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仏壇の火事はなぜ起こる?.ラジオ#56

第56回目のラジオ配信。「仏壇の火事」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

ラジオテーマ「仏壇の火事」の内容まとめ
  • 仏壇の火事は線香よりも灯火
  • 線香の火事は座布団から
  • ロウソクは花や服に気をつける
  • 仏壇から離れる時は火を消すこと

2019年8月6日の第5回放送では「線香を立てるのか、寝かすのか」がテーマでした。

その線香の話の中で「浄土真宗は線香をたてませんよ。線香たてたら危ないじゃないですか。火事になるかもよ」みたいな話をしたんですね。

でもですね。正直な話、みなさんお仏壇のお線香で火事ボヤ騒ぎになったことありますか。浄土真宗のお坊さんは「線香立てたら折れて火事になるよ」って言うけど、それって本当かなあ。

2020年9月8日放送予定の今回は「仏壇の火事」をテーマにお話します。

そもそも仏壇からの火事って多いですかね。

昔の火事の3大火元は「仏壇・台所・風呂の焚口」だったとされますが、今はどうなんでしょうかね。

総務省が発表している令和元年の最新の火災状況資料によると、平成30年に発生した住宅火災の約1万1千件のうち、灯火(ともしび)が原因とれたのは355件で、住宅火災全体の3.2%を占めます。

ちなみに住宅火災のおよそ5割は「こんろ・たばこ・放火・ストーブ」が原因となっています。

住宅火災原因の9番目なので、多いといえば多いですし、わずか3%の火災原因と言われればそうなのですが、私が言いたいのは、仏壇の火事はお線香よりもおロウソクの火が原因のことが多いということです。

浄土真宗のお坊さんが、線香は火事になって怖い怖い言いますけども、仏壇の火事はロウソク(ともしび・おとうみょう)の方が多いです。

これがまず言いたかったことです。

続けて、どうして仏壇の火事が起きるのかについて話します。理由がわかれば仏壇から火事になる可能性がぐっと減ると思いますよ。

繰り返しますが、仏壇の火事はお線香よりもおロウソクからの方がずっと多いです。

ロウソクで火事になる原因はいろいろあります。

  1. 来ている服に火がつくこと
  2. お供えしている花とかに火が移ること
  3. ロウソクが倒れること

順番に説明しますね。

一つ目の服に火がつくですが、これはお年寄りによくあるケースだと思います。

法事とかだとおロウソクを一対、左右にそれぞれお光をつけることがありますよね。

ふつうに考えれば体から遠い奥のロウソクから灯すもんですが、年をとると不精するのか、手前のロウソクからつけるんですね。手前をつけてから奥のろうそくを灯そうとするので、自分の服に火がつきそうになります。

ですのでこれを防ぐ方法は、若い人が率先してお仏壇のお光を灯してくださればOKです。

どうしても年を取ると慣れていることを不精したりしますし、ロウソクとの距離感が分からなくなるので、若い人がして下されば助かります。

またロウソクの火がついているのに、仏壇の中に手を伸ばす人もいます。

これも服に火が移って危険なので、必ずロウソクの火を消してから仏壇の中に手を入れてください。若い人もお年寄りもお願いします。

続けて二つ目のお供えしている花に火がつくこと。

これは日ごろからよくお参りしている家でよくある火災原因だと思います。

仏壇のお花は生花をお供えするのが基本です。しかし実際には、法事とか誰かが来ないとなかなかお花を入れ替えない家も多いんじゃないでしょうか。

生の花だと近くにロウソクの炎があっても火が移ることはそうないんですが、枯れたお花を花瓶に刺したままだとろうそくの炎から火が移る可能性があります。

ですのでこの火事を防ぐにはふだんから生花をお供えするか、あるいはお花が枯れたらすみやかにお花を下げるということが大切です。

枯れたままのお花をいつまでもお仏壇にお供えするのは止めましょう。

さいごに3つ目。ロウソクが倒れること。

基本的に勝手にロウソクが倒れることはそうありません。

でもうっかりと、ロウソクそのものやロウソクの台・燭台に手が当たって、倒すこともあります。誰もいない時に、猫や犬が仏壇に近寄ってロウソクを倒すこともあります。

他にも、前のロウソクが消えかかっていて継ぎ足すように新しいロウソクを重ねる人もいます。これも危険で、前のロウソクの熱が残っているので継ぎ足したロウソクの根元のロウが溶けて傾いて倒れることもあります。

まだまだロウソクが倒れる原因はあります。

例えば、管理が悪くロウソクが曲がっていたり途中が砕けて折れていることがあります。つけた最初は良くても、その曲がったり砕けたところで、急にポロッとロウソクが落ちることがあります。

ろうそくの炎の温度は高いので倒れたロウソクのそばに人がいないと、あっというまに火が燃え移る可能性もあります。

ですのでロウソクの火を灯しているときは、もし倒れても大丈夫なようになるべく近くにいること。灯りをつけたままにせず離れる時はそのつど火を消すこと。ロウが曲がったり砕けたロウソクは使わないことが大切です。

また意外な盲点として、ロウソクの穴の大きさと、ろうそく台の芯の太さが違うこともあります。

穴の大きさや芯の太さが合ってなくて、穴が大きく立てたロウソクがグラグラと揺れたり、芯が太くロウソクがぜんぜん刺さらず不安定なこともあります。

ロウソクを仏壇仏具店で買うときは、ふだん使っているロウソクを一本持参するか、あるいはろうそく台を持っていて、お店の人に「これに合う太さのロウソクをお願いします」と言えばピッタリのロウソクを選んでくれるはずです。

さてここまでおロウソクのことばっかり言いましたが、じゃあお線香は火事にならないのかと言うとそんなことはありません。

線香も火事の原因になることもあります。

線香はロウソクと違って炎が出ていないので服や枯れた花に火が移ったり、もし倒れても火がポットつくことはなかなかありません。

例えるなら線香はタバコの火事と似ています。

布団にタバコが落ちた場合、火はいきなり着かない場合が多いです。炎が無い状態で布団の中の綿が長時間くすぶり続ける事で火がつきます。

これがお仏壇のお線香でも同じことが言えます。

最近の畳は密度が高かったりして、火のついた線香を落としても表面を焦がすだけで、畳の中まで火・熱を通しません。

でも綿で作られた座布団の上に線香が落ちた場合、ポリエステルの座布団カバーを溶かしただけで安心するのではなく、その中の綿がずっとくすぶっていることがあります。

火がつかなくても焦げたところ隠すように、座布団をひっくり返したり押し入れにしまったりすると、気がつかない内に突然ポッと火が出ることがあります。

ですので教訓。お線香を落とした座布団はひっくり返したりしまったりしないこと。

できることなら燃え移るものがない屋外に、一日以上置いていた方が確実です。

私のお寺も法要や法事の会場としてしょっちゅう使われます。

火事はとっても怖いので、大勢の人がお参りに来られた後は座布団を一枚ずつひっくり返して焦がしているところが無いのか、またすぐに押し入れに入れて片付けないといったことをします。

みなさんもお線香の火はタバコの火と一緒なので、すぐには火がつかないことを覚えてください。時間を置いてから火がつくことがあります。

もし線香やタバコを落とした場合、座布団をひっくり返したり焦がした上に物をおいたりして隠さず、正直にすぐその家の人に言ってください。火がついてからでは遅いです。

今日の話をまとめます。

火事は線香よりもロウソクの方が多いです。

不精してロウソクを消さずに仏壇に手を伸ばしてロウソクの火が服に移ることもあります。

仏壇の花を枯れたままにしていてロウソクの炎が近かったりゆれて、火がポッと移ることもあります。

ロウソクをつけたまま部屋から出て、動物やロウソクの不具合で火がついたまま落ちることもあります。

また線香もロウソクよりも火事になりにくいとはいえ、タバコのように炎のないくすぶった状態で座布団の中の綿を焦がし熱を持ち、しばらくして急に火がつくこともあります。

仏壇はお光やお香をお供えするのでどうしても火事になる可能性があります。

火事を起こさないように、火を灯しているときはなるべく仏壇の近くにいてください。

ちょっとしたアドバイスをすれば、私お参り先で見てる限り、多くの家の仏壇がぎゅうぎゅうとお花や香炉やお供え物を押し詰めてお飾りしています。仏壇の中がとっても狭いです。

仏壇の中は最低限仏さまさえ安置できていればいいので、お仏壇の中がパンパンにならないように仏壇の外にお供物台をおいて、果物やお菓子やお花といったお供え物を余裕を持ってお供えしてはどうでしょうか。お花や香炉やおロウソクも仏壇の中に無理に押し込むんじゃなくて、仏壇の外に余裕をもっておそなえしたらどうでしょうか。

それだけで火事の可能性はぐっと減ると思いますよ。

火事を防ぐには
  • お年寄りは手前のロウソクからつけがち、ロウソクとの距離感も分かりにくいので、若い人が率先して火を灯す
  • 仏壇の内側に手を伸ばすときは、かならず火を消してから
  • ろうそくの炎が揺れたり短くなっても火が移らないように、枯れた花やお供え物は近くに置かない
  • ロウソクの継ぎ足しはしない。前の熱が残っていてロウソクのもとが溶けることも
  • 燭台の芯の太さにあったロウソクを用意
  • 曲がったり砕けたロウソクは使わない
  • 仏壇から離れる時は、かならずロウソクの火を消す
  • 線香が座布団に落ちた場合、座布団の中でくすぶっていると思うこと
  • 線香が畳に落ちた場合も、上を座布団とかで覆わない
  • 仏壇の中の火を灯す周囲はゆったりと距離をおいて飾る

まだまだ気をつける点たくさんあります

法事が終わってすぐに、使用したロウソクや香炉を経机や仏壇の引き出しの中に片づけないでください。まだ熱を持っている可能性があるので、経机や引き出しの中から発火する可能性があります。

灰そのものは燃えませんが、お参りの人が大勢お焼香すると、香炉が長時間高温になっていることもあります。お飾りした果物や餅や花などはすぐに片付けてもいいですが、火を灯したロウソクや燭台や香炉は一日以上あけてから片付けてください。

座布団も法事が終わってからすぐに押し入れにしまわないでください。重ねるのもやめた方がいいです。

香炉(こうろ)は、中に灰を入れて、お線香を寝かしたり立てたりする仏具

仏壇の中や周りはいつもこざっぱりと整頓するとともに、経机掛けや打敷といった敷物や座布団などは燃えにくい加工(難燃・防炎)をした製品を使用することも大切です

参考資料

平成30年における火災の状況(確定値)PDF(令和元年9月6日)

総務省消防庁が発表する消防統計(火災統計)です。

参考になるYouTube

上は東京消防庁による灯明によって発生する火災を再現した実験映像で、下は郡山消防による座布団上の線香から火災に至る様子です。

仏壇の灯明による火災の危険性

線香燃焼実験

関連する内部記事

リンク先には次の情報が紹介されています。

浄土真宗では線香は寝かせる。お線香を立てる理由がそもそもないということと、仏さまにお香を長時間供えるために燃香を押し固めて寝かせていたのが理由としてあります。

赤い色(朱色)のロウソクは年忌法事のような大切な仏事の時に用意します。ふだんのお参りは白色でOKです。

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