お寺の法要日はどのように決まるのか

僧侶のかっけいです。

この記事を書いている今は、春お彼岸のころです。各仏教宗派のそれぞれの寺院では、この3月4月に「彼岸会法要・春の法要・永代経法要」がつとめられていることでしょう。

各お寺で仏教行事が営まれていますが、その日取りがどのように決まっているのか、疑問に感じたことはないでしょうか。

今回はお寺の法要日について紹介します。

近隣寺院の法要日が重ならないように配慮する

お寺の法要にお参りに行かれる人はご存知でしょうが、お寺の法要には、近隣のお寺のお坊さんがお参りに来ることがあります。

昔は宗派の垣根を越えてのお参りもそれなりにあったのですが、最近では同じ宗派もしくは同じ宗旨のお坊さんが来る程度です。

それでも自坊のように、近隣寺院や縁あるお寺から10名以上のお坊さんがお参りされます。

お寺の法要のお参りは「つとめあい」の面がありますので、私の方も相手のお寺の法要にお参りするように心がけます。

今年2019年の近隣寺院の法要日を例に挙げます。

  • A寺:3月2日/3日(日)
  • B寺:3月3日(日)
  • C寺:3月9日(土)
  • D寺:3月13日(水)
  • E寺:3月16日(土)
  • F寺:3月18日(月)
  • G寺:3月25日(木)
  • H寺:3月28日(日)
  • I寺:3月31日(木)
  • 自坊円龍寺:4月4日(木)
  • K寺:4月19日(金)
  • L寺:4月22日(月)
  • M寺:4月27日(土)

どうでしょうか。うまい具合に法要日が重なっていないでしょう。

年によっては重なることもありますが、その時はお互いに法要開始時間を少しずらす配慮があります。

まとめ:法要日の決め方のひとつに、近隣寺院の法要日が重ならないようにお互いが配慮している。

法要の日どりには二種類の決まり方がある

上の近隣寺院の法要日を見ると、上手く日どりが重なっていませんよね。

でも実はこれって、打ち合わせして決めていないんですよ。相談しなくても重ならないんですよ。それは各寺院の法要日がだいたい決められているからです。

毎年同じ日取りに法要するパターン

自坊では年に数回の定例の法要があります。

  • 4月4日:春季永代経法要
  • 9月9日:秋季永代経法要
  • 12月12日:報恩講法要

けっこう覚えやすいでしょう。ゾロ目の日取りになっていますから。

自坊と同じく、平日に法要しているお寺の多くは、「〇月□日」と毎年同じ日取りに法要日を決めていることが多いです。昔はこの決め方のお寺がほとんどだったそうです。

  • 法要日が毎年固定で、覚えやすい。
  • 参拝者が予定をたてやすい。
  • 毎年、曜日が異なる。

法要の曜日が変化する点以外は、メリットの多い法要日の決め方です。

曜日が異なるのもデメリットだけでなく、平日しかお参りできない人・休日にしかできないお参りできない人など、お参りできる人が多様になるメリットがあります。

決まった曜日に法要するパターン

決まった曜日に法要するお寺が増えました。決まった曜日とは、たいていの場合、土曜日・日曜日のことです。

昔のお参りは自営業(農家など)が多かったのですが、今では自営業が減りサラリーマンが増え、土曜日・日曜日が休日の人が増えました。

家の法事が土曜日・日曜日にするのが多いのも、お参りしやすい曜日という理由ですね。

決まった曜日(土・日)を法要日にしているお寺は、法事と同じく、ご門徒がお参りしやすい日を選んでいるからです。こういったお寺は、「何月の何週目の日曜日」と決めています。

まとめ:法要日には、毎年「同じ日取り」と「決まった曜日」の二つの種類がある。

お寺ごとに独自の「日にち」と「曜日」の決め方があるので、つとめあいをしている近隣寺院は法要日が重ならないのです。

本山は日にちで決めることが多い

地方の末寺は、お寺ごとに独自の日にちや曜日や決めています。

しかし宗派のトップ寺院である本山の法要は、日にちで決められた法要のことが多いです。例えば東本願寺(大谷派)の法要日を一部紹介します。

  • 4月1日~3日:春の法要
  • 4月15日:立教開宗記念法要
  • 7月14日/15日:盂蘭盆会
  • 11月21日~28日:報恩講

これらは特別なイベントが重ならない限り、毎年同じ日取りで法要がいとなまれます。

本山の法要日を避けて、地方の末寺は毎年の法要日を決めています。その理由は、全国の門信徒や僧侶が、本山の法要に参加できるようにするためですね。


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さいごに。法要日は住職の判断によって左右される

基本的に、地方のお寺の法要日は、毎年決められた「同じ日取り」が「同じ曜日」となっています。

しかし法要日が毎年、コロコロ変わるお寺もあります。

地方のお寺は寺をあずかる住職の権限が強いため、住職の独断で法要日が決められてしまうのです。その寺の住職はベストな時・都合の良い時を選んでいるつもりでも、お参りする僧侶や門信徒にとっては、お参りしにくいこともあります。

お寺のお坊さんに法要日をたずねた場合、たいてい具体的な月日か曜日が返ってきますが、あいまいな日にちしか答えられないお寺も一部あります。

そのような場合は、法要日が決まった時に連絡をするように前もってお願いしておけば、お手紙やメールで案内があるでしょう。

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