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釈迦族は絶滅したのか?#148

第148回目のラジオ配信。「釈迦族の絶滅」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

ラジオテーマ「釈迦族の絶滅」内容まとめ
  • お釈迦様は釈迦族のカピラ国出身
  • 釈迦族はコーサラ国に攻め滅ぼされる
  • コーサラ国によって全滅したともされる
  • 一方で絶滅していない理由もある
  • コーサラ国は二度撤退しているので、戦火を逃れる人もいたのではないか
  • マハーナーマの入水の逸話
  • コーリヤ族に血縁者がいるのではないか
  • 釈迦族やコーリヤ族にお釈迦様の遺骨が分配されている

かっけいの円龍寺ラジオ

この番組では香川の浄土真宗のお坊さん、私かっけいが、短い雑談をするラジオです。

先週のラジオでは、「仏の顔も三度」と「親族の陰は涼しい」という言葉から、釈迦族の滅亡のお話について紹介しました。

その前回のラジオ配信のあと、次のような質問をいただきました。

「釈迦族は絶滅して、絶えてしまったのですか」と。

今回は、そのことについて話していきます。

さて前回は、お釈迦様の生まれたカピラ国の釈迦族が、コーサラ国によって攻められ滅ぼされたということをお話したのですが、質問された方は、釈迦族の人間がすべて殺されて、釈迦族の人間がすべていなくなったのか気になったのだと思います。

これは難しい質問で、釈迦族は滅んだかもしれないし、全滅を免れているかもしれません。

なんともはっきりしたことがわからないのが正直なところです。

私は、釈迦族が全滅したわけではないと思っていますが、今回は絶滅した・絶滅していない、両方を紹介していきます。

まずはコーサラ国によって攻め滅ぼされ、釈迦族が全滅したことについて話します。

お釈迦様の一族、カピラ国の釈迦族が、コーサラ国によって攻められたのは阿含経をはじめ、いろんなお経文に登場してきます。

お経文によって、内容は微妙に異なって、残忍な内容では、コーサラ国の王さまが、釈迦族の人びとを地中に埋めて象で踏みつぶしたり、女性の四肢を落として穴に落としたなんてものもあります。

さらにはカピラ城を焼いたというものもあり、コーサラ国の王がとにかく残虐で、釈迦族の人びとはことごとく死んでしまったという内容のお経文があるので、これをもって、釈迦族が全滅したというのもあります。

いちおうお釈迦さまの子どものラーフラをはじめ、仏教集団には、カピラ国が攻められる前から、釈迦族からは出家者として、仏教集団に入っている人たちもいたので、コーサラ国の侵攻によって釈迦族がことごとく殺されたとしても、その段階でただちに、釈迦族が完全に滅亡したとはいえないかもしれません。

しかしおそらく出家した釈迦族の人たちには子どもがいなかったでしょうから、そのうち釈迦族の人たちは絶え途絶えてしまうことでしょう。

これが釈迦族が残らず滅んだ、全滅したという話の理由となります。

一方で、私は釈迦族は全滅していないと思っています。

理由はいくつかあります。

いろんなお経文に登場するように、コーサラ国がカピラ国を攻めて釈迦族の人びとを殺したのは間違いないできごとなのでしょう。

ですが、例えばですが、仏の顔も三度とあるように、コーサラ国がカピラ国を攻めようと軍を引き連れますが、2度侵攻をやめて引き返します。

2度も強大な国であるコーサラ国が攻め込んでいるならば、釈迦族の人たちの中には、カピラ城をあらかじめ離れて避難している人もいるのではないでしょうか。

攻めてくることがわかっているのであれば、ある程度の人たちは戦火を逃れようと行動するのが普通だと私は思います。なので、カピラ国のカピラ城が攻め滅ぼされ、釈迦族の人たちがことごとく殺されたとしても、私は釈迦族すべてが滅んだわけではないと思います。

これが一つ目の理由です。

二つ目の理由は、カピラ国の大臣マハーナーマの入水です。大臣のマハーナーマは、コーサラ国の王がカピラ国を攻める原因になった人物で、コーサラ国の王の祖父にあたるともされます。

マハーナーマはコーサラ国の王に対して、自分が池の中に浸かっている間は、釈迦族を逃がしてほしいと願います。すると王は、マハーナーマが出てくるまでは、手を出さないと約束します。

池に入ったマハーナーマはいつまでも出てきませんでした。王は不審に思うと、水の底で、自分の髪を木に巻き付けて浮かび上がらないようにしているマハーナーマの姿がありました。

マハーナーマの入水のお話もいろんなお経文で登場するようです。この逸話は釈迦族の人は逃げのびることができたと暗に伝える話のように私は思えます。

これが二つ目の理由です。

三つ目の理由は、釈迦族の直系は滅んだかもしれないが、血縁は残っているのではないかという話です。

お釈迦様の母(摩耶)は、コーリヤ族の出身だとされます。コーリヤ国とは、釈迦族のカピラ国から見て東の方にあったとされる国です。

釈迦族を滅ぼしたコーサラ国とは反対の方角ですね。

またお釈迦様の奥さんである耶輸陀羅(ヤショーダラー)もコーリヤ族の人とされます。

婚姻関係があるなら、当然、釈迦族からもコーリヤ族の方にいった人もいるでしょうから、仮にカピラ国の釈迦族が絶滅したとしても、釈迦族の血縁者はコーリヤ族にいるのではないでしょうか。

これが3つ目の理由です。

さいごに4つ目の理由です。

これが私にとって、本命の理由です。

涅槃経というお経の最後に、お釈迦様が亡くなった後、火葬され骨になったことが書かれます。

そのお釈迦様の遺骨は8つに分けられ、8つの部族がそれぞれの土地に塔をたてて安置したとあります。

その8つの部族の中には、カピラ国の釈迦族、コーリヤ族も含まれています。

カピラ国がコーサラ国に攻められたのは、お釈迦さまが生きているときの出来事なので、お釈迦様が亡くなった後の分骨のときに、釈迦族やコーリヤ族に骨が分けられまつられたというお話は、釈迦族の人びとが生き残っていたという証しとなるのではないでしょうか。

以上のことから、私は釈迦族の人びとは、全滅したわけではないと思っています。

現代では釈迦族の末裔の話は耳にしませんし、釈迦族のふるさとのカピラ城も、5世紀7世紀に中国から法顕や玄奘というお坊さんが訪れたときには荒廃していたとあるので、お釈迦様が亡くなってから1000年後には、その地での釈迦族は絶えてしまったのかもしれませんが、少なくとも釈迦族は、コーサラ国に攻められた時に絶滅したわけではないと思います。

2022年8月9日の配信は、前回に引き続いて、釈迦族の滅亡についてお話ししました。

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