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第181回目のラジオ配信。「法要の準備」がテーマです。(BGM:音楽素材MusMus)
かっけいの円龍寺ラジオ
この番組では、香川の浄土真宗のお坊さん、私かっけいが、短いおしゃべりをするラジオです。
春の3月4月、お寺ではいろんな法要があります。
例えば、3月にはお涅槃やお彼岸の法要、4月にはお釈迦様のお誕生祝いの法要があります。浄土真宗だと、宗祖親鸞聖人の誕生記念の法要もあります。
私の住んでいる周りにある各浄土真宗のお寺では、春の永代経法要がこの時期に行われています。
私のところの寺、円龍寺でも毎年春の4月4日に春の永代経法要をしています。
今回のお話は、お寺での法要の準備について、円龍寺ではどんなことをしているのか、短くお話していきます。
さて、お寺の法要の準備と言っても、特別変わったことをしているわけではありません。
皆様が家で法事をするときにしている準備とそう大きく変わりません。
要は、掃除をしてキレイにすることと、案内をするという2つです。
お坊さんのお仕事といえば、お経を読むことをイメージする人も多いでしょうが、お掃除をすることも大切なお仕事です。
お寺は仏さまをおまつりする場所という理由だけでなく、お寺はご門信徒の皆様が気持ちよくお参りできる場所だからです。
浄土真宗のお坊さんは、お寺に代々住みこみ、お寺を生活の場としつつ、皆様の信仰の場を大切に護持してきました。
このお坊さんなら、このお寺をこれからも任せられると思ってもらえるように、一にも二にもお掃除が大切です。
それで、円龍寺ではご門信徒の皆様に金銭的な負担を感じていただきたくないので、ご門信徒の皆様から円龍寺のための年間の護持金をいただいておらず、お寺の掃除はほぼすべて寺のものだけでしています。
それで私かっけいのお仕事は、庭木の剪定や草刈りです。
お寺の境内にはたくさんの種類の植物が植わっています。
背の高い松の木だけ、専門の庭師さんにお願いしていますが、他全ての植物は私かっけいが、年の明けた1月から時間を見つけては、毎日少しずつ寺の境内の木を剪定しています。
もし剪定しないと、枝葉が暴れて見苦しいですし、お寺が植物で隠れたりうっそうとして建物にも悪影響を及ぼします。
他にも下草を刈ったり抜いたり、落ち葉を拾ったりするのも、コツコツと毎日少しずつ時間をかけて、次のお寺の法要まで準備を続けていきます。
今年はお天気にも恵まれて、お寺の境内の木をほぼ全て剪定することができたので、ここ数年で一番サッパリとした春の永代経法要になりそうです。
お寺に住んでいる私も気持ちがいいのですから、お参りに来てくださる皆様もきっと清々しい気持ちで仏様参りできると思います。
ちなみにお掃除というのは、寺の境内、建物の外だけでなく、建物の中でももちろんあります。
法要の一週間ほど前から、お寺の中の拭き掃除、掃き掃除を日が暮れてからしています。日中は外の掃除やお参りをしているからです。
畳という畳はすべて掃きますし、床という床はすべて雑巾で拭きます。
ふいても拭いても汚れは出てきますが、それでも掃除をするのはお寺を預かるお坊さんの大切なお仕事ですよね。
もう一つの大きな大切な準備は法要の案内をすることです。
円龍寺の場合は毎年、4月4日、9月9日、12月12日に決まって法要をするので、ご門信徒の皆様の多くも覚えているとは思いますが、それでもやっぱり案内をすることは大切なことです。
案内の漏れがないように確認しつつ、世話人さんのお手伝いもいただいて、ご門徒さん全てのところに案内状を送っています。
今までお寺にお参りに来たことがない家でも、ご門徒さんであれば案内状を送ります。お参りに来る来ないは案内を受け取った人のそれぞれの都合であり、お寺としては、お寺の法要を通してご仏縁にであってほしいので、ぜひお参りくださいと案内をし続けます。
寺の方から、ご仏縁を断つようなことはしないように心がけています。お参りしたくても、案内がなかったら行きにくいですからね。
さてここまで簡単に2つのことをお話しました。
お寺の法要の準備で大切なことは、お掃除とご案内です。
もちろんこの他にも細々たくさんの準備があります。
例えば永代経法要なので、新しく永代経懇志をつけられた方のチェックと記念品の用意、また仏さまの周りのお荘厳、お飾りの準備、お花の準備、お供え物の準備、ロウソクやお線香など足りない仏具の準備、法要に出席くださるお坊さんの控室やお経机といった準備、布教使の手配、お参りの方々の座る場所、椅子並べ、法要が終わったあとの総代さんたちとの話し合いの場の準備などなど、円龍寺の場合、法要の準備は数か月前から少しずつ掃除をしたりとコツコツやっていますが、やっぱり法要一週間前くらいになると、毎日毎日準備に追われて大変です。
口で説明するのはなかなか難しく、上手く伝わっていないかもしれませんが、円龍寺の法要の準備は、法要直前まで毎回ギリギリです。
どの御座も精一杯準備していますので、ぜひ皆様お寺にお参りしていただき、最後まで布教使の先生のお話を聞き、ご仏縁にであってほしいなあと思います。
「円龍寺かっけいラジオ」では、番組へのメッセージを募集しています。ご感想や取りあげてほしいテーマなどもお寄せ下さい。