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落ち葉から堆肥を作るのは難しくないよ.#308

第308回目のラジオ配信。「落ち葉堆肥」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

内容まとめ
  • 私のお寺では落ち葉や剪定枝から堆肥を作っている
  • 落ち葉堆肥は堆肥作り初心者におすすめ
  • 落ち葉から堆肥を作るのは失敗しにくい
  • 市販の発酵促進材や米ぬかはなくてもいい
  • 落ち葉堆肥は完熟状態でなくても使える
  • 微生物がたくさん入った土と水と空気が大事

かっけいの円龍寺ラジオ

これは香川県丸亀にいるお坊さん、私かっけいの音声配信です。

今回は仏教・お寺のことではなく、落ち葉での堆肥作りについてのお話です。

お寺では剪定した枝葉や落ち葉がたくさん出てきます。

自坊ではそれらから落ち葉堆肥や剪定枝堆肥などを作って再利用しています。

堆肥を作ると聞くと、難しそうに思えるかもしれませんが、やってみると実はそう難しくはないんですね。

特に落ち葉堆肥は堆肥作り初心者向きだと私は思っています。

なぜ落ち葉堆肥は初心者向きなのか。落ち葉堆肥はどのように作るのか、そういったお話を今回していきます。

なお、落ち葉堆肥と腐葉土は違ったものですが、今回は区別せず話していきます。

さて、堆肥にはいろんな種類がありますよね。

お店では、牛やニワトリや豚の糞から作られている堆肥がよく売られていますよね。

ああいった動物のフンから作る堆肥を個人で作るのは大変ですが、そうではないのもあります。

例えば家から出る食べ残しから作った生ごみたい肥、草抜きした雑草から作った雑草堆肥、庭木の枝葉を切り落とした剪定枝堆肥、そして、落ち葉から作る落ち葉堆肥があります。

こういったものは、家庭の中でもけっこう簡単にできます。

特に落ち葉堆肥は誰でも作ることができると思うので、初めて堆肥作りにチャレンジされる方は落ち葉堆肥を作ってみることを私はおすすめします。

それでは、なぜ落ち葉堆肥は初心者向きなのでしょうか?

理由は失敗しにくいからです。

動物のフンや生ごみから作る堆肥はくさい臭いがでやすいです。それにコバエといった虫が発生しやすいです。

しかし落ち葉がメイン材料の落ち葉堆肥では、悪臭やコバエは発生しにくいです。落ち葉堆肥を作る時期が冬から春にかけての寒い時期というのも匂いや虫を抑えてくれる要因となっています。

堆肥作りと聞くと、市販の「カルスNC-R」や「コーランネオ」のような発酵促進剤を混ぜないとダメと思うかもしれませんが、そんなものはなくても堆肥はできます。

米ぬかもいりません。

それらを使った方が堆肥作りには役立つかもしれませんが、そういったものを使わずとも堆肥はできます。

落ち葉堆肥のいい点の一つが、中熟の状態でも良いことです。

堆肥は完熟でないとダメだと考える人も多いかと思います。

でも落ち葉堆肥の場合は、必ずしもそうではなく、葉の形がまだ残っている中熟状態でもよかったりします。

落ち葉堆肥の主な使い方・役割は、畑に混ぜ込むことで土の中の通気性・排水性・保水性をよくしていくことです。

混ぜた落ち葉堆肥を土の中の目に見えない微生物たちが餌にしてどんどん増えていき、植物が育ちやすい土に変えていく土壌改良としての役割をもっています。

土に栄養もプラスする動物性の堆肥ではなく、落ち葉の堆肥は土そのものを豊かにしていくものです。なので、落ち葉堆肥ではほどほどに残った中熟状態でも十分役に立ちます。

他にもいい点を挙げるとすれば、メインの材料が落ち葉だけなので、雑草の種が広がる心配がないことです。

雑草から作る堆肥の場合、発酵が不十分の場合、雑草の芽が出てくるかもしれません。でも落ち葉堆肥だとその心配がかなり少ないです。

落ち葉堆肥は気軽に作れて、ほどほどの状態で使うことができるので、初心者向きだと思います。

もちろん中熟状態の落ち葉堆肥を土に混ぜた場合は、土になじむ間、2週間ほどは待つ必要はありますよ。

続いては落ち葉堆肥の作り方、コツについて話していきます。

落ち葉堆肥作りは11月12月から仕込みます。ちょうど葉っぱが落ちる時期だからですね。

どんな落ち葉からでも堆肥できますが、ケヤキやクヌギやカシワの葉のように葉っぱが広がっている種類のものが早く分解されるので、初心者向きです。

本当はなんでも分解できるので、イチョウや松葉や楠木の葉などでもいいんですが、冬に仕込んで、春の3月4月に間に合わせるには、ケヤキやクヌギやカシワのような分解しやすい葉っぱを材料にする必要があります。

時間に余裕があるときは、葉っぱの種類は選ばなくていいです。

ここで一つ目のコツですが、なるべくたくさんの量を仕込んでください。

どのタイプの堆肥作りにも共通していえることですが、量が少ないと堆肥作りは難しくなります。

逆に多いほど作りやすくなります。

最低でも100リットル、できれば200リットル、もっと量が用意できるなら、1メートル×1メートル×1メートルの1000リットルくらいの容量があると作りやすくなります。

量が多い方が安定して分解発酵しやすく、発酵した時の熱も失われにくいので、なるべく多くの量を仕込むようにしてください。これが第一のコツです。

それで落ち葉を堆肥枠の中、コンポスト容器の中に入れていき、適時水をかけていきます。

この時に落ち葉を踏み固める・踏み込んでくださいということを堆肥作りの教科書などでは言われていますが、無理にやらなくても良いと私は思っています。

余裕がある場合は踏み固めた方がいいですが、無理にしなくても落ち葉堆肥はできます。

落ち葉を入れるのと水をかける、最低限この二つさえすれば、落ち葉堆肥はできます。

だから落ち葉堆肥は簡単で、初心者向きだと私は思ってます。

さてそうは言っても、落ち葉と水を入れるだけで、後は何もしないとなると、時間がかかって仕方ありません。そこで、二つの作業をさらにします。

一つは土を加えることです。

私は市販の発酵促進材は使いませんが、土は加えます。

土にはたくさんの微生物が含まれていて、それが落ち葉を分解してくれます。

例えば、他の方法で作った堆肥、例えば生ごみたい肥の土を混ぜてあげてください。

生ごみたい肥の土は生ごみを分解するのに適した微生物が集まっているでしょうが、落ち葉に混ぜてあげると、その中から落ち葉の分解に適した微生物が増えてくれると思います。

私の場合で言うと、私は前に作った落ち葉堆肥を保管しておいて、次に落ち葉堆肥を作るときに、最初に混ぜ合わせます。

作った落ち葉堆肥は使い切らずに、次回の堆肥作り用に一部を残しています。

以前の落ち葉堆肥の中には落ち葉堆肥に適した微生物が集まっているので、とってもスムーズにできます。

そういうわけで、コツとしては、なるべく微生物がたくさんいる土を落ち葉の中に混ぜてあげることです。量はそんなに多くなくてもいいです。

もしご近所さんに落ち葉堆肥などを作っている人がいるなら、シャベル一杯分の土でいいので、分けていただいてください。

落ち葉と水だけだと時間がかかりすぎるので、微生物が豊富な土を混ぜること。これが落ち葉堆肥作りのコツです。

もしそういった微生物が豊富な以前作った堆肥がない場合は、落ち葉を拾った木のそばの土をいれるのも一つの手です。

楠木の葉を材料にしたなら、その楠木の木の下の土を使います。

松葉ならその松の木の下、イチョウならそのイチョウの木の下の土を使います。

木の下の土はその木の葉っぱに適した微生物や菌が集まっていると私は思っているので、できることなら落ち葉を拾ったそばの土を落ち葉堆肥作りに使ってください。

量はたくさんいりません。

土の中には数えきれないほどの微生物がたくさんいるので、少しの土の量でも十分です。環境さえ整えばあとは勝手に増えてくれます。

土の中にはいろんな微生物が数えきれないほどいて、それらがこちらの想像を超えて働いて堆肥を作ってくれるので、こちらとしては、とにかくいろんな微生物を加えて、環境を整えてあげるだけです。

さいご3つ目のコツです。

落ち葉堆肥作りの重要なポイントになりますが、時々かき混ぜあげてください。かき混ぜることを切り返しと表現されることもあります。

かき混ぜることで、落ち葉の分解が加速されます。

かき混ぜる頻度は多ければ多いほど良いです。

一週間に一度くらいが理想でしょうが、一ヶ月に一度でも構いません。

この時にコツがあって、葉っぱのひとつひとつに空気が行きわたるようにしっかりとかき混ぜてください。

適当に上と下がひっくり返るようにどさどさっと混ぜるんじゃなくて、葉っぱの一枚一枚に空気がいきわたるのをイメージして混ぜてください。

微生物のメインの餌は有機物の落ち葉ですが、その環境を整えるのは、空気と水です。

そんなシンプルなことがコツなのかと思うかもしれませんが、これが大きなコツだと私は思っています。

それとほどほどに踏み固めるのはいいですが、踏み固め過ぎはダメです。

繰り返しますが、空気と水をしっかりと送ってあげること、そうすれば微生物が働いてくれて落ち葉堆肥作りが加速します。踏み固め過ぎはせっかく送った空気が押し出されてしまいます。

ちなみに水気は50~60%ぐらいが理想らしいです。50~60%と言われてもピンとこないですよね。イメージとしては、葉っぱから水がしたたり落ちず、全体がしっとりとした状態のことです。

他にも落ち葉堆肥作りで心がけていること・コツ・注意点はいろいろありますが、とりあえず今日お話したことだけで、落ち葉堆肥はできるので、落ち葉の堆肥作りは、堆肥作り初心者にとっておすすめです。

堆肥作りはやってみると、かき混ぜるたびに土のように変わっていくのが目に見えていくので、けっこう面白い楽しいですよ。

落ち葉堆肥のいい点
  • 材料が簡単に手に入る: 落ち葉がメイン材料なので、費用がほとんどかからない
  • 難しい作業がない: 落ち葉がメイン材料で、そこに空気と水で微生物が活動する環境をつくれれば良く、複雑な作業がない
  • 失敗しにくい: 生ゴミから堆肥を作るときのように嫌な臭いが出にくく、虫も湧きにくい
  • 畑の土壌改良剤として使える: 落ち葉からできた堆肥(腐葉土)は、土の中の微生物の活動を活発にして、土の質を良くしてくれる
落ち葉堆肥を作っている様子

参考として、2024年冬に作った落ち葉堆肥の様子を紹介します。

Sanko compsot

2024年は生ごみ用のコンポスト容器で落ち葉堆肥を作った。160リットル容量のポチエチレン素材のコンポスト容器。

かっけい
かっけい

本当は通気性の良いコンポスト容器がいいですが、通気性のよくないコンポスト容器でも落ち葉堆肥はできます

Sanko ochiba
容器一杯まで落ち葉を入れる

コンポスト容器の中にはすでに夏野菜の残さと籾殻が4割ほど(60リットルくらい)入っていて、その上にギューギューに押し込むように落ち葉を入れました。

写真は2024年12月18日の様子です。

最後に水をかけて仕込み作業は終了です。

Sanko ochiba
2025年3月24日の様子

落ち葉を仕込んでから97日目の写真です。初めて容器を取りはずし、中の様子を確認しました。

落ち葉の下にあった夏野菜の残さはかなり分解し、もみ殻の層は目に見えて残っています。

落ち葉はだいぶ黒っぽくなりましたが、葉の形がそのまま残っている所も多く、ムラのある状態でした。

堆肥化した夏野菜の層と、もみ殻の層と、落ち葉の層を良くかき混ぜました。それが下の写真です。

Three months after composting fallen leaves
よく混ぜてさらに分解させる
Fourth month of composting fallen leaves
2025年4月23日の様子

30日後の4月23日に再び容器を外し、堆肥化の状態を確認しました。

Leaf compost soil completed in four months
できあがった落ち葉堆肥

2024年12月18日に仕込み、4月23日に落ち葉堆肥として出来あがりました。

126日でできた落ち葉堆肥が上の写真です。

落ち葉は真っ黒になっていますね。葉の形はほどほどに残っていて、土壌改良効果が期待できそうです。

コンポスト容器内に先に入っていたもみ殻や稲わらなどは分解しきっておらず、それが目立ちますが、落ち葉堆肥として使うには大きな問題はないでしょう。

この落ち葉堆肥はさっそく畑にすき込み、2週間ほどしてからサツマイモを植えました。

下のリンク先では、私がこの前、剪定枝から堆肥を作っている過程をのせています

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