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第169回目のラジオ配信。「しっぽくうどん」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)
かっけいの円龍寺ラジオ
この番組では香川の円龍寺のお坊さん、私かっけいが短い雑談をするラジオです。
2023年、あけましておめでとうございます。
今年最初の配信は、香川県のしっぽくうどんについて雑談していきます。
しっぽくうどんは、香川の郷土料理になっているそうです。
香川の郷土料理と言えば、他にもいろいろあって、例えば、お正月に食べるあん餅雑煮がありますよね。
お正月の時だけ食べる料理で、白みそ仕立てのお汁にアンコを包んだお餅をいれたのがあん餅雑煮です。
あん餅雑煮については2019年12月31日の24回目の配信でも話しているので、そちらも聞いていただけたらと思います。
郷土料理には他にも濃い辛口のしょうゆ豆があったり、程よい酸っぱさのてっぱいがあったりと香川には他にも色んな郷土の料理があります。
さてそれで今回のお話は、しっぽくうどんについてです。
しっぽくうどんは香川のおうどん屋さんに行きますと、一年中食べることもできたりしますが、家庭の中では、主に冬の時期に食べられるおうどんです。
というのも、しっぽくうどんは、大根やニンジン、里いも、ゴボウ、油あげ、鶏肉、しいたけ、細ネギなどなど、非常にたくさんの具材が乗っていて、その熱々に煮込んだ具材をおうどんにかけて食べるので、見た目にもきれいで栄養たっぷりで、体もあったまる、冬ならではのおうどんの食べ方となっています。
のっている具材の量がおうどん玉以上にあるので、野菜不足になりがちな香川の人にとっては、しっぽくは、とってもありがたい冬のおうどんの食べ方です。
おうどんの上にのる具材に決まりはないようですが、一応、基本は七種類の具材ということになっているようです。もちろん七種類よりも多くのってても全く問題なくて、なるべくいろんな具材がたっぷり乗っているのが、しっぽくうどんというわけです。
その理由は、しっぽくうどんと言われるのには、七つの宝のしっぽうが名前の由来だともされるからです。
七宝というのは、仏教経典にでてくる金銀瑠璃玻璃のような豪華なきれいな宝のことで、香川の冬に食べられるこのおうどんもまさに豪華な具材をのせた七宝の具、しっぽくのうどんとというわけです。
そういうわけで、七宝の具のうどんであるしっぽくうどんは、七種類の具材であったりと色とりどりのたくさんの具材を豪華に載せて、おうどんをたべます。
ここ数年は新型コロナウイルスの影響で、お寺の法要でおうどんが振舞われることも減りましたが、かつては、しっぽくうどんの由来が仏教の七宝ということもあってか、お寺によっては、年末年始の法要でしっぽくうどんが振舞われることもありました。
しっぽくうどんは体も暖まりますし、見た目にも豪華なので、とっても人気のおうどんです。
香川県では、秋から冬にかけておうどん屋さんで食べることができるので、香川に来られたら、しっぽくうどんを食べてみてはいかがでしょうか。
冬は鍋焼きうどんも美味しいですが、しっぽくもおすすめです。
ちなみに坂出には天狗うどんといううどんもあります。
坂出市にある五色台という山に昔々天狗が住んでいたという伝説があり、それにちなんだうどんだそうです。
しっぽくうどんと同じようにたくさんの具材でいろどられた豪華なうどんですが、天狗うどんは天狗という名前から、具材の種類は10種類ということになっているようです。
坂出市のおうどん屋さんに行かれたさいに、天狗うどんのメニューがあれば、ぜひ食べてみてください。
それでは、今年最初のかっけいのラジオはここで終了します。
今年の冬は、3年ぶりに小豆島では小豆島タートルマラソン、丸亀では丸亀国際ハーフマラソン大会も開催されるので、おそらく県外からも多くの人が来られることでしょう。
ぜひ香川県のおうどんを召し上がってくださいませ。
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