CDやYouTubeの読経音声を勧めないわけ.#312

第312回目のラジオ配信。「読経音声を流すこと」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

内容まとめ
  • YouTubeで「お経」と検索すると、読経音声がたくさん出てくる
  • 読経音声には多くのニーズがある
  • 浄土真宗のお坊さんの私は読経音声を積極的に公開していない
  • お経は仏さまの教えが説かれた「お説法」
  • お経をただ流すのは意味がない
  • 誰もいないところで流すのは意味がない
  • あなたがお経を耳にしよう、目にしよう、口でとなえようとすることが大事
  • CDやYouTubeの読経音声は、お経を読む練習・稽古用
  • 仏事ではお坊さんや縁のある人を案内し、共にお勤めすること

かっけいの円龍寺ラジオ

これは香川県丸亀市にいる浄土真宗のお坊さん、私かっけいの音声配信です。

浄土真宗のお坊さんの私は読経音声を積極的に公開していません。

今回はそれはどうしてなのか、そのわけを話していきます。

世の中には動画や音楽のプラットフォームがたくさんありますよね。

大勢の人が日頃よく利用しているもので言えば、Youtubeが特に有名ですよね。

試しにYoutubeで「お経」と検索すると、上から下までずら~とお経を読んだもの、読経の動画・音声が表示されます。

お経の中身を解説した物はなかなか目に入らず、多くがお経を読んだものばかりです。

お経の読経音声と言うのは、それだけニーズのあるものなんでしょう。

私もポッドキャストの音声プラットフォームに7年ほど配信し続けている身です。

これまでにも何度か、お経を読んだ配信はありますか?と、読経音声を所望されたことがあります。

ただ申し訳ないですが、私はお経を読んだ読経音声を積極的に公開する予定はありません。

その理由はいろいろありますが、主だった理由をいくつかお話します。

前提として知っていただきたいことは、お経とは仏さまからのお説法です。

これが大事なポイントです。

私がお経の読経音声を録音して焼いたCDを渡すときに、必ずお話することがあります。

これはお経を読む練習、お稽古にお使いくださいと。

お経は仏さまからのご説法なのですから、お経の音をただ流すのは何の意味もないです。

お経の言葉に耳を傾けること、お経の文言を目で追うこと、お経の文言を口にすること、これらが大事なことです。

お経の音声が手に入った、これを流しさえすれば、それでいいんだではありません。

浄土真宗では供養という言葉をあまり使いませんが、供養という言葉をあえて使って説明するなら、供養とは「私たちが亡き人や仏さまを思って、お経を読むこと」だと私は思います。

YoutubeやCDによるお経の音を流すことが供養になるのではなく、あなたがお経を耳にし、目にし、口に称えることが供養になるでしょう。

私はお経のCDを渡すときはお稽古・練習にお使いくださいと言います。

BGMのように、ただ流すだけで良い、そんなことはないです。

Youtubeなどで検索すると、お経を流すことで、邪気・霊の浄化、心と体を浄化、厄除け、お祓い、金運・運気上昇、負のエネルギーを取り除くなどのワードが注目されます。

仏教宗派が違うと考え方も変わるでしょうが、浄土真宗ではお経にそういった効能を求めるものではないです。

ここでいう効能とは、自分にとって都合の良いことが起こるということです。

浄土真宗ではそういった効能はお経に求めていません。

お経とは仏さまからのお説法です。

お経を読もう・聞こう・目にしようとすることで、仏さまからの願いを尋ねていこうとするのが大切です。

ご門信徒の皆様は、お経を上手に読もうとか、お経を流暢に素早く読もうとか、お経をそらんじて読もうとか、そういうのにこだわる必要はないです。

お経を通して、仏さまや亡き人を敬い、仏さまの願いを聞き、南無阿弥陀仏のお念仏をいただいていきます。

お経を読むのは、拙くてもいいんです。ゆっくりでもいいんです。上手い下手というのは気にせずに、まずはお仏壇やお寺にお参りし、手を合わし、お勤めに参加していただけたらと思います。

それとお経は誰が読んでもいいんです。

上手いの下手のというのは気にしなくていいです。

お経は仏さまからの説法なのですから、読む人によって効能が違うといったこともないです。

ただし注意点があります。

浄土真宗の読経、法事や祥月命日のお参りというのは、できるだけ多くのご縁のある人たちにお参りいただくのが大事です。

さっきも言ったように、お経は流すだけでは意味がないです。

聞き、目にし、口に称えて、仏さまの教えをいただきましょう。

誰もいないところで、音を流したって何の意味もないです。誰もいない山の中、海の底でお経を流したって意味がないです。

一人でも多くの人と一緒に、お経に触れてください。

法事や祥月命日、お葬式ではお坊さんを呼びますよね。

お経は誰が読んでも変わらないとは言いながら、お坊さんはお経の読み方・節回しを常に習い、丁寧に恭しくそして大切に読み、そのお経の響きを通してお参りの方々に仏の教えが伝わるように努力しています。

お仏壇やお寺にお参りすることや法事・お葬式のご縁は、仏さまの教えを聞きたずねていく場です。

お坊さんをその仏事の場に案内するのは、仏さまの前で多くの人々と共にお経を称え、共に仏さまの教えを聞いていくことになります。

お坊さんの読経はお参りの方々のお経を読むのをリードし、仏さまの教えを聞く空間を作り、仏さまの教えを伝えているわけです。

だからですね。

お経の音声をCDやYoutubeで流しさえすれば、仏様参りは万事OKというわけではないんです。

仏事の際にはお坊さんやご縁のある人たちを案内し、共にお経を読んでいただけたらと思うのです。

CDやYoutubeのお経の音声は、あくまでその補助です。日常のお参りの中で、仏さまの教えが説かれたお経に触れる機会を得るためにお使いください。その練習・お稽古用です。

かっけい
かっけい

浄土真宗では『般若心経』を読みません。般若心経は262文字と短く、日常のお勤めでも負担なく読めるのが良いらしいですね。

浄土真宗でも日常の短いお勤めをしたいと思っている方はいるでしょう。そこで『重誓偈』の読経音声を公開しました。重誓偈は220文字で般若心経よりも短いです。

下のリンク先でお聞きください。


それと浄土真宗の興正派の『恩徳讃』を練習したいと相談を受けました。

それも録音したのでどうぞ練習用にお使いください。


興正派の『正信偈(正信念仏偈)』については、以下のYouTube動画を参考になさってください。

真宗興正派の声讃会の有志僧侶らが2018年に録音したものです。私も一緒にお勤めしています。

この音源は日常の正信偈のお勤めの補助となるように作られています。どうぞご参考にして下さいませ。

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