植物を第四種郵便で送る.#142

第142回目のラジオ配信。「第四種郵便」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)

ラジオテーマ「第四種郵便」内容まとめ
  • 植物は日本郵便の第四種郵便で送る
  • 誰もが利用できるサービス
  • 中身が植物であることがわかる梱包にする
  • 宛名には「第四種郵便 植物種子」も明記する
  • 高額発送の場合は、特定記録や簡易書留を利用することも
  • 第四種郵便は栽培目的の植物のみ送ることができる
  • 一部地域には送ることができないかもしれない

かっけいの円龍寺ラジオ

この番組では香川県に住むお坊さん、私かっけいが、雑談のような短いおしゃべりをするラジオです。

前々回の140回目のラジオでちらっと話しましたが、私はこの前ソテツの苗と種をわけてほしいというメールをいただき、つい先日お渡ししましたということを言いました。

そのときはお話しなかったのですが、お渡しした方法は、第四種郵便という郵便の発送方法で先方にお届けしました。

調べてみますと、メルカリやヤフーオークションなどでも植物の苗種を送る場合に、第四種郵便が使われることがあるようです。

というわけで、今回のラジオでは、私自身の今回のソテツを送った手順の備忘録もかねて、植物の苗種の送り方、第四種郵便を利用する理由をお話していきます。

さてまずはなぜソテツの種・苗を送ることになったかと言いますと、たまたま私は自分が運営している円龍寺のウェブサイトで、ソテツの剪定の方法の他、ソテツの雌花や雄花、また種まきの紹介をしていました。

それを見た方から、私の寺のソテツの種と苗がぜひ欲しいというメールをいただきました。

蘇鉄は特別珍しい植物でもないので、お近くの園芸店や通販、インターネットショップで手に入れいることを最初はおすすめしたのですが、私のいる寺円龍寺のソテツがほしいということでしたので、今回は特別にお渡しすることにしました。

それでお渡しする方法ですが、一番間違いないのは、手渡しです。しかしお住まいの場所は県外で、コロナの時期も相まって、私から届けに行く、先方から受け取りに来るのがやや難しい状況でした。

ですので、今回は、送るという方法を選択しました。

植物のことを考えますと、土のついたまま、そのままの状態で渡すことができれば一番ストレスがかからずいいのでしょうが、なかなか手渡しするのは難しいものです。

さてそんなことがあって送るという方法を選択したのですが、送るにもいろんな方法があります。

今回私が選んだのは、日本郵便の提供している「第四種郵便」というサービスを利用したものです。

おそらく多くの人がふだんから利用する主に手紙を郵送する「第一種郵便」でも種と苗を送ることはできるでしょう。

しかし日本郵便の第四種郵便の中には、植物種子等郵便物といって、植物の種や苗を送る専用のサービスというのがあります。

専用のサービスというメリットがあるだけでなく、第一種郵便よりも送料が安くなるメリットもあります。

植物を安全かつ安く送る点を考え、私は日本郵便の第四種郵便を利用することを決めました。

ちなみに第四種郵便の中には、他に通信教育用や学術刊行物といった送るための認可が必要なものがありますが、植物を送るための第四種郵便は、誰もが利用できるサービスです。

続いて大事なことは、先方お相手との植物と金額の受け渡し方法についての確認です。

送る前に必ずお相手に、届ける方法がそれでいいのか、また金額はそれでいいのか、支払方法はそれでいいのかについて確認しなければなりません。

また私は送る前のメールのやりとりで、送るとなれば、このような状態の種と苗を送ることになるというサンプル写真も提示しました。

かならず先方が納得する送り方、金額、植物の状態でなければなりません。

送り方である第四種郵便については、先方はお任せしますとのこと、金額は普通に買うよりも半分以上安いのでおそらく喜んでいただけたと思います。支払いは代引きで納得していただけました。植物の状態も悪くありません。

そんなわけで先方の理解も得られたので、いよいよ第四種郵便で送るための梱包にうつります。

送る種と苗は、先方の希望していた年数のものと、私がサンプルとして提示していたものとなるべく似たものを選びました。

それと私はソテツの苗の土と葉を落としました。

理由は重さを軽くして送料を抑えようとしたからです。

もちろん土がついたままでも送れますが、植物の根の状態がわからずに送るのはリスクがあると思ったこと、蘇鉄は丈夫な植物なので、葉を落とし、土がしばらくなくても問題なく届くと判断しました。

このとき、私は葉と土を落とす前の植物の写真と落とした後の写真をとりました。

そしていよいよ梱包ですが、ここはそれぞれが独自に工夫できるところです。

私は海苔が入っていたペットボトルを再利用しました。

理由はペットボトル自身の重さが30グラムほどと軽いことと、中身がどの角度からでも見えること、物をいれる口が広いこと、容器が丈夫であることの4点です。

第四種郵便の送る際の梱包は、中身がなんであるのか容器の外から見える状態でなければなりません。

私の場合は海苔のペットボトルを利用しましたが、インターネットで検索しますと、みなさんそれぞれいろんな梱包の仕方をされています。

例えば種をビニール袋に入れて、段ボールと緩衝材の透明なプチプチでサンドして送った方もいるようです。

植物を送っているのだと郵便局員が判断できればいいので、ほんの一部でも透明の部分があって、中身が確認できればそれでOKです。

この第四種郵便を郵便局に確実に引き受けてもらう方法は、ハオルシア協会のブログがくわしく説明していますので、その言葉を少し引用して紹介します。

(1)苗の大部分が露出した状態で包装し開口部から葉などが見えるようにする、

(2)包装紙を透明、または半透明の包装材にし、開口部からそれが見えるようにする

(3)封をしないで郵便局の窓口にもっていき、そこで中身を確認してもらって封をして差し出す

この3ポイントを守れば、第四種郵便で送ることができます。要は中身が植物だと、見て分かればOKということです。

私の場合は、海苔のペットボトルを利用して、種は種だけを透明なビニール袋に入れ、苗は土と葉を落とし、根が乾燥しないように濡れたキッチンペーパーと透明なビニール袋に入れて、小さなお手紙も一通入れて梱包しました。

一応、念をいれて、中身を取り出して下さいと言われた場合に備えて、ペットボトルの蓋をせずに郵便局に持って行きました。

宛名の書き方は普通の郵便物と同じです。

先ほど紹介した段ボールを利用した人は、段ボールに直接宛名を書いています。

私の場合は、一筆箋に油性マジックで書き、ペットボトルの周囲に透明なセロハンテープで剥がれ落ちないように貼り付けました。

このとき大事なのが、「第四種郵便・植物種子」の文字も宛名のそばに大きく書いておくことです。窓口で口頭で「第四種郵便」で送りますと言うだけでなく、宛名のところにも、事前に「第四種郵便植物種子」と書いておきましょう。

実際に私も送る時に、窓口から書いていますかと確認を取られました。

梱包前の様子、梱包して宛名を書いた状態の写真もとっていますので、この音声の載せているかっけいの円龍寺サイトのウェブページで、どんな風に梱包したのか確認していただけたらと思います。

いよいよ発送です。

ふつうに郵便局に行き、郵便窓口で、これを第四種郵便で送ってくださいと伝えます。

ただしここでも問題が起こることもあります。

あんまり第四種郵便は取扱数が少ないのか、郵便局員の中には、対応できないこともあります。

私も代引きで第四種郵便でお願いしますと伝えると、少しお待ちくださいと言われました。

たまたま他にお客さんがいなくて、ゆっくり対応してくれて、その局員はどこかに電話をして確認をとってくれていました。

5分後ぐらいでしょうか。大丈夫です、送ることができますと、言っていただけたので、無事にお願いすることができたのですが、ひょっとすると郵便局によっては、第四種郵便の扱いに不慣れで、断られそうになるかもしれません。人の少ない時間帯、大きな郵便局を利用したほうがいいのかもしれません。

それで私は、代引きで第四種郵便を送ることにしたので、発送を依頼するこの場で一部お金を支払わなければなりません。

この代引きでの第四種郵便で発生する料金は、基本送料と代引きのための料金と、指定口座にいれるための送金手数料と、植物の値段の4種類です。

この内、私がこの場で支払う必要があるのは、代金引換をするための加算料金の265円、この265円は一定です。それと基本送料のお金です。これはできるだけ重さを軽くすれば、安くできます。私は200グラム以内に納めたので、今回は210円でした。

つまり私がこの場で支払ったのは、基本送料の210円と代引き料金の265円の合わせて475円です。

代引きをするしないに関わらず、必ず、送るためのお金を持って行きましょう。

それで先方が代引きで支払ったお金を送金してもらうための銀行口座番号などを郵便局で伝票に書き込みます。

銀行口座によって違うでしょうが、この送金手数料は200円少しかかります。

ですので、伝票に書き込む、先方に請求するお金は、基本送料と代引き料金と送金手数料と植物の値段の4つを足したものになります。

私の場合は、植物の値段+670円ほどを先方に請求したことになります。

ちなみにこの時に、160円プラスして特定記録または、320円をプラスして簡易書留を加えることもできます。

これについても先ほど少し引用しましたハオルシア協会のブログで詳しく説明して下さっているので、この音声をのせている私のウェブページでリンクしておきます。

送った送っていない届いた届いていないというトラブルを減らすためにも、送るものの金額や相手への信用性も鑑みて、特定記録や簡易書留をプラスする必要があります。

私は今回はつけませんでした。

先ほどのハオルシア協会では5千円以上の商品には特定記録を、何万円もする高額商品には補償のきく簡易書留をといった基準をつけたらと提案しています。

それで郵便局で第四種郵便で送るよう手続きを済ませましたら、すぐに先方に送ったことをメールにて伝えます。またお支払いいただく正確な金額と、梱包時の様子をとった写真も添えます。

後は、先方から、無事に植物が届いた知らせを待つのと、振り込みがされたのを確認をするだけです。

振込される金額は、送金手数料を引かれた金額です。

つまり植物を送った側が手に入れられる金額というのは、植物の値段分だけになります。

最後に、第四種郵便で送る際の注意点をいくつか紹介していきます。

第四種郵便は植物を誰もが安く送るためにある日本郵便のサービスです。

植物というのは種や苗や茎や根のことです。

ただしその植物は育てられることが前提にあります。

植えても育たない植物を送ることはできません。

送ることができない植物は、例えば植物を乾燥させた飾りのためのドライフラワー、植えるためではなく花瓶に挿すといった目的の切り花やフラワーアート、どんぐりやヒマワリの種といったペットに食べさせるために送る木の実、またナッツ類といった可食用の種。

あくまでも第四種郵便で送ることができるのは栽培目的の植物です。

送ることができる重さの上限は1キログラムで、土がつくと余裕はあまりありません。梱包のサイズは一辺の最大が60㎝で、縦横幅が合わせて90センチまでとなります。形状は四角にこだわる必要はないですが、重さ1キログラムを守れば、たいていの植物は梱包サイズ内に収まるでしょう。

中身は何度もお話したように、外から中が一部でもいいので見える状態であって、植物であることがわかるようにすること。また宛名に第四種郵便物植物種子と書くこと。

また通常の郵便物よりも日数がすこしかかるようです。私の場合は、金曜日の午前中に出して、火曜日に届いたようです。

それとこれは不確かですが、沖縄県と鹿児島県の一部、東京都の小笠原諸島には植物の苗・種・土を送ることができない可能性があります。

もしも沖縄と鹿児島、東京都の小笠原諸島に送る場合は、郵便局に第四種郵便を送るように準備する前に、植物防疫所にお問い合わせすることをおすすめします。

移動を禁止されている植物もあれば、検査・消毒をすれば移動を許可される植物もあるそうなので、沖縄・鹿児島の一部と小笠原諸島との植物の移動をされる際は、第四種郵便よりも、まずは植物防疫所に確認してください。

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苗種を送るまでのやりとり

ソテツの苗種がほしいとのメールが届く

苗と種のサンプル写真を確認してもらう

送り方・金額・植物の状態を納得してもらえれば送る用意をする

sotetu nae tane

サンプル写真に似た状態の苗種を選ぶ

容器に入るように葉を落とし、根は乾かないように湿らせた状態にする

梱包容器は中が見えるよう透明容器にする

第四種郵便は中が見えるように

宛名には「第四種郵便 植物種子」と書く。

郵便局では中身を取り出して確認される可能性もあるので、私は封をせずに郵便局の窓口に持って行った。

第四種郵便の参考になる外部記事

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