のラジオ配信をしました。お大師さんがテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)
2019年の今年は、西日本は梅雨入りが遅かったですね。
私の住む香川県も、6月26日の梅雨入りで、今までで最も遅かったとのことです。
お坊さんの私は晴れていた方が歩きやすいですし、外の掃除もしやすいので非常に助かっていたのですが、一方で雨が降らないと困る人もいますよね。例えばお野菜を作る人やお米を植える人達ですね。
香川県は全国でもトップクラスに晴れの多い場所ですので、雨が降らないのには、まあまあなれっこな状態なのですが、今年の梅雨6月はちょっとあまりにも雨が降らなかったので異常に感じました。
香川県は自分の所をうどん県って自称してますよね。うどんをよく食べるからで、まあ香川県には、あのうどんには小麦粉を使って、それもさぬきの夢というオリジナルの小麦まで用意してます。でも香川県は小麦だけじゃなくてお米もそれなりに作ってます。
6月に入ったらコシヒカリとかを植えますかね。ちょうどこのコシヒカリの田植えの頃に梅雨入りしますので、水がぴったり田んぼに供給されるんですね。
それに香川県には満濃池という素晴らしい池があります。満濃池が毎年6月10日頃から15日頃にゆる抜きをして、水を放流しますので、満濃池から水が流れる金倉川周辺は雨が降らなくても水不足にはなりにくいんですね。
満濃池ってご存知ですか。
香川では知らない人がいないくらい有名なため池です。東京ドーム約13個ぶんの容量がある日本一の大きさを誇る池です。弘法大師空海が開いたため池という伝説がある池でもあります。空海さんのことを香川県では親しみを込めて「おだいしさん」と呼んでます。お大師さんという言葉は知らなくても、空海っていう言葉は皆さんご存知ですよね。
中国の唐に渡って、密教という教えを日本に持ち帰ったお坊さんです。中学校の時の教科書だったかな?歴史の教科書に、天台宗の最澄と密教の空海が中国から沢山の経典を持ち帰って、日本に仏教を広めたとあったような記憶があります。
空海は香川県の生まれって知っていましたか。
空海さんは現在の香川県善通寺市に生まれてます。
泥で仏像を作っていたとか、子供の頃から色んな逸話がある人です。まあ特にすごいのは7歳の時に崖から飛び降りた伝説もあります。崖から飛び降りたら天女がキャッチして救ってくれて、それで 仏門に入る決意というまぁかなり美化された話ですが、まあちょっとひねくれてみるとはただの投身自殺にも思えてしまう、まあそういう話もあります。
非常に優秀だった空海さんは中国の唐に行く許可をもらえて中国に渡って、それで密教の教えを日本に持ち帰ってきました。
その後、香川の生まれた家に戻ってきて善通寺というお寺を建てて、真言密教を広めて行きました。
今ではこの善通寺というお寺が、真言宗善通寺派の総本山になってます。その後しばらくして空海さんは、四国各地を歩いて回るんですね。それが今のお遍路さん四国八十八カ所のもとになってます。
その旅の間でも、おだいしさんのおかげで水が湧き出たとかの伝説が残ってたりします。
空海さんは「唐から帰ってきたんだ」「真言密教を開いたんだ」「善通寺を建てたんだ」「高野山を開いたんだ」「四国の山々は回ったんだ」「いろんな奇跡を起こしたんだ」と、まあスーパーマンのような人だったんでしょうね。きっと「そう思われたんでしょうね。
そんなこんなで朝廷から、満濃池の修理をしてくれと依頼されるんですね。
満濃池は空海が開いたと誤解されることもあるんですが、実際、満濃池は空海さんの100年前からすでにあるんですけどね。
でも唐から色んなことを学んできた空海さんはすごくて、たったの3ヶ月で堤防を修理したそうです。だから今でも「満濃池は空海さんのおかげ」みたいな雰囲気になっているんだと思います。
今日は梅雨の話から満濃池、おだいしさんの話とだいぶ内容がちょっと変わってしまいましたけども、要は雨が降らなくても香川県の満濃池金倉川の地域、私が住んでるところはまあなんとか凌げているという話でした。
それにラジオ収録している今は、けっこう雨が降ってます。今年は梅雨がずれこんでいるみたいですね。
もし香川県に行きましたら、善通寺の戒壇めぐりをお勧めします。善通寺の御影堂の真っ暗な地下を歩くやつです。
階段を下りて、100 メートル ぐらい進みますので、体が元気に動くときに行ってみてはどうでしょうか。
ラジオの補足説明
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