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涅槃会とは。2月15日はお釈迦様の命日

こんばんは。 僧侶のかっけいです。

仏教では3つの大きな節目となる日があります。

  • 一つはお釈迦様の生誕を祝う4月8日の灌仏会(花まつり)
  • 一つはお釈迦様が悟りを開かれた12月8日の成道会
  • そしてお釈迦様が亡くなられた(入滅された)2月15日の涅槃会

お釈迦様は仏教の開祖ですので、この3つの記念日というのはどの仏教宗派でもお勤めがされています。

今日は2月15日です。

お釈迦様のお涅槃について書いていきます。

お釈迦様の涅槃図

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涅槃会(ねはんえ)とはどんな意味なのか。

涅槃(ねはん)の意味を辞書では「あらゆる煩悩が消滅し、苦しみを離れた安らぎの境地、究極の理想の境地、悟りの世界のこと」と説明しています。

しかしここで使われている涅槃とは、別の言葉では入滅(にゅうめつ)と表され、お釈迦様の亡くなられたことを意味します。

涅槃会とは、お釈迦様が亡くなられたこと(涅槃)を偲ぶ報恩の法会・法要のことです。

お釈迦様を直接見たことがある人はいなくても、仏教を開かれ45年間の伝道活動をし、仏の法を導いてくださったそのご遺徳を偲び、その恩に報じる仏事としてお涅槃のお勤めをさしていただいているのです。

涅槃会はいつあるのか。

涅槃会は2月15日あることが多いです。

しかし2月15日が本当にお釈迦様が亡くなられた日かは不明です。

ではなぜ2月15日だとされているかと言えば、インドでは第2の月の満月の日とされているからと言われています。それから中国では旧暦の2月15日をお釈迦様の日ではないかとしたとされています。

旧暦の15日は、ほぼ満月となりますからね。

ですので今の日本では新暦2月15日前後に涅槃会が営まれていますが、地域や寺院によっては月遅れの3月15日に涅槃会したり、旧暦2月15日に涅槃会をしたりします。(ちなみに平成30年の旧暦2月15日は新暦3月31日です)

涅槃会にはどんなことをするのか。

涅槃会はお釈迦様のご命日法要ですので、仏教徒にとって非常に大事な節目なのですが、実際の所はそれほど熱心には法要がされていないように感じます。

お涅槃の法会をしているお寺もあればないお寺もあります。

実のところ私のお寺で言えば、案内状をご門徒さんに配り、法要としてお勤めしていません。

一方で在所によっては涅槃のお勤めを依頼されており、毎年その在所のお堂にお勤めと法話に行きます。

このような地域では涅槃会のことを親しみを込めて「お涅槃(おねはん)」と呼んでいます。

お釈迦様の入滅時の話。

お釈迦様の亡くなられる直前のことは(大般)涅槃経に事細かく記し残されているので、だいぶ詳しいことが伝わっています。

簡単にまとめますと、

  • 80歳になった釈尊は王舎城を出て北西のカピラヴァッツに向かう。
  • ナーランダ村・ガンジス河を越えヴェーサーリーに着く。
  • 雨安居(インドの雨季)になったため、しばらくこの街に留まる。
  • 安居中に病にかかり、3か月後に涅槃に入ることを告げる。
  • ヴェーサーリーを出た後に、パーヴァーという町で鍛冶工のチェンダの食事の供養を頂く。
  • 激しい苦痛に見舞われ、弟子アーナンダにクシナーラーの街に行くことを告げる。
  • カクッター川を渡り、クシナーラーに到着する。
  • この地で二本の沙羅双樹の間に、頭を北にして横になった。
  • 亡くなる直前にスバッダという行者に法を説き、スバッダは出家し釈尊最後の弟子となった。
  • そして亡くなる時に最後の法話をされた。

まあ雑学的な内容ですが、お釈迦様が最後に鍛冶工チェンダの食事にあたって亡くなったという話は有名ですよね。

何を食べたかは不明ですが、キノコ料理だとも豚料理だともいわれています。


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さいごに。浄土真宗とお涅槃

浄土真宗では宗祖親鸞聖人のご命日法要である「報恩講法要」を勤めています。

それは仏教の開祖であるお釈迦様(釈尊)のご命日法要「涅槃会」を勤めるのと同様の意義があり、生涯をかけて、この私に仏様の法を届けてくださったご遺徳を偲び、その恩に報じるためです。

そしてこのお仏事を通し、ますます聞法の生活に励むご縁とさしていただきます。

どうかな。お涅槃について伝わったかな。

お釈迦様の生涯は小学生向けの伝記本でもわかりやすく書かれているので読んでみてはどうでしょうか。

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