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本寂上人ご消息の拝読と現代語訳.番外15

浄土真宗では歴代のご門主が書かれたお手紙のことを御消息(ごしょうそく)といいます。

番外15では真宗興正派興正寺の27代ご門主が書かれたご消息を拝読します。

かっけい
かっけい

本寂上人ご消息の拝読と現代語訳を録音しました

  • 録音日:2023年3月26日
  • 拝読者:釋克啓
  • 録音場所:円龍寺
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本寂上人ご消息の全文

そもそも当流安心の趣といふは、
ただ名号六字のいはれを聞ひらきて、
さてはかかるあさましき機を本と救ひたまふ仏智の不思議を信じて、
諸の雑行雑善をさしおき、
専修専念一向一心に阿弥陀如来、
今度の後生御たすけ候へと、
疑なくふかくたのみ奉れば、
かならず摂取不捨の光益にあずかるものなりと、
深く信じて、
いささかもわがはからひをまじへず、
往生の一大事はひとへに如来の御はからひにまかせ奉り、
安堵治定の上には、
存命の限り、
行住坐臥に他力仏恩の称名を嗜むべきばかりなり。

これを信心とりたる念仏行者とは申すなり。
あなかしこあなかしこ

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現代語訳

さて、わが浄土真宗のご信心の内容というのは、ただ南無阿弥陀仏の六つの文字の由来を聞いていき、さらにはこのような浅ましい罪業のある私をまさに救ってくださる阿弥陀さまの智慧慈悲のはたらきを信じて、これからの私の行き先をお助けてくださいと、疑うことなく深くただひたすらに阿弥陀如来にお頼みすれば、必ずこの私を救いとって下さるのだといただき、また深く信じて、仏さまのお浄土に生まれ往くことは、すこしばかりも私自身の思慮分別を加えるのではなく、ひたすら阿弥陀如来様の尊いはたらきにお任せし、心が落ちつき安心しましたら、この命がある限り、とどまることなく常日頃から、南無阿弥陀仏のお念仏を称えることをいつも心がけましょう。

このことをご信心をいただいたお念仏の人と申し上げます。
それでは。それでは。

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