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第164回目のラジオ配信。「イノシシの出没」のニュースから雑談しました。(BGM:音楽素材MusMus)
かっけいの円龍寺ラジオ
この番組では香川のお坊さん、私かっけいが、短い雑談をするラジオです。
2022年11月29日配信予定の今回は、最近ニュースでよく耳にする「イノシシの出没」をテーマに雑談します。
仏教とは関係のない内容になると思いますが、この前の法事のときに、イノシシがよく現れるようになったなあという話で盛り上がったので、その内容を膨らませて、イノシシやサルや猫の話をしていきます。
さて先日、全国ニュースで香川県の宇多津町のとあるお寺でイノシシが出没したというニュースがありました。
イノシシくらいのことでと思うかもしれませんが、体の大きさは一メートルもあって、被害にあった内のひとりは左手の一部をかみちぎられたそうです。
また別の日のニュースでは、イノシシが瀬戸内海を5キロメートル以上も泳いで、島を渡っているというのもありました。
イノシシの出没は香川だけでなく、全国いろんな所で多くなっているようですが、どういうわけかこの11月は、香川のイノシシニュースが多かったように感じました。
実際、香川県に住んでいる身からすると、イノシシの被害は本当によく耳にします。
私のいるお隣の多度津町には、ブドウの産地の奥白方という所があります。
イノシシやハクビシンといった生き物が山の中に多くすみついて、ブドウや野菜に被害を出しています。
それで白方の人は、果樹園にイノシシが入らないように、山全体をフェンスでぐるっと囲んでいるんですが、それでも被害はなくなりません。
理由を聞きますとフェンスの囲いも完璧じゃなくて、やっぱりどこかに通れる隙間があったり、あるいはフェンスの下の土を掘って潜って中に入るとかで、山からイノシシが下りてくるそうです。
それで親の大きなイノシシは立ち上がってブドウの実を下に落として、それを小さな子どもが食べているようです。
家庭菜園・畑をしていても、イノシシが掘り起こしたり、踏みつぶしたりと、もう山のすぐ近くでは何にも作れないと嘆いている人もいます。
イノシシがなんでこんなに増えたんかなあとお参りの人と話していると、ある人曰く、イノシシじゃなくて、イノブタになったからというのがありました。
イノシシは一年に数頭しか子どもを生まないけども、イノブタは8頭も10頭もたくさん子どもを生むそうです。
ああ、そうなのかなあと思いながら、なかなかイノシシ・イノブタの被害を減らすいい対策というのは無いようですね。
それで言いますと、場所によってはイノシシだけじゃなく猿の被害も出てきてるようです。
お参りの人曰く、サルが柿の木に登って、両手に柿をもって木の上でおいしそうに頬張っているんですって。
サルは賢くて、人が近づいても、全然逃げるそぶりを見せないそうです。
木の下にじわりと近づいたら、人の様子をちらっと少し見るそうなんですけど、構わずに食べ続けるそうです。
どうせここまでは人は来れないんでしょうと、サルは分かっているから、人が近づいても気にしないそうです。
また賢い生き物だと、カラスも話題にあがりました。
ゴミを漁られないようにと、カラス除けのネットを被せるゴミ捨て場は多くありますが、最近のカラスは賢いようです。
人がゴミを捨てる時にネットを手で持ち上げているの見て、その動きを覚えたようです。
人がいなくなると、カラスがくちばしでネットを持ち上げて、持ち上がっている間に、別のカラスが中に侵入して、ゴミを漁るというなかなかの智恵のある行動をするそうです。
そんなわけで、鳥よけのネットを掛けるだけでは不十分だということで、重たいブロックを置いたり、当番の人の見張りを置くといった対策をとっているそうです。
イノシシにサルに、カラスに、他にもいろんな生き物がいますが、被害を減らすというのはなかなか難しいようです。
それと私は、カラスが寺の本堂の大きな屋根の上から石を落としていたことがあったんだよとも聞きました。
私自身はカラスが本堂の屋根から石を落としているのを見たことはないのですが、住職曰く、何が面白いのか分からないけども、カランカランと石が転がり落ちる音が面白いのか、カラスが本堂の屋根の一番上から石を落としていた時があったとのことです。
今ではそんな光景は見なくなりましたが、もし下を歩くお参りの人にぶつかったりしたらたいへん危険です。
あと意外に思われるかもしれませんが、私の寺、円龍寺は猫の被害に悩まされています。
猫は何にも悪さをしないでしょうと思うでしょうが、いろんなことで困っています。
お寺は広くて、日向ぼっこが気持ちいいのか、本堂の縁とかで猫がのんびりとくつろいでいたりします。
その光景はほのぼのとしていいのですが、他所の猫同士がばったり出くわすと、お互いをけん制しあって絶えず鳴きあいます。また猫はいたるところで吐いたりするので、その吐いたものを掃除するといった手間もあります。
また私の寺では年一回の白アリの定期点検をしてもらっていますが、その点検のたびに、縁の下、床の下にこれだけたくさんの糞尿がたまっていましたよと、写真付きで説明を受けます。
糞尿がたまると、そこから白アリの被害が発生してお寺の建物が大きく傷みます。
業者の人は点検のたびに、写真を撮り、糞尿を取り除いてくれますが、お寺の床下は居心地がいいのか、点検のたびに新しい糞尿の塊があります。
もう一つ猫による被害をあげると、木の皮を剥がされるというのがあります。
猫の習性に、猫は爪とぎをして他の猫に対して、ここは自分のテリトリー・なわばりだと主張するそうです。
お寺にはいろんな樹木があります。
しかしその樹木の下の方・株もとをみていただいたら不自然に木の皮が剥がされ、周りのコケも荒らされているのに気がつくと思います。
私の寺では猫による被害がけっこうあります。
ただ、寺に集まるどの猫も野良猫ではなく、よその家の飼い猫なので、特別な対策がとれないので、困ったところです。
以上で、今回の2022年11月29日配信の 「イノシシやサルやカラス、猫といった生き物に困っている人がいる」という、ちょっとした雑談を終えます。
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