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お坊さんの鞄には何が入っているのか。荷物の中身を大公開。

投稿日:2017年2月9日 更新日:

私のカバン

こんばんは。 真宗僧侶のかっけいです。

お参りに行っても御門徒さんから鞄の中身について尋ねられたことはないのですが、小学生くらいのお子さんには興味津々な様子をされます。

私の鞄にちょっかいを出そうとするとおじいさんやおばあさんが注意をするのですが、どうしても中身が気になるそうです。

大したものややましいものなど入っていないので、バッグの口を開いて中の様子を見せるのですが、十分に中が見えないので納得していないようです。

ですので今日はお坊さんが普段持ち歩いているカバンの中身を紹介します。


僧侶のカバンの中身。

お勤めの際に読む本(聖典など)

お勤めの聖典

まずは自分が所属する宗派(真宗興正派)のお経本です。

お坊さんは日常的にお勤めしていますので暗記をしているのですが、真宗興正派ではお勤めとは読経のことを基本的にさしています。

読経(どっきょう)とはその漢字が表す通り、「経本を開いて読む」ということです。ですのでお勤めの際は必ずお経本を頂きます。

私はカバンの中に5種類も経典が入っているのですが、実際にはこんなに必要ありません。

この中であると便利なのが、1番右の浄土三部経が納められている「三部妙典」と左から2番目の日常的によく読まれている声明が納められている「常用聲明集」です。

ただ何でしょう。貧乏性でしょうか。ちょっと多めにいつも持ち歩いています。

袈裟や扇

袈裟と扇

続いてもお勤めの際に使われるものです。

左手の赤いものが皆さんもよく見ると思います。これは輪袈裟(わげさ)と言われるものです。お坊さんがよく道中で歩いているときに首からリング状に掛けていますね。

補足ですが、真宗興正派では輪袈裟は略袈裟に分類され、他には畳袈裟や呪字袈裟が同じ分類です。蛇足ですがさらに補足すると、法要・勤式以外に使われる袈裟で、正装第7~9種、略装第1~3種で用いられます。

下にある白い布がお坊さんがお仏壇でお参りをするときによく身に付けている袈裟で、墨袈裟(すみげさ)と呼びます。これは裏面の写真で着用時は表面の黒色の袈裟になります。

補足すると、真宗興正派では五条袈裟に分類され、他には大五条や小五条が同じ分類です。墨袈裟は正式には正装第5・6種で用いられます。

さいごに扇です。

写真に写っている扇は、一般的にこれは夏扇(なつせん)と言われていますが、真宗興正派では正式には夏雪洞(なつぼんぼり)と呼びます。これの正しい使い方は保持することです。が、お坊さんは色々なことに幅広く使っています。便利な道具です。

その他諸々、便利なもの。

ねじり香合

ねじり香合

ふくろ懐紙

ふくろ懐紙

メモ帳と鉛筆

メモ帳

風呂敷

風呂敷

ねじり香合(こうごう)

ねじり香合は聞き馴染みの薄い道具かもしれません。

ねじり香合とは布香合とも言われていますし、私の住んでいる地域の僧侶たちからは「ねじ香」と呼ばれています。

この香合は木で作られているのではなく、布で作られており、上向きにねじることで蓋が開きます。

意外と知られていないことに、法事や葬儀などの仏事でお焼香させていただくときは、自分で持ってきたお香を使うのが丁寧なのです。ただ大抵の方は持参していないので、その場にある香合から抹香を香炉に燻らして焼香します。

ただし注意しないといけないのが、この持参したお香を使う場合は香りのよろしい物を使うことです。その場にある抹香よりも質が悪ければ使うべきではないです。ですので、私のカバンに入っているねじ香も少量ですがかなり高級なお香が入っています。

ふくろ懐紙

これも非常に便利です。

お坊さんがお参りに行きますと、たいていお茶の接待を受けますね。

そして丁寧な家でしたらわざわざにお茶をたてて、お茶菓子を用意してくれます。

そのときに懐紙って便利なんですよね。

食べきれない量のお茶菓子が出てきたときに、懐紙に包んで懐や袂にしまうことができ、持ち帰ることができます。また袋状になっているので一々折りたたむ必要がなく、サッとしまうことができます。

マナーとして懐紙を持つべきですね。

メモ帳と鉛筆

これも必須レベルです。

最近ではスマートフォンなどの便利な機械できていますが、私は持っていないアナログな人間ですので、紙とペンを持っていきます。

お寺さんは色々と尋ねられたたり、仏事の予約・確認をされたりします。ですのでメモ帳があれば書き記すことができます。

またその時に感じたことをメモしたり、今後の予定を書いたりと活用方法は様々です。忘れ物防止のために必須です。

風呂敷

これも便利です。

風呂敷の役割とは物を包むことですね。

もちろんその使い方もしますが、別の活用方法もあります。

私が持ち運んでいる風呂敷は小さく布地も薄いので、大きなものを運ぶのには向いていません。

応用方法とは下に敷くことです。

お経本や袈裟、念珠などは、畳や床の上などの人の歩くところに直接置くものではありません。扇があればこの上に置くことができるのですが、手近なところにないこともあるので、風呂敷を下に敷くことで代用できます。

経本・念珠入れ(たまに使うもの)

経本入れ

写真は経本入れです。念珠も入れられます。

先ほどの風呂敷でも言いましたが、お経本や念珠というものは人が歩くところに直接置くことができません。例えば畳の上ですね。

しかしお参りの方にそのことを説明しても置き場がないことが多いのです。

その時に役立つのがこの経本・念珠入れです。

写真では経本入れの下に風呂敷を敷いていますが、実際には経本入れは入れ物なので畳の上に直接置くことができます。ですので、仏事のお参りの際には経本入れにお経本と念珠をいれ、お勤めの際には経本入れの上にお経本を置くことができます。

私の場合は、単に手荷物を減らしたい場合にこれにお経本をいれてお参りをしています。そういう時は滅多にありませんが。


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さいごに

これら説明したもの以外にはライターや朱蝋燭、書簡箋、油性のマジックなどを持ち運んでいます。

ライターはお仏壇やお墓にお参りしたとき、家の人がライターやマッチを用意し忘れているときに、使うことがあります。朱蝋燭も家の人が用意し忘れたときに使うことがあります。

書簡箋はお参りの約束をしていっても不在の時に、玄関に不在と連絡を待つお知らせをするために使います。うっかり忘れていることもあるので、置き手紙は大事です。

どうですか。

それほど大したものは持っていなかったと思います。

やっぱりお参りするための荷物ですのでそれ以上のものは入れません。例えば書籍とか。

お寺さんによっては今回紹介したもの以外に、名刺やホワイトボード、スマホ、中啓、飴などを持ち運んでいると思います。

疑問が解決できましたか。

お坊さんのカバンは頭陀袋とは限らない。

お坊さんのカバンというのは一般的には頭陀袋(ずだぶくろ)が浸透しているかもしれません。

しかし実際には頭陀袋を使っていないお坊さんが多いように感じます。特に真宗僧侶には。

本来頭陀袋とは、頭陀行(ずだぎょう)という修行をしている僧侶が掛けていた荷物入れです。そして頭陀行とは衣食住からの欲望を離れるための修行で、修行者が托鉢の際に使っていたものです。

真宗ではこのような修行を必要としないので頭陀袋は用いません。

もちろん時代が変化していく中で、機能・役割も変化してきています。

元は修行僧・遊行僧が托鉢の際に使っていた袋(道中袋)なので、作りは簡単なものです。最もシンプルなものは一枚の布で袋部分・蓋部分を構成しています。そして首から掛けるための紐も付けます。

最近ではたすきのように通したり肩から掛けたりと、ショルダーバッグのように説明されているところもあります。またデザインがおしゃれになっているものもあります。

ですが頭陀袋とは本来は体の前向きに袋がぶら下がる様に首から掛ける物なので、ショルダーバッグとは違います。そして先ほども言いましたように作りもシンプルです。ですので内部の空間に仕切りはないですし、チャックもポケットもありません。それがいつの間にか小物入れのようになり雑多なものを入れるズタ袋になってしまっています。

私には僧侶の鞄が頭陀袋でないといけないとは思いません。むしろ現代的な内部に仕切りがあり、収納が便利な方がかなり実用的であります。頭陀袋を使うメリットもないですし、現在頭陀袋として売られている鞄の多くは、本来の意味での頭陀袋ではないと思います。明らかに肩掛けで使っていますしね。

僧侶の持つ鞄が頭陀袋である必要はありません。荷物をほとんど入れない場合は両手を使える頭陀袋が便利かもしれませんが、上で紹介している通り、私はたくさん荷物を鞄に納めています。

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